見出し画像

さよなら町内会

新年度からいろいろと変わる。

昨年広島から岡山に転勤になった次男が松江支社勤務なり、実家から通うことになった。
いわゆるUターンになるのか⁇
二年前三男が戻ることになったのを思い出す。
とにかく住めるように、私の物置と化した部屋を空けなくては!
少し忙しくなるだろうが、昨年老猫を看取り夫と二人の平穏な暮らしの、ちょうどよいスパイスになるかも。

町内会を解散した。

一昨年町内のアパートが取り壊され更地になったので、我が町内会はたった二世帯になった。
そのタイミングで解散すればよかった(私は何年も前から辞めたかった)が、自治会長さんである夫の踏ん切りがつかなかった。

他の市町村は知らないが、二世帯以下の町内会は市に認識されない。
認識されたからといって、特典があるわけでもなく、よくわからない寄付を払うことになる。

町内会は私たちがここに家を建てる前からあって、アパートの八世帯とウチと隣の持ち家の十世帯で構成されていた。
アパートの老朽化に伴い新規入居を取りやめたので、取り壊す直前は二世帯になった。
うちと隣とアパートの住民とたった四世帯だったから、うちは万年自治会長で他の役も兼任した。

と言っても、会合も失礼したし防災訓練もいっせい掃除も地域の行事もオールパス、まったく貢献していなかったし、特に恩恵もなかったように思う。

町内会をやめると、コミニティーセンターから配布されていた市の広報や税金やごみ収集に関するチラシ、各種イベントのお知らせが来なくなるという。

それらについて、LINEで市を登録をしているのでなんの問題もない。
観覧版を回したり、配布物を保管したり年度末にリサイクルに出す手間もなくなる。

夫が解散する決心をしたのは、(その時点で次男が帰る予定ではなかったので)自分たちが歳をとって役員も受けられなくなり、存続すれば世話をかけるばかりであると判断したからだ。

夫はどちらかというと、既存の枠組みから逸脱することを嫌う。
それが、自分の裁量で賄えるうちは多少リスクがあっても現状維持をしたい方だ。

しかし私に言わせれば、この四十年近く自治会の仕事はほとんど私が代行しており、夫は名ばかり会長さんだった。
夫はそういう役割にまったく価値を感じていないし、そもそもなんとか会に属するのを好まない。

そのくせ自発的に抜けるのも嫌だという無責任男なのである。
年を取って迷惑をかける可能性があるという解散理由は、いずれの方向からも文句のつけようがない。
隣家の住民は昨年入れ替わり、前の地区では町内会に入っていなかったから、この一年はお試し期間だった。
解散をとても喜んでいる。

発足した四十五年前からアパートの住民メインで、当時は町住民のほとんどが地元の農家であったこの地区では、取るに足らない極小町内会だったのだ。
それが解散したところでどうということもない。
箸にも棒にもかからない。
清清するというものだ。

この記事が参加している募集

新生活をたのしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?