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銀河超速キャプテリオンについて


4/25 4/26「Creators Laboratory」主催のオンライン上映会「激情!クリエイターズラボシアター」に、只野が関わった特撮ヒーロー作品「銀河超速キャプテリオン」3作が上映されることになった。

キャプテリオンは大学時代に造った映画で、かなり思い入れのある作品だ。まさか2020年に上映がかかるとは思わなかった。いい機会なので文章にしてみようと思う。

この記事では、
「銀河超速キャプテリオン」の概要
「激情!クリエイターズラボシアター」で上映される作品の解説
現在Youtubeで配信されている外伝作品

についてまとめる。

銀河超速キャプテリオンについて

「銀河超速キャプテリオン」は日本代表芸術学部のサークル「特撮部」が制作したヒーロー作品だ。

遥かなる宇宙。そして広大な銀河系。そこには星々より負のオーラが集合した邪悪なエネルギー体、メギドが満ちていた。メギドは星々を冒し、銀河の平和を脅かす存在を次々と生み出していた。しかし、銀河平和議会の名のもとに平和を守る一人の戦士がいた。その名は――

銀河超速キャプテリオン!

キャプテリオンは、只野の三、四代前のOBがはじめて制作し、只野が引退するまでシリーズが続いた。いわゆる等身大ヒーローで、王道的な演出、シナリオが特徴だ(と、只野は捉えている)。

「キャプテリオン」は個人の名前ではなく、戦士に与えられ受け継がれていく称号のようなものだ。主人公のリュウセイは”今のキャプテリオン”で、先代キャプテリオン、ケンも登場する。ケンはキャプテリオンの映像作品一作目の主人公で、彼もまた称号を受け継いだものの人である。

キャプテリオンが戦う相手は、邪悪なエネルギー"メギド"によって生まれた怪人たち。そして、強大なメギドの力をもつ”べキュラス”が、ケンとリュウセイ、二代にまたがる宿敵として対峙する。

「激情!クリエイターズラボシアター」で上映するのはシリーズ二作目の「光を継ぐもの」(前・後編)二作目と三作目をつなぐショートストーリー「戦慄の始まり」そして現状シリーズ最終作の「遥なる陰謀」だ。次は、各作品のあらすじを簡単に解説する。

銀河超速キャプテリオン~光を継ぐもの~

あらすじ
「愛と正義と友情を貫く」をモットーに、特撮作品を愛し、街の平和を守るために活動する日輪大学の「特撮部」は突如現れた怪人、ガルギノスに襲われる。絶体絶命の部長、和馬を助けたのは新世代のキャプテリオン、リュウセイだった。和馬の父は先代キャプテリオンと出会ったことがあった。和馬は本物のヒーローとの出逢いに歓喜するが、リュウセイの態度はそっけない。一方、リュウセイに倒されたと思われたガルギノスは、地球人を襲い自らの糧とすることで復活するのだった。

解説
二代目キャプテリオン、リュウセイを主人公としたキャプテリオンシリーズ二作目。先代キャプテリオンが、昭和の特撮ヒーロー的な、熱く毅然として人物だったのに対し、リュウセイは若くぶっきらぼう。ウルトラセブンとウルトラマンゼロのような関係に近い(二人に血縁関係はないが)。今作でリュウセイは壁にぶつかり、”闘うことの意味”を問われる。
リュウセイの成長のきっかけとなるのは特撮部の面々。彼らにヒーローのような力はない。しかし、テレビ中のヒーローに憧れ、ヒーローから学んだ正義の心を武器に凶悪な悪に立ち向かう。
今作はリュウセイが苦難や仲間との出逢いを経て”ヒーロー”として覚醒していく物語ともいえる。一方、特撮部の面々もこの作品の主題を担う、もう一人の主人公と思える。ヒーローに憧れ続けていた彼らが、本物のヒーローと出逢い、彼の苦難や凶悪な怪人にどう向き合うか、注目してほしい。

この作品は「ヒーローとは」「正義とは」に対して明確な答えを出している(スタッフの自分がいうと半ば自画自賛に聞こえるが)。
只野は当時、スクリプターとして参加した。ただし名義は違う。クレジットを探しても見つからないのでご了承ください。

銀河超速キャプテリオン~戦慄の始まり~

あらすじ
キャプテリオンの宿敵、べキュラスはミュータント怪人バラメタスを地球に召喚。その魔の手を人々に差し向けた。べキュラスを追い再び地球にやってきたリュウセイが、陰謀のプロローグに立ち向かう。

解説
「光を継ぐもの」は只野の二代前の世代が主導だったが、今作は只野の代とその二代先輩の代がメインで制作した。記憶がおぼろげでもしかしたら間違っているかもしれないが、春祭(日芸で五月ごろ行われる新入生歓迎行事)で上映を予定したが完パケが間に合わず、芸祭で流したような気がする。十分前後のショートストーリー。
前作で”闘うことの意味”を学んだリュウセイが一人悪と立ち向かう。一人前の戦士となったリュウセイの振る舞いは前作とうって変わり、落ち着きと毅然さのあるものとなっている。
今作で初登場となるミュータント怪人バラメタスはその後、ショーやグリーティングをメインに顔を出すことが多かった。また、今作からいわゆる戦闘員「ギドー」が登場。こちらもショーで活躍した。
制作陣が平成ライダーのどストライク世代だったので、アクションやカメラワークなど、前作と少し毛色が変わった気がする。
只野は今作でスーツアクターを担当した。ただし名義は違う。クレジットを探しても見つからないので以下同上。

銀河超速キャプテリオン~遥かなる陰謀~

あらすじ
べキュラスが配下を伴い地球に来襲。その狙いは地球に眠る伝説の力を手にすることだった。リュウセイは特撮部の和馬、部長となった雷太、新入部員の翔平とともにべキュラスとその軍勢に立ち向かう。闘いの中で伝説の力”霊鳥フェニックス”が目覚め、リュウセイはべキュラスの真意に触れるのだった。

解説
映像作品としては四作目、リュウセイの物語としては三作目、そして、現段階ではシリーズ最終章となっている。
現実の特撮部も部員が三十人前後まで増え、学生映画としては大規模な制作となった。キャプテリオンは「光を継ぐもの」で”聖錬獣グライオン”の力を得て、新フォーム”シャイニングリフュージョンG”となったが、今作ではさらなるパワーアップを遂げる。宿敵のべキュラスも新たな姿となり激闘を繰り広げる。三人の怪人がべキュラス配下として登場し、造形にはかなりのリソースが割かれた。東映特撮シリーズでも頻繁登場する所沢ミューズでは、百名近い(いや、それは盛りすぎかも)エキストラが怪人から逃げ惑った。このころにはキャプテリオンのファンが増え、日芸内、また特撮界隈ではある程度の人気を得ていたと思う(主観)。
また、「光を継ぐもの」が”ヒーローとは”というテーマを忠実に描いたのに対し、今作では”正義とはなんなのか”ということがテーマとなった。

只野は前作に引き続きスーツアクターとして参加。ただし名義は以下同上。一方、主題歌「StarLightS」の作詞を只野小平として担当した。
今作は只野にとってとても思い入れの深いものとなっている。酸いも甘いも経験した……。

外伝作品「銀河超速キャプテリオン~甦る哄笑!出動せよ特撮部!!」

あらすじ
べキュラスとの闘いが終わり、リュウセイは地球を去った。怪人を相手に奮闘した翔平は特撮部の部長となり、新入部員の隼人、耕作、健人、OBとなった雷太と平和な日々を過ごしていた。そんなある日、高野舞香がやってきて隼人と耕作はメロメロに。翔平は舞香に特撮部の成り立ち、そしてキャプテリオンについて語る。
一方、悪の陰謀が再び街に忍び寄ろうとしていた……。

解説
キャプテリオンシリーズが一段落し、新しい代の部員は自分たちのオリジナル作品を造ることになったため、キャプテリオンの展開は一旦止まることになった。そこで、最後の集大成として今までのキャプテリオンシリーズをおさらいしつつ後日談を描こうと只野が企画したのが今作だ。
五話構成となっており、各エピソードで作品が解説されつつ物語が進行していく。
キャプテリオンとともに闘い、特撮部部長となった翔平が新しい世代のリーダーとなって悪に立ち向かう。
制作は只野の一代上の先輩たちと外部から集めたキャスト、スタッフで行われた。追撮が必要となったものの、皆大学を卒業して会社や現場に入るようになって集まれなくなり、2020年現在、本編二話と特別編で更新が止まっている状態だ。しかし、必ず完結させたいと思っている。

現在公開されいるものはYoutubeで観られるのでぜひチェックしてみてほしい。

キャプテリオンに興味を持ってくれた人へ

この記事を読んでキャプテリオンに興味を持ってくれた人に、作品を見れる場所を紹介したいと思う。

まず、冒頭に触れた「Creators Laboratory」主催のオンライン上映会「激情!クリエイターズラボシアター」
4/25 4/26にYoutubeにて無料上映がされる。タイムスケジュールは以下の通り。

4/25 22:00~「銀河超速キャプテリオン~光を継ぐもの~(前編)」
4/25 22:25~「銀河超速キャプテリオン~光を継ぐもの~(後編)」
4/26 21:50~「銀河超速キャプテリオン~戦慄の始まり~」
4/26 22:00~「銀河超速キャプテリオン~遥かなる陰謀~」

4/25の部はこちら

4/26の部はこちら

また、ハッシュタグ「#おうちでキャプ」感想をツイートしてもらえると制作に関わったものとしてはヒジョーに嬉しい。

そして、外伝作品外伝作品「銀河超速キャプテリオン~甦る哄笑!出動せよ特撮部!!」はキャプテリオンのYotubeチャンネルで観ることができる。

銀河超速キャプテリオン - YouTube https://www.youtube.com/channel/UChbrh9bxT2x0xnvNf3lfUqw

また、Twitterアカウントでは作品の更新情報の他、キャプテリオンから不定期に送られてくるメッセージを見ることができる
銀河超速キャプテリオン
(@captelion)https://twitter.com/captelion/media


大学という青春時代に関わった作品が、こうしてまた人の目に止まることはなんだか感慨深い。俺たちが造ったヒーローが「誰かを守るために闘う姿」が、観てくれた人の心に響いてくれることを願う。


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