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【Amazon】■据置ゲーム機「シュミ パンドラボックス」■商品レビュー ★★★★★

【長文注意】最初の中華製ゲーム機としてオススメ【18000文字】

●はじめに。
当方、ゲーム歴は1978年から。1990年よりタイトーとナムコの作品を中心にアーケード
ゲーム基板を収集している基板コレクターです。
現在、私が所有している海外製◯◯◯◯in1ゲーム機は当パンドラトレジャー3160in1の他、
パンドラゲームズ3D(2488in1。家庭用の据置タイプ)、パンドラトレジャー3D(2260in1)、
パンドラーズボックス6・JAMMA仕様、ラズベリーパイ3B+128GBのレトロパイ、
旧型レトロぺディア(セカンドモデル)、以上6機種です。

今回、手前がこの商品を購入した理由は、サイバーマンデーで販売価格が1万円以下と
廉価だったからです。しかし、実際に届いた商品はファーストモデルの「3100in1」だった為、
止むなく返品&再購入。ようやく「3160in1」を入手しました。
何はともあれ、とりあえず極短時間ですが、ザッと当商品の内容を確認しましたので、現在、
購入を検討されている皆様の参考にしていただきたく、レビュー致します。

余談ですが、再購入した「3160in1」は初期不良品でしたので、再度返品することに。
サードモデルの登場を待つ事にしました。

■商品名:「パンドラトレジャー 3160in1」

極力詳細にレビューさせていただきますので、レビュー全体はかなりの長文です。気の短い方を
考慮して結論から申し上げます。

【総評】
まだこの手の〇〇〇〇In1ゲーム機を1台も所有していない方で、ナムコもしくはカプコン
もしくはSNKもしくはアイレムもしくは格闘ゲームが好きな方は何も考えずに購入しても
決して後悔はしないでしょう。この商品の販売価格に対するパフォーマンスは恐ろしい程に
高いです。
多少の難はありますが、それを遥かに凌駕する魅力に満ち溢れています。一般の方にとっては
この商品の評価は「星5つ」で間違いないでしょう。

以上、気の短い方は下記のレビューを読む必要はありません。
ご一読、ありがとうございました。(終)

さて、改めまして、長文でも問題ない方々に向けた詳細なレビューをさせていただきます。
全文18000文字以上ありますが、最後までご一読いただければ幸いです。

●公式の商品説明の補足
当商品のハードで採用されているCPUはARM Cortex-A7(1.5GHz)、GPUはMali400MP2
(600MHz)。なお、パンドラーズボックス6やパンドラーズボックス9D(後期モデル)のハード
構成も全く同じです。スペック的にはおよそPS1までのゲームまでならば概ね快適に動作。
ちなみに、パンドラゲームズ3D(2488in1)とその新型モデルであるGoldenSky G6の
ハードで採用されているCPUはARM Cortex-A9(2GHz)、GPUはMali450MP8。
スペック的にはPS1は勿論、N64やDCのゲームまでならば、概ね快適に動かせます。
現在流通している主な据置型〇〇〇〇in1ゲーム機をスペックの高い方から順に並べると、
「パンドラゲームズ3D(2488in1)&GoldenSky G6」(Cortex-A9)>「ラズベリーパイ3B+
&パンドラトレジャー3D(2260~in1)」(Cortex-A53)>「PSミニ」(Cortex-A35)>
「当 3160(or3100)in1&パンドラーズボックス9D&パンドラーズボックス6・シリーズ&
旧型レトロぺディア」(Cortex-A7)となります。

付属品はゲームパッド(黒) x 2個、専用ACアダプター(DC12V、2A出力)、HDMIケーブル、
取扱説明書(中国語&英語)、外箱一式。元々の仕様なのかどうかは定かではありませんが、
本体のオーディオ出力端子の音量は固定で、隣のボリューム調整キーはダミーです。
出力音量の調整は不可なので、ヘッドホン出力端子としての運用は諦めた方が良いでしょう。
オーディオ出力端子の音量の調整はテレビやモニターやAVアンプで行って下さい。
付属のパッドの「4」はアーケードゲームのAボタン。「3」はBボタン。「1」はCボタン。
「2」はDボタン。「L1」はEボタン、「R1」はFボタン。
本体のセッティングボタンを押すとシステムセッティング画面に入れます。
ゲームリストやシステムセッティング時の決定(選択)はAボタン、キャンセル(戻る)はDボタン。

当パンドラボックスではゲームリストで遊びたいゲームを選択&決定した後、ゲームが
起動するのと同時にクレジットが勝手に投入されることはないので、パンドラゲームズ3D
(2488in1)の様にゲームのデモンストレーションを見れないと言うことはありません。
ただ、当商品でもスタートボタンとコインボタンはスタートボタン1個に統合されております。
スタートボタンを押した時の各種ゲームの挙動はクレジットが1~3入るのと同時にゲームが
直ちにスタートする場合と、とりあえずクレジットだけ入力されてスタート待ち状態になる
場合があります。
ゲームの起動中にセレクトボタンを押すとゲームの一時停止。
一時停止中のポーズメニューの選択肢は「Resume」、「Exit」、「Save State」、
「Load State」の4つ。一時停止中の画面状況は当方が上げた画像を参照して下さい。
「Resume」は一時停止の解除、「Exit」を選択&決定するとゲームを終了させてゲームリストへ
戻れます。「Save State」は現在のゲーム状況の記録、「Load State」は記憶したゲーム状況の
呼び出しです。要は、全てのゲームで"いつでもセーブ&いつでもロード"が可能です。

システム(UI)全体の使用言語の切替可能。英語、中国語、韓国語から選択。
ゲームの検索機能あり。ゲームのプレイ履歴機能あり。
ゲームリストは動画のサムネイル表示あり。ただし、タイトルと動画のゲームが一致していない
場合がままありますし、酷いとタイトルと実際に起動したゲームが異なるケースも。
収録番号536のジャレコのプラスアルファのサムネがGARDINだったり、コナミのスクランブルの
サムネがマッスルボマーだったり。
収録番号664の表記名「Mazinger Z」は起動させるとウルトラ警備隊(海外版)が立ち上がります。
収録番号2911の表記名「ForestProtector」の中身はタイトーのルナーク(国内版)です。

16:9のテレビやモニターで遊ぶ際にアスペクト比をオリジナルの4:3に固定する機能はなし。
16:9のテレビやモニターでは4:3のアーケードゲームは全て16:9に引き伸ばされます。
あくまでアス比4:3に拘る方は4:3のPCモニターを用意し、本機をVGAケーブルで接続して
下さい。もしくは、アス比を4:3に固定できる機能を有する16:9のテレビやモニターに
接続するか、ユーザーが任意で好きなアスペクト比を選択&設定できるラズベリーパイ+
レトロパイ系の〇〇〇〇in1ゲーム機を購入するか。
なお、縦画面(3:4)のゲームは画面中央に縦長(4:3のモニターに映した時を想定しているのか、
縦画面のゲームのアスペクト比は16:9の画面上では3:4よりも若干幅広で統一されている)に
映りますので、縦画面のゲームをプレイする際にテレビの画面を90度傾ける必要はありません。
縦画面ゲーム時のゲーム画面の左右両側は壁紙なしのブラックアウト(幅広の黒帯)状態です。
仕様により画面フィルター(スムージング処理)は強制です。ユーザーが任意で
フィルターを無効にできる設定項目はなし。残念ながら、クッキリハッキリな表示が
好みの方はスムージング処理済状態のままで我慢するしかありません。

画面上にティアリング現象が発生することが頻繁にあります。他の〇〇〇〇in1ゲーム機では
ティアリングを気にした事はなかったのですが。特に、縦スクロールのゲームで顕著です。
分かりやすい所で指摘すれば、「出たなツインビー」のデモンストレーションと1ステージ開始
直後の背景。明確に画面表示がズレてウネった様に見えるかと思います。

一部のアーケードゲーム(半分くらい?)で難易度と残機数の設定可能。
難易度および残機の設定方法は、まず最初に本体のセッティングボタンをプッシュして、
セッテング画面を表示させて下さい。次に「Game List Setting」を選択、Aボタンで
決定して下さい。続いて、Aボタンを押して「Game Service」を開き、画面左手のゲーム
リストでゲームを選んで下さい。
難易度を可変できるゲームは「Difficlty」の右隣に数字が、残機数を可変できるゲームは
「Lives」の右隣に数字が表示されます。いずれの数字も表示されないゲームは難易度と
残機数の変更ができないと言うことです。
数字の変更の仕方は例えば難易度ならAボタンを、残機数ならBボタンを適宜押すだけです。
難易度&残機数設定を終える時はDボタン。

セッテイング画面で「Save and Exit」をAボタンで決定すると、ユーザーが任意に設定した
項目が本体に保存され、ゲームリスト画面に戻ります。
「Discard and Exit」を選択&決定するとユーザーが保存した設定は全て消去されて、
工場出荷時の設定に。
「NEOGEO Console」をONにすると収録されているネオジオゲーム全タイトルの内、
約半数が日本語化したり、コンシューマ(国内版)仕様になったりします。
KOF、餓狼、龍虎、サムスピ、メタルスラッグなど、SNKの人気シリーズはほぼ全て国内版に。
もっとも、SNK以外のメーカー製のネオジオゲームは基本的に英語版のまま(個人的に、
「わくわく7」と「ギャラクシーファイト」と「ファイターズヒストリーダイナマイト」が
日本語にならなかったのはガッカリ度MAX)だし、SNK製のゲームでさえ、対戦格闘ゲー以外は
一部のゲーム(トップハンターやショックトルーパーズ、ASO2、など)を除いて英語版です。
キーコンフィグ可能。ゲームリストからプレイしないゲームを選んで見えなくする機能あり。
連射設定機能はなし。

3Dゲームの収録数は全70本(全て家庭用のPS1ソフト)。具体的には、鉄拳2、鉄拳3、
ストリートファイターEXプラスα、モータルコンバット2、モータルコンバットトリロジー、
モータルコンバット4、ブラッティロア2、ジャスティス学園2(国内版)、レイストーム(国内版)、
ストライダー飛竜2、ロックマン8(国内版)、ジャスティス学園1(国内版)、超兄貴(国内版)、
ザ・コントラ・アドベンチャー、ミズパックマン3D、あすか120%ファイナル(国内版)、
アドバンスドV.G(国内版)x2本、バブルボブル2(国内未発売のPS1版バブルシンフォニー)、
実況パワプロ97(国内版)、ボンバーマン(国内版)、ワンピ・グラバト1(国内版)、ジョジョ~遺産、
X-MENvsストリートファイター、カプエス1PRO(国内版)、ソニックウイングスSP(国内版)、
ポケットファイター(国内版)、闘神伝、DOA1、ペプシマン、サッカー、テニス、ボクシング、
エアホッケー、など。個人的には大いに期待ハズレでした。
もともとDC互換基板のゲームであるカプエス1のPS1(ダウンコンバート)版は良いとして、
何故に既にアーケード版が収録されている「X-MENvsSF」やジョジョやポケットファイターや
ボンバーマンやソニックウイングスのコンシューマ版を追加収録したのか。
「全くを持ってアーケードゲームファンの嗜好を分かってない」と言わざるを得ません。
ここは業務用PS1互換基板の家庭用移植タイトル(PS1版のレイクライシス、Gダライアス、
サイキックフォース、スターグラディエーター、ソウルエッジ、ゼビウス3D/G、など)や、
当商品ではまともに動かないと予想される未収録アーケードゲームのPS1版(ダライアス外伝など)
や、タイトーWOLFシステム基板の「サイキックフォース2012」のダウンコンバート版である
PS1の「サイキックフォース2」などを収録すべきなのではないかと思うのですが。

●収録されているアーケードゲームに関して
収録タイトルを選定したスタッフが78~90年代中盤のアーケードゲームの中から人気のあった
タイトルを概ねもれなくチョイスし、収録しようと頑張ったのではないか?思わせてくれる程に
バラエティーに富んだ、好感をもてる収録ラインナップです。
多くのレトロアーケードゲームファンの心を十分に満たしてくれるであろう、バランスの取れた
収録内容だと思います。

当商品に収録されている全アーケードタイトルの内、国内版は約1/3と言った印象。
他は海外版です。
アクションゲーム、シューティングゲーム、格闘ゲーム、レースゲーム、ブロック崩し、
カードゲーム、ピンボール、ビリヤード、ボーリングなどは勿論、日本人向けな囲碁や将棋や
オセロなども収録。ちょっと大人向けなゲームは若干数あり。
クイズゲームは約20本収録。内、15本前後が国内版です。麻雀ゲームは5本ほど。
サッカー、野球、バスケットボール、ボクシング、ゴルフなどの人気のスポーツゲームや
定番のパズルゲーム(テトリス シリーズ、ぷよぷよシリーズ、パズルボブル シリーズ、
マジカルドロップ シリーズ、上海シリーズ、四川省2、クォース、コラムス、ネオジオの
パズルゲームなど)も概ね揃っている様に感じました。

●収録されているアーケードゲームの動作状況に関して
収録されている全タイトルの内、ナムコのシステム2基板とセガのシステム24基板とジャレコの
メガシステム32基板とタイトーのF3システム基板のゲームを除外して、ほとんどのゲームは
特に問題なくプレイできます。当然ですが、古いゲームほど動作は軽いです。
カプコンのCPシステム(CPS)1~3基板のタイトルやSNKのMVS(ネオジオ)基板のタイトル、
タイトーのF2システム基板のタイトル、ナムコのシステム86基板&システム1基板のタイトル、
セガのシステム16A/B基板&システム18基板&システム32基板のタイトル、アイレムの
M62&M72&M82&M92システム基板のタイトル、ジャレコのメガシステム基板のタイトルは
動作スピード&サウンド共に比較的安定して動作します。
CAVE&東亜プラン&ビデオシステム&ライジング&彩京(ガンバリッチとスペースボンバーを
除く)のアーケードSTGは概ね快適に動きます。ただし、動作スピードはともかくとして、
サウンドが不安定なタイトルが結構あります。快適性はあくまで「概ね」なのでご注意を。
所詮はエミュなので、実機レベルで動作することを期待していると後悔する可能性があります。
チェッカーフラッグ、アルカノイドリベンジオブDohなど、特殊操作のゲームも意外と普通に
遊べる場合が多いです。

●当商品の長所に関して
まず、私が感じたこの商品の良い所を6つほど挙げさせていただきます。

(1)アスペクト比の設定が割と正確
〇〇〇〇in1ゲーム機では、そのUIを制作したり、アス比を設定したスタッフがレトロ
アーケードゲームについて浅学だった場合、縦画面のゲームのアスペクト比(横幅)が
統一されていないタイトルが数多く収録されている傾向があります。
最悪、もともと縦画面だったゲームが横方向に引き伸ばされてフルスクリーン化している
ケースも珍しくはなく、おそらく当時に縦画面で遊んでいたユーザーはすべからくプレイする
気を削がれるのではないでしょうか?
しかしながら、この商品はその辺が非常に優秀です。当方、本機を最初に試した際に
縦画面ながらも横方向にスクロールするゲームであるバスターとスティンガーとフライボーイを
起動。アスペクト比がちゃんと縦画面(3:4)になっているかチェックしてみました。
結果、いずれも見事に縦画面でした。
また、私が縦画面であると記憶しているゲームを一通り起動して確認。収録されている
全てのROMが横に引き伸ばされてフルスクリーンになっている残念な縦画面のゲームは
「ゲーム天国」と「逆鱗弾」と「エクセリオン」と「ブラストオフ」の4タイトルのみでした。
まあ、ゲーム天国と逆鱗弾に関しては動作状況が劣悪なので別に残念でもないのですが。
横画面のエクセリオンはFC版を遊んでいる気分になるので、かなりの違和感があります。

それと、ダライアスとダライアス2とウォーリアーブレードはもともと横並びの2~3画面
(4:3 x2~3画面)で表示されていたゲームの画面全体がフルHDモニターの16:9の画面一杯
(フルスクリーン)に表示されます。この3タイトルの動作は概ね安定しております。

(2)充実したナムコの収録タイトル数とアイレムの国内版の収録タイトル数
カプコンのCPシステム1~3基板とSNKのMVS基板の専用タイトルのほぼ全てが収録されていて、
そのいずれのゲームもそこそこ快適に動くのは近年の据置型〇〇〇〇in1ゲーム機では当然だし、
当機においてもそれは同様で、特段の驚きはありません。
しかしながら、ナムコのゲームの収録数やアイレムのゲームの国内版の収録数は機種によって
結構違いがあります。
当商品ではナムコのタイトル数が比較的充実しており、アイレムのゲームに関しては国内版が
多数収録されております。
以下、収録されているナムコの全タイトルとアイレムの国内版タイトルのみを列記します。
ちなみに、アイレムのゲームはジオストーム(海外版「ガンフォース2」)を除外して
概ね良好に動作します。他のパンドラボックスでは概して重かったり、サウンドに不具合が
生じるクロスブレイズも普通に遊べました。ナムコのゲームはシステム2基板のゲームは
サウンドがかなり不安定で途切れ途切れになる印象あり。
他のゲームの動作はNA-1システム基板のティンクルピットを含めて、割と安定しております。
システム2基板のゲームについては当商品よりも他のパンドラボックス(パンドラトレジャー3Dや
パンドラゲームズ3Dなど)の方が総じて綺麗に動作します。

なお、この商品におけるナムコのアーケードゲームの動作状況に関しては、某大手動画共有
サイトの検索バーに「ミニパンドラトレジャー ナムコ アーケードゲーム」と打ち込んで検索。
みっくん様が上げていらっしゃる一連の動画をご覧になれば、その実相が一目瞭然です。
百聞は一見にしかずと言いますし、ナムコファンの皆様は購入を決断なされる前に是非ご確認を。

【ナムコの全収録タイトル】
ジービー、ギャラクシアン、ギャラガ(SEに難あり)、ワープ&ワープ、キング&バルーン、
パック&パル、パックマン、マッピー、NEWラリーX(SEに難あり)、ミズパックマン、
ギャプラス(SEに難あり)、スカイキッド、VSスカイキッド、VSバトルシティー、フォゾン、
VSスターラスター、モトス、スーパーゼビウス、グロブダー、ディグダグII、サンダーセプター、
ポールポジション1&2、ドラゴンバスター、ドルアーガの塔、メトロクロス、パックランド、
バラデューク(国内版)、ホッピングマッピー、源平討魔伝(国内版)、ローリングサンダー、
トイポップ、ワンダーモモ(国内版)、妖怪道中記(国内版)、パックマニア、ギャラガ88、
ロンパーズ(国内版)、ブレイザー、ピストル大名の冒険(国内版)、デンジャラスシード、
ドラゴンスピリットNEW.ver(ライフ2、残機2)、クエスター、スプラッターハウス(国内版)、
メルヘンメイズ(国内版)、タンクフォース、ティンクルピット(国内版)、ブラストオフ
(アス比が16:9)、クイズ マイエンジェル(国内版)、クイズ マイエンジェル2(国内版)、
超絶倫人ベラボーマン(大ジャンプがボタンに適切に設定されておらず、進行不能でプレイ不可)、
ナムコクラシックコレクション.vol.1(収録番号1012。ギャラガ、ゼビウス、マッピーの
オリジナル版とリメイク版を収録)、ナムコクラシックコレクション.vol.2(収録番号1911。
パックマン、ディグダグ、新旧ラリーXのオリジナル版とリメイク版を収録)、
スーパーパックマン(クレジットは投入できるが、スタートは不可)、パズルクラブ(未発売)。
※備考:ギャラガとNEWラリーXはナムコクラシックコレクションで遊んだ方が良いと思います。
※ここから下のナムコ作品はシステム2基板用のタイトルで、サウンドに多少の難があります。
ファイナルラップ(表示異常でプレイ不可)、メタルホーク(上昇下降ができないのでプレイ不可)、
ワルキューレの伝説NEW.ver(国内版。収録番号1121)、フェリオス(国内版。ライフ2、残機2。
収録番号807)、未来忍者(国内版。収録番号998)、ローリングサンダー2(収録番号782)、
オーダイン(国内版。収録番号782)、マーベルランド(サウンドに著しい不具合あり)、
コズモギャング・ザ・ビデオ(収録番号315)、ドラゴンセイバー(ライフなし、残機なし)、
ラッキー&ワイルド、スーパーワールドスタジアム、スーパーワールドスタジアム93、
スティールガンナー、スティールガンナー2、バーニングフォース(収録番号300。
なぜか起動時にUIが勝手にクレジットを投入する)、ファイネストアワー(収録番号831。
サウンドに難はあるが、表示異常がなく普通にプレイできる)。
※備考:システム2基板用のゲームの中でもバーニングフォースだけはゲームスピード及び
サウンドも他のパンドラボックスよりも良い感じで動作。ドラゴンセイバーと
ファイネストアワーはエミュでは表示異常が発生しがちなタイトルですが、
幸い当商品では表示異常は見当たりません。

【アイレムの国内版の収録タイトル】
魔法警備隊ガンホーキ、ぐっすんおよよ、剣豪、ギャロップ、大工の源さん、海底大戦争、
ミスターヘリの大冒険、妖獣伝、アンダーカバーコップス(収録番号2934。動作良好)、
迷宮島、フック。以上のアイレムタイトルは日本語で遊べます。
※備考:R-TYPE LEOはサウンド面も問題なし。収録番号2714の海外版ブレードマスターが
クロスブレイズです。ロードランナーやスペランカーやボンバーマンやガンフォースや
ムーンパトロールなど、シリーズものは全部あり。

その他、主だったアイレムゲーは概ね収録されていると考えていただいても良いと思います。

(3)海外版を中心にMDのゲームを多数収録(総数約500本。重複があるので、実質的な本数は?)
マニア垂涎の希少性極まるあんなゲームやこんなゲームも収録。あえて詳しくは言及しません。

(4)78年から85年までの古いアーケードゲームで人気だったタイトルはほぼ網羅
古いアーケードゲームが実に充実しております。メディアパル社が発行しているムック本である
「20世紀アーケードゲーム大全Vol.1」と続刊の「ゲーム大全Vol.2」で紹介されている78年から
85年までのレトロアーケードゲームの内、8~9割方はフォローされていると思われます。

以下、収録されている【78年から85年までの主要タイトル】をナムコ製を除いて具体的に
かいつまんで列記します。
ヘッドオン、アステロイド、ギャラクシーウォーズ(SEは完璧)、スピーク&レスキュー、
ルナレスキュー(ほとんどのSEなし)、オズマウォーズ(SEあり!)、ムーンクレスタ、ポラリス、
銀河帝国の逆襲、フェニックス、スペースファイアバード(N社宮本茂氏の初期作品)、タッパー、
スクランブル、プレアデス、フロッガー、リバーパトロール、ドンキーコング(1はSEに難あり)
シリーズ全作品、マリオブラザース、ポパイ、クラッシュローラー、テンペスト、ジャンプバグ、
スーパーコブラ、アミダー、ジャングラー、ターピン、プーヤン、ガズラー、ペンゴ、バスター、
ジャンプコースター、ムーンパトロール、ジャングルキング、フライボーイ、タイムパイロット、
ポンポコ、Mr.Do!シリーズ全作品、アラビアン、レディバグ、マリンボーイ、バーニンラバー、
バーガータイム、カンガルー、チャンピオンベースボール、スタージャッカー、ジャイラス、
アルペンスキー、エレベーターアクション、スペースクルーザー、シンドバットミステリー、
ジッピーレース、ジャンピングジャック、トロピカルエンジェル、エクセリオン(アス比が16:9)、
ミスターバイキング、センジョウ、エキサイティングサッカー、フリッキー、レーダースコープ、
10ヤードファイト、タイムパイロット84、ボンジャック(次作のツインもあり)、ホッパーロボ、
エキサイティングサッカー、B-ウイング、ハイパーオリンピック、テップタップ、ファンタジー、
レグルス(サウンドが無音)、サーカスチャーリー、ちゃっくんぽっぷ、バルガス、ジェネシス、
スーパーパンチアウト(縦方向に2画面が並んで表示され、アス比がほぼ正確)、ロックンロープ、
ソンソン、アッポー、THE運動会、ロードファイター、1942、スターフォース(表示異常あり)、
ジャイロダイン、フォーメーションZ、忍者くん 魔城の冒険、ひげ丸、ヤマト、三輪サンちゃん、
べんべろべえ、イーアルカンフー、忍者プリンセス、シーファイターポセイドン、ザ・ギネス、
新入社員とおるくん(海外版マイキー)、スパルタンX(海外版カンフーマスター)、戦場の狼、
エグゼドエグゼス、ゆけゆけ!山口君、ASO、ウォータースキー、魔界村、シティコネクション、
ガンスモーク、セクションZ、タイガーヘリ、グリーンベレー、影の伝説、スペースハリアー、
グラディウス(海外版ネメシス)、D-DAY、ハングオン、テラクレスタ、ガントレット2、など。
なお、78年の初代スペースインベーダーは「スペースインベーダーDX」内でプレイ可能です。

それと、FC版のお陰で知名度が高い86年から90年までの人気タイトル(例えば、ソロモンの鍵、
アルゴスの戦士、戦いの挽歌、忍者龍剣伝、など)もほぼ完璧に収録されている印象です。
FCゲームの元ネタ(アーケード版)をプレイしたい方の期待は裏切らないと思います。

ついでに、参考までに私がちょっと気になった【86年以降の収録作品】を紹介します。
アシュラブレード、アシュラバスター、覇砂羅1&2、ファンタジーゾーン1&2、コットン、
エイリアンシンドローム、ゴールデンアックス、カルテット、ワンダーボーイ、獣王記、
ゲイングランド、ボナンザブラザース、クラックダウン、エイリアンストーム、のぼらんか、
熱血硬派くにおくん、アテナ、サイコソルジャー、モモコ120%(国内版)、エイリアンズ、
アーガス、ダークシール1&2、サイドアーム、ストリートファイター、エアデュエル、
RーTYPE1&2&LEO、イメージファイト、Xマルチプライ、ドラゴンブリード、最後の忍道、
ラビオレプス、ソニックウイングス シリーズ全作品、戦国エース(国内版)、戦国ブレード
(国内版)、ダブルドラゴン シリーズ全作品、リターン・オブ・ザ・インベーダー、天聖龍、
Mr.五右衛門、美少女戦士セーラームーン、ドカベン(国内版)、キャノンダンサー(国内版)、
奇々怪界、バブルボブル、魂斗羅、スーパー魂斗羅、闘姫伝承エンジェルアイズ(国内版)、
熱血高校ドッジボール部、ラフレーサー(国内版)、シャドーダンサー、ブラックドラゴン、
忍者くん阿修羅の章、エアバスター、究極タイガー、忍、タントアール(国内版)、など。
また、日物が脱衣麻雀路線に転向するまでリリースした同社製のマイナーなシューティング
ゲーム(セクターゾーンは未収録)やアクションゲームが一通り揃っております。
CAVE製のSTGは首領蜂、怒首領蜂、エスブレイド、弾銃フィーバロン、ぐわんげ、ケツイ、
プロギアの嵐、怒首領蜂大往生、エスプガルーダを収録。

個人的に、【未収録で残念だった78年から85年までのアーケードゲーム】は以下です。
平安京エイリアン、クイックス、スペースパニック、ニューヨークニューヨーク、ルート16、
クレイジーバルーン、クレイジークライマー、フリスキートム、フェアリーランドストーリー、
サスケvsコマンダ、ミサイルコマンド(リメイク版と類似作品のSDIはあり)、ディフェンダー、
マーブルマッドネス、タンクバタリアン、ボスコニアン、ゼビウス、ディグダグ、ラリーX、
リブルラブル、ツインビー、ザクソン、パンチアウト、フロントライン、モナコGP、
バルーンボンバー、スペースチェイサー(次作のレイメイズはあり)、トランキライザーガン、
ノーティーボーイ、セクターゾーン(FC版のタイトルは「セクロス」)。
※備考:ゼビウスとディグダグとラリーXはナムコクラシックコレクション内で一応プレイ可能。

個人的に、【未収録で残念だった86年以降のアーケードタイトル】は以下。
ストライカーズ1945II、ガンバード2、ドラゴンブレイズ、コズモギャング・ザ・パズル、
チェイスHQ、スーパーチェイス、チェイスボンバー、ナイトストライカー、ヴォルフィード、
ゆうゆのクイズでGo!Go!、鮫!鮫!鮫!、ガイアポリス、対戦ぱずるだま、極上パロディウス、
セクシーパロディウス、ツインビーヤッホー、ドラグーンマイト、ニンジャウォリアーズ、
サラマンダ2、F/A、ネビュラスレイ、マッハブレーカーズ、ニューマンアスレチックス、
アウトフォクシーズ、エメラルディア、ダートフォックス、球界道中記、究極戦隊ダダンダーン、
アサルト、イシターの復活、倉庫番DX、爆突機銃艇、ラッドモビール、ターボアウトラン、
アウトラン、アウトランナーズ、アフターバーナーII、パワードリフト、サンダーブレード、
スーパーモナコGP、スクランブルスピリッツ、ゴールデンアックス・デスアダーの復讐、
ダークエッジ、バーニングライバル、ラッドラリー、ハイパーデュエル、堕落天使、ぶたさん、
アトミックロボキッド、ミュータントナイト、ハチャメチャファイターズ、ホットロッド、
超時空要塞マクロスプラス、A.B.コップ、ギャルズパニック シリーズ、アルカノイド1、など。
ちなみに、業務用のPS1互換基板(ナムコのシステム10&システム11&システム12。タイトーの
FX-1A&FX-1B&G-NETなど)やSS互換基板のST-VやDC互換基板のNAOMI/2の専用タイトルは
収録されておりません。一世を風靡したナムコとセガの業務用3D.CG基板(ナムコ システム21&
システム22&スーパーシステム22。セガ モデル1&モデル2&モデル3、など)向けのタイトル
(レイブレーサーやスパイクアウトなど)も未収録です。

(5)魅惑的な怪作&奇作&珍品の数々を多数収録
幻のデコゲーであるガンボール(国内版)をはじめ、スカルファング(動作はサウンドを除いて
良好)など、希少なゲームが遊べます。また、デコのカルノフやチェルノブ、トリオ・ザ・パンチ、
エドワードランディー、グレートラグタイムショー、デスブレード(海外版。収録番号2805。
動作は良好。2916の同作は重いのでNG)、ナイトスラッシャーズ(海外版。収録番号2936。
サウンドに若干の難あり)、などの変(?)なゲームや、ごんべえのアイアムソーリー、サイキック5、
ずんずん教の野望、ピストル大名の冒険、銀河任侠伝などの怪作もフォローされております。

(6)その他、当方が気に入った点
コナミのゼクセクスとトライゴンの国内版と海外版が収録されているのが大変に喜ばしい。
コナミは国内版と海外版でゲームの基本的な仕様を大幅に変更する事がままあり、ゼクセクスと
トライゴンの海外版は国内版と違ってミスをしても自機がその場で復活します。勿論、
コンティニューをしてもその場からスタートです。トライゴンの「その場復活ver」はまさに
別ゲーで、ヌルゲーマーには感涙ものです。
コナミと言えば、極上パロディウスやセクシーパロディウス、サラマンダ2、ドラグーンマイト、
対戦ぱずるだま、ガイアポリス、究極戦隊ダダンダーン、ツインビーヤッホー等は未収録ですが、
グラディウス2とグラディウス3は嬉しいことに国内版が収録されておりました。他、コナミSTGは
パロディウスだ、サンダークロス1&2、出たなツインビー、沙羅曼蛇、ライフフォース、A-JAX、
フラックアタック(海外版)、などが収録されております。北米市場を意識したアメコミチックな
コナミのベルトスクロールアクション(サンセットライダース、など)も大量に収録。
セガのワンダーボーイモンスターランドは国内版なので日本語で遊べます。
東亜プランの収録作のラインアップが大変に充実しております。BATSUGUN(収録番号690)には
BGMが再生されない(SEのみ鳴る)不具合がありますし、Fix Eightには背景(BG)が表示されないと
言う致命的な問題がありますが、BATSUGUNスペシャル(収録番号2779)は問題なくプレイ
可能だし、海外版ながら達人と達人王が揃っております。加えて、国内外版それぞれの仕様が
異なることで有名(?)なVファイブは国内版と海外版の両方が収録されております。
他、東亜プランのゲームは概ね収録されている印象です。
マイケルジャクソンズ ムーンウォーカーは背景(BG)が壊滅的にバグるROMと通常通りに
動くROM(収録番号2897)があります。

タイトーのF2システム基板のタイトルの動作はかなり安定しております。特にメタルブラック
(収録番号509)の動作が良好で実に嬉しかったです。
熱心なタイトーファンである私はメタブラの業務用基板を保存用&プレイ用&予備用で合計3枚
所有しています。今回、不具合がないかどうか、タイトー信者目線でグラフィックとサウンドと
動作スピードをOPからエンディングまで入念にチェックしました。が、まさに概ね実機レベル。
勿論、操作の遅延はありますが。
気合を入れずに気軽にメタブラを遊ぶ…と言うか、その独創的な世界観を堪能するぶんには
当商品のメタブラでも十分に満足できそうです。
他、F2基板用タイトルの中では重量級であるガンフロンティア(国内版)、キャメルトライ
(海外版)、プリルラ(海外版。サウンドに若干の難あり)などが割と綺麗に動作します。
F2システム基板の動作に限っては、私が所有している〇〇〇〇in1ゲーム機の中では
1、2位を争う快適度であると断言できます。
ちなみに、当商品のルナークの国内版ROMはゲーム後半で背景がバグります。海外版(収録番号
2740)のROMは最後まで不具合が生じませんので、海外版をプレイした方が賢明です。

参考までにカプコンのCPS1~3基板の「国内版の収録タイトル」を列記します。
以下で挙げなかったCPS1~3基板のゲーム(ファイナルファイト、USネイビー、D&D1&2、
ストライダー飛竜、ナイツオブザラウンド、マジックソード、天地を喰らう1&2、1941、
19XX、1944ループマスター、バース、ギガウイング、マーズマトリックス、ニモ、ウィロー、
パニッシャー、キャプテンコマンド、スーパーストリートファイター2、バトルサーキット、
エイリアンvsプレデター、戦場の狼2、パン!3、大魔界村、ハイパーストリートファイター2、
ストリートファイター2ダッシュ、X-MENチルドレン・オブ・ジ・アトム、ポケットファイター、
ザ・キングオブドラゴンズ、他)は「海外版のみ収録」とお考え下さい。

【CPS1~3基板の国内版の全収録タイトル】
ロストワールド、ロックマンパワーバトル、アルティメットエコロジー、マッスルボマー、
スーパーマッスルボマー、エリア88、スーパーパズルファイター2X、ストリートファイター2、
ストリートファイター2ダッシュターボ、ストリートファイターZERO、ZERO2、ZERO3、
マイティーパン、マーベルvsカプコン、マーベルスーパーヒーローズvsストリートファイター、
プロギアの嵐、グレート魔法大作戦、チキチキボーイズ、キャデラックス、サイバーボッツ、
パワードギア、ワンダー3、クイズハテナの冒険、クイズ虹色町の奇跡、クイズ&ドラゴンズ、
クイズ カプコンワールド、クイズ カプコンワールド2、クイズ殿様の野望2、ロックマン2、
カプコンスポーツクラブ、ヴァンパイア、ヴァンパイアハンター、ヴァンパイアハンター2、
ヴァンパイアセイバー2、ウォーザード、ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産、スト3サード、
ぷにっきいず。

●当商品の短所に関して
続きまして、この商品の欠点だと感じた要素を5つほど挙げさせていただきます。

(1)一部のゲームタイトルがプレイできない
メタルホーク(上昇&下降の操作不可)やギャラクシーフォースII(操縦桿の操作不可)、
エンデューロレーサー(ハンドルの操作不可)、スペースガン(ターゲットスコープの操作不可)、
ベラボーマン(大ジャンプ不可で進行不能)、クレイジークライマー2(右のレバー操作不可)、
ロッククライマーなど、そもそも操作ボタンや操作ハンドルがパッドのレバーやボタンに
適切に設定されていない為、プレイできないゲームがあります。
スーパーパックマン(収録番号1876)はスタートボタンでクレジットこそ入るものの、
なぜかスタートできません。ジャレコのファンタズム(Avenging Spirit。収録番号2684)は
そもそも立ち上がらないので、プレイ不可。

(2)ハードのスペック不足を感じさせる一部のシステム基板のゲームの挙動
繰り返しになりますが、正直、ナムコのシステム2基板で動いている各種タイトルの動作は
サウンドを中心にイマイチです。
タイトーのF3システム基板とジャレコのメガシステム32基板の専用タイトルの動作状況は
更に悲惨です。
個人的にはライトブリンガー(収録番号2955)と逆鱗弾(収録番号1354)は処理落ちが酷くて
ゲームにならないし、リカルホーンとパズルボブル4はサウンドが残念過ぎてプレイする気が
なくなりました。
したがいまして、当商品はF3システム基板用のゲームであるダライアス外伝やレイフォースや
グリッドシーカー、アラビアンマジック、ライディングファイト、カイザーナックル、
エレベーターアクションリターンズ、あっかんべーだー、パズルボブル3、究極タイガー2、
プチカラット、アルカノイドR、クイズシアター、森口博子のクイズでヒューヒュー、
クイズきらめきスターロード、などは未収録でしたが、「むしろ収録されないで良かった」と
大のタイトーファンである私は心の底から思いました。
おそらく、同じく未収録のギャラクティックストーム(パンドラゲームズ3Dには収録あり。
動作はまあまあ快適)も当商品の性能ではまともに動かないでしょう。
メガシステム32基板のゲーム天国とP-47ACESの動作は論外です。同じシステム基板の上で
動いているテトリスプラス(海外版)はそこそこ軽いのですが。

関連して、不具合が目立つその他の人気ゲームに言及させていただきますと、デコの空牙
(海外版。収録番号445&800)とウルフファング(海外版。収録番号1304&1305)の動作は
共に問題があります。
空牙はゲームスピードが極めて不安定で、すこぶるプレイし辛い。
ウルフファングはスプライトの表示異常が頻発します。また、ゲーム中に自機が被弾すると
自機のスプライトが約2秒間ほど透明(非表示)になります。
参考までに当方の画像を再度ご覧下さい。これはウルフファングが映っているモニターの
画面を直撮影した画像です。画面中央下部のキャラ(スプライト)が白っぽくなっているのは
被弾で点滅している訳ではなく、表示異常のせいでこの様な配色になっております。
ウルフファングはゲームスピード(若干、早い気も)とサウンドには一切問題がないだけに
非常に残念です。
彩京とCAVEとライジングの一部のゲーム(ぐわんげ、など)で画像の60fps描写が
間に合わないのか、画面全体がコマ落ち(画面描写のフレーム数が低下)している様に見える
ことがあります。
CPUがCortex-A9であるパンドラゲームズ3D(2488in1)ではその様なことはないのですが。
もう2~3割ほどハードウェアの性能が良かったら、と思えてなりません。サードモデルでは
販売価格を若干上げても良いから、当商品で採用しているSoCをCortex-A7搭載チップから
Cortex-A9搭載チップに替えていただきたいです。
もっとも、空牙とウルフファングについてはスペック不足と言うよりも、エミュレータの
調整(最適化)不足ではないかと思いますが。空牙では処理落ちでスローになる所か、
逆に若干早く動いている状況ですから。
具体的には通常のゲームスピードが不定期に早くなったり、通常スピードに戻ったりします。

(3)セガの大型筐体用とシステム32基板用のタイトルの収録数が少ない
この商品に収録されているセガの大型筐体用のゲームはスペースハリアー、レールチェイス、
ストライクファイター、ハングオン、G-LOC、ギャラクシーフォースII、エンデューロレーサー、
以上7作品だけです。
しかも悪いことに、エンデューロレーサーとギャラクシーフォースIIはハンドル操作が
十字キーやアナログスティックに割り当てられておらず、操作不能でプレイできないので、
当商品のセガの大型筐体用タイトルの収録本数は実質5タイトルとなります。
それと、私が確認した限りでは、セガ製のシステム32用のタイトルはアラビアンファイトのみ
収録。せめてダークエッジぐらいはフォローして欲しかった。

(4)ゲーム(ROM)タイトルの重複が非常に多い
アーケードゲームのタイトルは勿論、MDのタイトルも同じタイトルが複数収録されております。
例えば、USネイビーや獣王記は5本以上収録されておりますが、全て海外版でした。
この様にゲームリスト内は結構なカオス状態なので、お目当のゲームを探しにくいです。
また、当商品は収録タイトル数3160本を謳っておりますが、実際の収録本数はその2/3から
半分程度ではないかと思います。

(5)逃れられない操作の遅延問題&その他の諸問題
当時の実機(基板)+ブラウン管業務用モニターのプレイ環境と違って、ソフトエミュレータ+
液晶モニターのプレイ環境ではどうしても操作が遅延します。各種シューティングゲームを
ガッツリと遊ぶ自称シューターの方は操作に遅延があることを十二分に覚悟して下さい。

残念ながら、当商品に収録されているカダッシュは海外版のみです。日本語でのプレイは不可。
お好きな方はご注意下さい。

●最後に
タイトーF3システム基板のゲーム(ダライアス外伝、バブルシンフォニー、など)は他の
パンドラボックス系(ただし、「パンドラーズボックス6・JAMMA仕様」を除く。同機は
プチカラット以外のF3基板用のゲームは驚くほど快適に動作。モノによっては実機レベル)や
ラズパイ系やレトロぺディアでも総じて非常に重いです。
F3基板のゲームを快適に遊びたい方はPS2のタイトーメモリーズ シリーズ全巻、もしくは
PC専用ソフトである「Taito Legends 2 (輸入版)」(エミュだが操作遅延が極小)を入手するか、
それなりに性能の良いPCを用意してエミュレータ環境を構築して下さい。

レビューは以上です。冒頭、私が総評で「何も考えずに購入しても決して後悔しない」と
申し上げた理由をご理解いただけたかと思います。40歳以上の方は当商品を購入し、
ギャラクシーウォーズ(収録番号1166)で伝説のゲームテクニックである"炎のコマ"をマスター
すべく、日々鍛練に明け暮れるのも一興ではないでしょうか?

この度は当方の18000文字超えの長文レビューを最後まで読んでいただきまして、
誠にありがとうございます。大変にお疲れ様でした。(完)

■おまけ
以下は特定の方々へ向けた記述です。該当しない方は読み飛ばして下さい。

●ファーストモデル「3100in1」のユーザーの皆様へ
セカンドモデルである「3160in1」との違いについて。当方が気が付いた事実と、それらに
対して抱いた所感を述べさせていただきます。
商品の外箱のサイズが二回りほど小さくなっておりました。付属品だったVGAケーブルは
付属しなくなった様です。3090本の2Dゲームの収録ラインナップは「3100in1」とほぼ同一。
3160in1で新たに追加されている60本の3Dゲーム(全て家庭用PS1タイトル)は、おそらく
日本の大多数のアーケードゲームファンにとってはあまり魅力がないかと思います。
既にお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、ファーストモデルである「3100in1」
には本体に1Pコントローラーだけを接続した状態で遊ぶと60タイトル以上のゲームが
コインエラーなどでスタートが不可になるという看過できない問題点があります。
私が入手した「3160in1」ではこの問題点は見事に改善されており、1Pコントローラー
のみの接続状態であっても、ほとんどのゲームを無事にスタートできる様になっていました。
※備考:「3100in1」でも2Pコントローラーを常時接続していれば上記問題は回避できます。

その上、ギャラガ(収録番号1286)やソルディバイド(収録番号765)など、「3100in1」では
どうやってもプレイできないゲームも「3160in1」では遊べる様になっていて、
良い意味で驚きました。「ちゃんと製品改良してるんだなぁ」と。

一方、悪い意味で気になる箇所もありました。具体的には全般的に各ゲームの処理速度が
若干低下した様な印象がありました。
例えば、ナムコのシステム2基板のオーダインですが、「3100in1」では回転機能を大胆に
使っている場面以外ではあまり処理落ちしていなかったと、手前は記憶しております。
しかしながら、「3160in1」ではゲーム開始直後から明らかな処理落ちが発生しています。
また、他のシステム2基板のゲームやタイトーのF3基板のタイトルの動作も総じて劣化気味な
感じがして、その惨状は個人的にはショックなレベルでした。
ぶっちゃけ、「返品しなければ良かった…」と後悔するぐらいに。
したがいまして、とりあえず今回、私はこの「3160in1」の評価を満点である「星5つ」と
させていただきましたが、それはあくまで一般的な感性を持った最大公約数の皆様の
価値観やお財布事情を考慮して導き出した答えです。
正直な気持ちを申し上げれば、当方のこの商品に対する評価は「星4つ」です。

●旧タイトー晩年期のSTG(メタブラ、レイフォース、ダライアス外伝など)がお好きな方へ
宜しければ、当商品に収録されている1981年のタイトー製STG「スペースクルーザー」
(「SPACE CRUISER」で検索)をプレイして下さい。そして、頑張って1周クリアしてみて
下さい。ゲームの展開でストーリーを描写する旧タイトー晩年期のSTGの源流、もしくは
その雛形をご確認いただけるかと思いますので。

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