日本一を3度経験しても人生なんにも変わらないしコジコジはコジコジ。
エッセイとコピーで合わせて3度「全国最優秀賞」を獲ったことがある。
賞金は15万円、5万円、30万円。
そのうち2つは新聞に掲載され、どちらもテレビに出演した。
ひとつは加藤浩次さんがMCをしている朝の情報番組。
恋愛についてのエッセイだったので、恋愛マスターと称される有名芸能人と六本木で少し話す機会もあった。
もうひとつは、エッセイを元に映像作品がつくりたいとテレビ制作会社に頼まれ、こちらから指名させてもらった芸能人と1日ロケをした。
あたりまえだけど、べつになんにも変わらない。
ひとつめはネットニュースになり、インターネット掲示板で褒められたりけなされたりした。ふたつめは、読者数800万人 日本最大級の新聞に本名とエッセイが一編すべて掲載されたので、知り合いからいくつか連絡をもらった。
でも、べつになんにも変わらない。
少なくないお金をもらったし、メディアにも出たし、芸能人に会って話もした。
べつになんにも変わらない。
若いときは「自分の人生がいつかどこかで劇的に変わるんじゃないか」なんてことを恥ずかしげもなく真正面から信じてた。
やっぱりなんにも変わらない。
そもそも「劇的に」変わるってなんだ。
10年前、5年前、1年前の自分と今の自分は全然ちがう。
でもそれは日本一になったからでもないし、賞金をもらったからでもないし、100万のいいね!を集めたからでもないし、本を出版したからでもない。
とんでもないできごとがあったり、人に評価されたり、お金を得たからではない。
毎日、毎日、自分なりに「こうなれたらいいなぁ」をできるかぎり繰り返し行ってきたからだ。
自己顕示欲と自己承認欲求にまみれてたころは「自分の人生は変わる」と信じて疑わなかった。
でも、そうじゃなかった。
あきらめたとか、開き直ったとかでもなく、人生はそんなもんなんだとわかるようになった。理解することができた。
書いた文章にいいね!が100万ついても全くつかなくても人生は進んでいく。
夢をもつことは決して無駄なことじゃない。それをエネルギーにして努力した結果、だれもが無謀と嘲笑った夢を叶えた人だっている。
ただ、夢は叶っても叶わなくても人生は進んでいく。
コジコジは、コジコジなのだ。
有名だろうが無名だろうが、夢があろうがなかろうが、
お金があろうがなかろうが、コジコジはコジコジなのだ。
人生は変わらない、だからどうした。
ぼくはぼくで、あなたはあなたで、コジコジはコジコジなのだ。
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