イルカがおそってきたぞ
イルカは友達じゃない
イルカというと、なんだかフレンドリーな生き物で、いつもユーモラスな笑顔でキュイキュイと明るく鳴いてて、賢くて優しげな生き物だ、なんて思っている人も多いと思うんですけど、最近では海水浴場に迷い込んだイルカに近づいた人が噛まれる事件が、いくつか起きているみたいですね。
古くは「わんぱくフリッパー」、最近では様々な水族館のイルカショーや、その一環で行われるふれあいサービスなんかで、「イルカは身近で友好的な存在」だと思い込んでいて、野生のイルカにも同じことを求めてしまうかもしれませんが、水族館のイルカだって、何かの拍子に人を噛む事例はありますし、YouTubeなんかで探せばこんな動画も見つかる。
なんだかんだいって、奴らは畜生なので、奴らの気持ちを損なったら噛んだらくらいするわけですが(犬だって噛むでしょ? 同じなんですよ)、僕らが刷り込まれたイルカのイメージが、イルカを正しく見ることができず、なので「イルカに噛まれたっ!」と大騒ぎになるわけだ。
イルカは興味深い存在だけれど、友達でもなければ天使でもないのだ。
イルカに抱くイメージ
「イルカは賢い」「イルカは人を助けてくれる」「イルカは優しい」……。
イルカに抱いているイメージは、多岐に渡ると思うけれど、大体は友好的なものだと思う。
「だっていつも笑顔だもんね! きっと優しいヤツなんだよ」と思っている人もいるだろう。
確かに口元は笑顔に見える。
でも、イルカの目をちゃんと見てみたら、目は笑っていないことに気がつくだろう。
奴らは、笑っているわけではない。
ああいう口なのだ。
感情抜きに、ああいう作りの口なのだから、仕方なく、ああいう表情なのだ。
あと、確かに奴らは賢い。
でも、そもそも賢さってなんだろう?
賢さの基準がわからないと、正しく評価なんてできやしない。
なので、僕としては、友達のイルカが「いそしは金の使い方を知らないね! 僕にお金を貸してくれたらFXで百倍にして返すよっ!」くらい言ってくれたら「確かにイルカは賢いな」と納得すると思う。
で、はからずしも借金を増やしてしまい、仕方なくそのイルカとYouTubeチャンネルを開設して、漫才でもしてお金を稼ぎたい。
……と、冗談はさておき、人の側がイルカに抱いているイメージのせいで、イルカの方も実害を被っているケースも当然あるわけで、不用意にイルカに近づいて怪我をさせられるケースもそれなりにあるようなので、ドルフィンスイムなんかに行く予定のある人は、一応覚悟した方がいい。
あと、「イルカにタッチ」的なイベントに参加する際は、担当のトレーナーの言うことは絶対守ってあげて欲しい。
触ってダメなところは触らない。
足元に気をつけて、ヒレを踏んだりしないように。
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