短所は長所
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられているとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去はそれくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
『マチネの終わりに』より
僕の好きな小説の一コマです。
僕も過去は変わらないものだと思っていました。しかしこの言葉を聞いてからは、その考えがガラッと変わりました。
▼過去は変えられる
未来から見た過去というのは、その未来の時の心次第でいくらでも変わると言う事です。
ある時の出来事で、1年前の自分はそれを失敗だと思ってた事が、2年後の自分からしたらそれは成功だった。
単純な言い方をするとこういった感じかと思います。
これは、いろんなシーンでも同じ事が言えるのではないでしょうか。1つの物事には表裏がある、もしくは多面体である。時と場合によって、それらは見え方が変わるという事です。
捉え方次第で、ほとんどの事はポジティブに捉える事ができます。その逆で、捉え方次第ではいくらでもネガティブになってしまうという事。
全てをポジティブには捉えられないけど、ネガティブにならないような捉え方はできると思います。
▼表裏一体
人の長所と短所が、まさにそれに当てはまると思います。ネガティブな時は、長所さえ短所に見えてしまい、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
でもポジティブに捉えれば、短所は一瞬で長所に生まれ変わります!
会社の同僚とそんな話をしていて、僕の長所を挙げてもらいました。でも、そんな長所も、ネガティブに捉えてしまえば短所になってしまいます。
■他人から見た長所⇔ネガティブに捉えた時
フットワークが軽い⇔集中力がない
根に持たない⇔忘れっぽい
時間を必ず守る⇔超せっかち
ネガティブに捉えると、僕の長所もあっさり短所に生まれ変わってしまいます笑
ここで、これの逆をやってみました。
同僚に自分自身の短所を挙げてもらい、僕がそれを長所に変換した例です。
■自分から見た短所⇔ポジティブに捉えた時
手が遅い⇔作業が丁寧
予定変更に弱い⇔計画に忠実
優柔不断⇔よく考える
なんかいい感じだと思いませんか?
長所と短所は、ほとんどの場合で表裏一体型。ポジティブ変換ゲームじゃないですけど、一見ネガティブに見えても、いい面を捉えていければストレスがグッと減る思います。
例えば、【雨が降る】という例で見てみましょう。
■ネガティブ面
・服が濡れる
・髪の毛がうねる
・靴が汚れる
・低気圧の影響で頭痛
言い出したらキリがなさそうです…。
それでは【雨】をプラスの方に捉えてみましょう。
■ポジティブ面
・農作物に恵みの雨!
・車についた黄砂が落ちる!
・花粉、埃が舞わない!
・日焼けしない!
一見、ネガティブに見える【雨】でもこうやって違う角度から見れば結構良い面もありますね!
▼心配事はあくまでも心配事
僕もその昔、超心配性のネガティブ人間でした。考えてる事のほとんどが、起きてもない事に対する心配事だらけでした。
でもある時、思ったのです。
『今この一瞬を、起きてもない未来について心配してばかりで、自分はいつになったら今この一瞬を生きるのだろう?』
うじうじ心配してばかりの自分に嫌気がさした瞬間でした。意味もなく今この一瞬をただ消費してるだけなような気がして…。
それ以来、起きるかもしれない事への準備はしても、起きないかもしれない心配はやめました。
今ではすっかり心配事や悩みが減ったと思います。元々フットワークは軽かった方なので、悩む時間より行動にうつす時間が増えました。その方が、今この一瞬を生きてるような気持ちになれるのです。
目の前にある物事は、壁に描かれた落書きのような平面ではなく、多面体のサイコロみたいなものだと意識しましょう。見える面は一つじゃないはずです。あっちから、こっちから、良いところを探してあげましょう!
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