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「毎日、肉とカレーが食べたい」と言われたらなんて言う?

赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。

夕食での出来事

食卓についた小5長男が、夕食の料理を見て、

「えー。なんで肉がないんだよ!煮物や野菜だと、見ただけで食べる気がなくなる!俺は、毎日に肉とカレーでいい。煮物とか、なんであるんだよ」

と、ブチ切れ出しました。

わが家は、出勤前に夫が作りおいてくれた夕食を、私が、温め直して食卓に並べ、子ども3人と私で食事をすることが多いです。

料理を作った夫がいないことをいいことに、好き放題、言い出した長男に、つい、カッとなって、

「忙しい中、色々考えて、体にいい食事を作ってくれているんだから、文句言わずに食べなさい!!肉、肉って。肉ばっかりじゃ、いけないこと、学校でも習っているでしょ?赤のタンパク質、黄の脂質・糖質、緑のビタミン・ミネラルがあるか考えて、バランスよく食事をしましょう!って、毎月の給食だよりに、書いてあるでしょ!」

アクティブリスニングは、どこへやら。
強い口調で、説教をはじめ、指示・命令をしてしまいました。

それを聞いた小5長男から、

「確かに、お母さんの言う通りだね!感謝していただきます」

こんな返事がくるわけもなく、

「んじゃ、いいよ。もう俺の分、作らなくて。自分の食べたいものを自分で作って食べるから」

と言い出しました。

これに対して、

「自分の食べたいものばかり食べてたら、どうなると思う?ちゃんと、作ってくれたものを食べても、お腹が空いてたら、食べたいものを食べなさい」

こうやって、相手の言動に反応し、相手の話を聞ききる前に、自分が言いたいことを言うと、簡単に人間関係はこじれます。

アクティブリスニングの壁

子どもの話を聞けないときは、

「そんなこと言っても」とか、
「せっかく〇〇してくれるのに」とか、

子どもの気持ちや考えを、受け止める前に、否定して、親の思いを子どもに押し付けているときです。

正論は、アクティブリスニングの壁となり、人間関係をこじらせます。

今回の例でいうと、

「煮物や野菜だと、食べる気がなくなる」

に対して、

「そんなこと言っても」と、正論をぶつけたことで反発され、

指示・命令したことで、

「うっせー、ババァ」になり、「じゃ、食べたいものを自分で作ります」と反撃されました。

やっぱり聞くしかない


小5長男とケンカしたままでは、楽しい食事の時間も台無しです。
ちょっとアプローチをかえることにしました。

「ねぇ、ぜんまいの煮物に、大きめに切った豚肉が、たくさん入っているよ」

「なんで、煮ちゃうんだよ。こんなにパサパサの肉なんて、肉じゃないよ」

「確かに、ジューシーではないね」

「だろ?お肉だって、ピーマンといためて、たっぷりタレをかけて食べれば、うまいんだよ」」

「あー、確かに、それは美味しいよね。お肉とピーマンなら、野菜も食べられるしいいね」

「じゃ、お父さんに事前に、食べたいメニューを頼んでおくのがいいんじゃない?」

「おー、そうだね。俺、献立表書くわ!」

と言い、紙と鉛筆と定規を持ってきて、書き始めました。

「えーっと。メニューって何があるかな?ハンバーグ!ふわふわのお肉で、肉汁が出てきてうまいんだよ。あれは、毎日でも食べたいな」

「あのさ、前におばあちゃんの家で食べさせてもらった、キャベツにくるまって肉がはいっていた料理。あれは、なんていうだっけ?あれも、めっちゃうまかったんだよな~」

「ロールキャベツだよ」

「そうそう、ロールキャベツ!っと」と書き加えます。

弟にも、相談をはじめます。

「お前は何が食べたい?」

「僕は、マーボー豆腐とかエビチリが好き」

「おー、それもうまいよね!」

「そして、カレーっと」

できあがった献立表

献立表

1週間分の献立表かと思ったら、1カ月分、書き上げていました。

で、よく見ると、
3月22日「ハンバーグ」「他はやさいやお父さんのメニュー」と書いてあったり、2週間に1回「ポトフ」の野菜中心のメニューが書かれていたり…。

「毎日、肉とカレーがいい!」

と言っていたのに、自分の食べたいメニューだけではなく、弟の食べたいものを聞いて追加してみたり、そして、最終週は、「お父さんの好きなメニュー」からのカレーday連続でFinish。

いかがですか?

この献立表を見たときに、「毎日、肉とカレーがいい!」といった尖った要求に反応し、正論・説教をいってしまい、ぜんぜん、子どもの話を聞けていなかったことを反省しました。

めちゃくちゃなことを言っているようでも、まずは、聞いてみるとおもしろい発見があります。

頭ごなしに正論を伝えるとケンカになってしまいますが、まずは、「子どもの話を聞いてみる」。

どんなことを考え、感じているのかを知れると、子どもに余計なことを言わずにすみます。

献立表を書きあげた本人は、

「結構、献立を考えるのって、面倒だね」というのです。

そうなのよ。
自分で献立を考えてみて、そんなことにも気づいたようです。

教えるより、体験。
指示・命令ではなく、自らの行動。

アクティブリスニングをすると、そんなきっかけを子どもに提供することもできます。

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