心理学の知見:Less is better
朝起きると、ずいぶんと寒くなってきました。
さて、商品の展示でも、ビジネスのプレゼンでもLess is better、つまり「少ない方がよい」ようです。これを見事に示す心理実験がこちらです。
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シカゴ大学のHseeは、104人の大学生に、ある店でセールを実施していたとして、食器のセットをいくらで買うかを尋ねた。
食器セット①
大皿8枚
スープ皿8枚
デザート皿8枚
大学生は、この食器セットを平均$33で購入すると答えた。
今度、違う大学生に以下の食器セットをいくらで買うかを尋ねた。
食器セット②
大皿8枚
スープ皿8枚
デザート皿8枚 #ここまで上と同じ
コップ8個、ただし2個は破そん
受け皿8個、ただし7個は破そん
大学生は、この食器セットを平均$23で購入すると答えた。#10ドル低い!
食器セット②の方がたくさん食器があるにも関わらず、Less is better効果により、食器セット①の方が$10高く評価された。
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食器セット②の方がたくさん食器が含まれているのにどうして!?
壊れている食器が含まれていることで、全体の価値を引き下げてしまっているのですよね。
転じて、仕事でプレゼンするときも、自分の主張を強めたいために、ちょっと根拠は弱いかもしれない情報をあれこれとモリモリと入れると逆効果になります。
枝葉は、バッサリと切り捨て、幹だけを見せた方が、高く評価してもらえるみたいです。Less is betterですね。
Hsee, C. K. (1998). Less is better: When low‐value options are valued more highly than high‐value options. Journal of Behavioral Decision Making, 11(2), 107-121.
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