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第7回「ソニック・アーキテクトは『音の総合建築家』というけれど、『総合』って?」

前回までの投稿で、音と言えば日本においては、音楽家、調律師、PAエンジニア、建築家、指揮者、エンジニアや音響技術者など各々の専門家がそれぞれの分野でお仕事をなさっていること。

一方、ソニック・アーキテクトは、音と心理学、演奏や音表現の分析、音楽理論、認知心理学、認知行動、行動分析、臨床、BGN(Backgfound Noise :バックグラウンドノイズ)のコントロールと設計、周波数、デシベル、ノイズの解析、医療・工学・商業との横断的基礎研究、統計学などの知識を『総合的に』駆使して、「音やサウンド」=周波数の表現を活用し、ヒトの「感情」を引き出し、動かし、「記憶」を呼び起こし、「行動」を喚起している。」ということをお伝えしました。

今日からは、ソニック・アーキテクトの専門知識を活用したソリューションについてご紹介しましょう。

其の壱!科学で変わる音声マーケティング:収益への貢献

CMの音楽と言葉(ナレーション)のサウンド(周波数)を、ヒトが幸せや喜びを感じる心地よいサウンドとなるよう解析・分析・設計し、消費者の感情を導き、売り上げ増につなげることができます。また、店舗や施設等においては、音楽やBGM、その空間のサウンドを設計することによって、お客様様の記憶と感情と行動に働きかけ、購買決定に導くことが可能です。

其の弍!空間の音環境づくりとウェル・ビーイング向上も欠かせません

オフィス、商業・自治体施設、飲食店、交通機関、工場、病院などのあらゆる空間に存在する音を適切に設計し、人の感情や健康、意思決定に影響を与え、消費者の購買活動や社員の生産性向上へ導くことが可能です。会社というシーンにおいては、従業員のウェル・ビーイング向上と休職リスクは今や重要な経営課題ですし、オフィスや工場などでは、音量と周波数が心身に及ぼす影響をコントロールしなければなりません。これにより、従業員の高心拍数、高血圧、頭痛、生理不順、不妊、腰痛などを改善につなげることができます。もちろん、低周波や極端な高周波機器をヒトから遠ざけ有害ノイズを低減することも重要です。

つまり、お客様に愛される「また戻ってきたい」快適なお店づくり、従業員の生産性や心身の健全性が向上するオフィスづくりなどに音の観点から大きく貢献できるということなのです。

ここまではイメージが浮かびやすいかと思います。(もちろん、導入事例などは後日ご紹介しますよ!)

しかしこれ以外にも味覚と聴覚の関連を利用した新商品の開発分野、「信頼とカリスマ性を感じさせる」政治家や企業トップのスピーチなどソリューションは多岐にわたります。

次号では、「え、こんなところにも音の影響ってあるのか・・!」というような少し興味深い事例もご紹介しましょう。

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