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ニンジャスレイヤーTRPGリプレイ小説:「アンエクスペッド・エンカウント」#2

◆前書◆ドーモ、Tac.Tと申します。この記事は11月4日の夜に、Discord上で実施したニンジャスレイヤーTRPGのセッションを、少々の加筆修正を加えて公開したものです。◆よく分からない方は、ダイスを振って展開を決める、ニンジャスレイヤーの二次創作とお考えください。◆生存◆
◆前書◆さて、前回のSTILL‘A’LIVEストーリーは如何でしたでしょうか。このシリーズはニンジャスレイヤーTRPGを、キャンペーン方式で独自にプレイし、文章化するという試みです。今回は久々にアイツが活躍するぞ◆生存◆
◆前書◆今回のセッションは、T1000G=サン(https://note.com/tg1000)ご協力の元、半ばソロプレイングとマルチプレイングが混ざった特殊な形でのセッションとなりました。この場を借りてT1000G=サンにお礼を。ありがとうございます!◆今回もまたRPなどの文章多めです。また、実際のセッション時の文章を加筆、再構成しております。◆生存◆
SECTION: FIRST SECOND


◆前回までのあらすじ◆
マインドセット…タニマチ・ギンジは、ソウカイヤの少女探偵ニンジャからの依頼を受け、ネオサイタマの風俗店界隈で起こる不審な殺人事件を追う。その最中に目にしたのは、不自然な打撲痕を残したイタマエの無残な姿であった。彼が今際の際に残した「ワカメ酒」の店名をもとに、彼は雨の中再び歩き出す…

【STILL‘A’LIVE】

NM(T1000G=サン):マインドセットはシライヤビル9階、ノパンしゃぶしゃぶ店「ワカメ酒」の前に来ていた。店の前の看板には「ノパン」「ノパン重点」「ワカメ酒」とショドーされている。奥ゆかしくも艶やかな風俗飲食店の証である。

マインドセット(PL:Tac.T):「…………」溜息をつく。毎度毎度…こういったところはどうも苦手だ。「……ポケットティッシュ、まだあるよな…」レインコートの中をゴソゴソと探り、残った二袋をズボンのポケットの中に忍ばせ、ビルの中へと入っていく。

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◆マインドセット(種別:ニンジャ,フリーランス:アシアト興信社)
カラテ     4 体力    4
ニューロン   6 精神力   6
ワザマエ    3 脚力    2
ジツ      2 万札   26
ジツ:ビジョン・ジツlv2…発動した際、隣接3x3範囲の敵に『回避ダイスダメージ1』。その後
            「幻覚攻撃」か「フェイント攻撃」が可能。
   「幻覚攻撃」…範囲内の対象に命中した際、対象のあらゆる
         『近接攻撃』『遠隔攻撃』の難易度が+1される。回避難易度NORMAL。
   「フェイント攻撃」…回避ダイスダメージを与えた敵一人にそのまま近接攻撃。
その他:『生体LAN端子』『業務用LAN直結銃(家族の写真相当)』
(ビジョン・ジツについては:https://note.com/tact_2n32/n/ne39b6bdf5d29)
NM:マインドセットはビルの中に入った。そしてワカメ酒の中に入る。そこに広がっていたのは……

マインドセット:「………オーウ……」

NM:下着を履いていない状態でミニスカートを履いたオイランめいた女性店員達が、客に対してセッタイを行っている。ここは個室ではなくオープン席であり、こうした奥ゆかしい猥雑を楽しむためにある。

マインドセット:その猥褻光景を見るや否や、即座にポケットに手を突っ込み、まるで手慣れたかのような無駄のない洗練された所作でティッシュを取り出し、二つに割って丸め、それを両の鼻腔に詰め入れた!
「これでまあ2分は保つな…」ナムサン!彼はウブなのだ!

:鼻血ニンジャだったー!
:マインドセット=サン、こういうのには動じないイメージだった
NM:ノパン…
初出は「ナイス・クッキング・アット・ザ・ヤクザ・キッチン」#1に登場する、ネオサイタマの超猥雑ネオン街にあるカンバンの一つから。(中略)ボンド&モーゼズの的確な日本描写に一部ヘッズの腹筋が爆発四散した。(丁寧なwikiからの引用)
:的確な日本描写……?
NM:自身の身の為にも、素早くこのノパンしゃぶしゃぶ店を調べねばなるまい!どうやらこの様子だと、ニンジャは表立った暴動行為を働いていないと見て良いだろう。だが、裏側で何らかの非道行為が行われているかもしれない。ニンジャ第六感を研ぎ澄ませ、ニンジャソウルの痕跡を探るのだ!

マインドセット:精神を研ぎ澄ませつつ、この上なく所在無さげにソロリソロリと店内を移動し…普段よりぎこちない様子で座席に腰を落ち着け、テーブルに備え付けられたメニューを開いてみる。
「ゲッ!」
ナムサン!メニューに書かれた文言はどれもこれも扇情的なものばかりだ!しかもどれも高額!マシなのは無いのか!
(エ……マジか?………なんか頼まなきゃダメだよな?ウワァ…)

女性店員(NM):「メニューは何にされますか?」女性店員が近づき、少し前屈みになってメニューを訪ねた。バストが豊満だ。

マインドセット:「アッハイ」今にもこぼれ落ちそうな豊満から目線を逸らし、気持ち数ミリ顔を引く。右の鼻から少しずつ鼻血が溢れ出てくる!
「……とりあえず、ソフトドリンクとかありませんか?ムギチャとか……」

女性店員(NM):「ありますよ。お持ちしますね」女性店員はにっこり微笑むと、くるちと厨房へ繋がる扉と思われる方を向き、マインドセットに豊満なヒップを向けながら歩いていった。

マインドセット:(あ、良かったァ〜〜〜……)内心胸を撫で下ろす!
(しっかし……)ワンドリンクの注文を終え、店員が去ったところで少しは緊張が解けたのか、メニューで顔を隠しつつ店内を探り始める。

NM:一人の女性店員が小走りで個室へ入っていく。そこで重役のセッタイでも行っているのだろうか?君が訝しんでいると、女性店員のスカートからヒップが覗く。ミエソウ・ミエナイと呼ばれる奥ゆかしくも猥雑なメソッドがマインドセットを襲う!

マインドセット:(…!?……グワッ!)偶然目に入りかけた女性店員のヒップから思わず軽く目を逸らす!つぶられた目は、幸か不幸か丸ゴーグルの向こうに隠されてよく見えぬ!
しかしこのまま不審な動きを続けていては、この店内にいずれ現れる……もしくは既にこの店内に居るであろう下手人に気づかれることは間違いない!

マインドセット:(全く…!アリガ=サンが同行してなくて良かった!)
彼は同居人の不在を、この時ばかりは有り難く感じた。このような情けない姿だけでなく、(仕事とはいえ)猥褻な店に出入りしているなんて気づかれたら白い目で見られかねない!

NM:では調査判定だ!【ニューロン】判定ドーゾ。難易度はシークレット!

マインドセット:ワオワオオ!LAN端子あるのでダイス数は7だぜ!

調査判定!
[ニューロン判定SECRET:2,3,2,3,3,2,1 :成功数:0]
マインドセット:グワーーッ!?w
NM:これはこれはw
マインドセット:サンメンタイィ!記念すべき初判定がコレェ!w
NM:ある意味おいしい()
マインドセット:実際今のコイツに合ってるっちゃ合ってるw

NM:マインドセットは店内に不審物がないか確認しようと周りを見渡そうとした……その時!目の前のテーブルでメニューを聞いていた女性店員の豊満なバストが零れ落ち、慌てて目を逸らすと今度は女性店員の豊満なヒップが垣間見え、また目を逸らすと今度はムギチャを持ってきた女性店員の豊満なバストが目の前にあった!ナムアミダブツ!

マインドセット:(ア…グワーッ!…ア…ウワーッ!ウワア!ウワア!ウワア!)ナムサン!目をそらせど目をそらせど、四方八方に猥褻的光景が!左の鼻からも少しずつ鼻血が溢れ出てくる!
(だ…誰かーッ!俺もう鼻血で失血死しちまいそうだよォーッ!)心の中で思わず助けを呼ぶ!それでも外面上はかろうじて平静を保っている……ように見える!なんたるニンジャ取り繕い力か!

:グワーッサンメンタイ!
マインドセット:ウーム、だいぶ動揺していたとw
:湿気でメガネが曇っていたのかな?
マインドセット:やはり猥褻店とマインドとの相性は悪い…w
NM:なんかCoCのファンブルの結果書いてる人の気持ちがわかった()
 タノシイ
:羨ましいぞマインド=サン(
マインドセット:サケも弱けりゃ猥褻にも弱い………考えれば考えるほどネオサイタマで育ったにしては風変わりなことですね?()
:いまだかつてないピンチがマインドセット=サンを襲う!

女性店員(NM):「ムギチャをお持ちしました」女性店員がにっこり微笑み、ムギチャをテーブルに置いた。

マインドセット:「ド…ドーモ……」ぎこちなく女性店員に微笑みかけ、会釈する。当然ゴーグルの奥で目をつむったままだ。

NM:マインドセット=サンは数々の猥褻的光景により【精神力】に1ダメージを受けた!

マインドセット:グワーッw?
なんてこったい!おのれグッドラック・スケベ展開!w
NM:ナンテコッタ!w
では再び【ニューロン】判定ドーゾ!
マインドセット:ハーイ!今度は失敗しないといいが……

再度の調査判定!
[ニューロン判定SECRET:2,6,6,1,5,2,5 :成功数:2]

マインドセット:あ、良かった……

NM:サツバツ成功!

マインドセット:「…………」震える手つきでムギチャを取り、一口啜る。テーブルの下で何度もルーティンのサインを繰り返す。……なんとか落ち着いてきた。

NM:マインドセットは再びノパンしゃぶしゃぶ店内を見渡す。
壁に「避難経路な」の文字と共にこのノパンしゃぶしゃぶの店内構図が書かれている。どうやらあのセッタイ・ルームには裏口を使えばいけるようだ。潜入できるだろう。
そして天井付近に飾られた数々のオブジェクトを見る。ワータヌキ像、ゴールド・センス、そして……クロスした二つのカタナ。これは、この店がソウカイヤにミカジメ料を払っているという暗黒社会の符丁でもあった。

マインドセット:「………」

マインドセット:(ああ、まあそんなこったろうな)クロスした二つのカタナを見て、心中ひとりごちる。この街で彼らに睨まれたら、少なくとも大手を振って街を歩けなくなる。その名の通り裏社会の総元締め。ラオモト・カン率いる一大ヤクザシンジケート。それがソウカイヤだ。

マインドセット:そして、その瞳が店内構内図に向く。少々離れているが、彼のニンジャ視力は頭抜けて高い。(…セッタイルームのやりとりから何か分かんねえかな?あるいは、オーナーに例の事件のことについて聞き込みを行うって手もあるな……)

NM:セッタイ・ルームのやりとりを盗み聞きするならば、裏口から壁に耳を付け、ニンジャ聴力で聞き取れば良いだろう。しかし、壁は厚く、映画館並みの防音壁によって厳重になっている。並のニンジャ聴力では聞き取れまい。相当な技術が必要だ。
そして、オーナーに聞き込みにいくには数々の猥褻的光景、女性店員を潜り抜けねばならない。こちらも簡単ではない。

マインドセット:(…………うへー…)口元を苦々しげに歪める。だが、やらねば仕事にならぬ!

NM:盗み聞き…【ワザマエ】判定NORMAL&【ニューロン】判定NORMAL
オーナーに聞き込み…【ワザマエ】判定HARD。精神成功不可(スケベ・フーリンカザンを潜り抜けるのは簡単ではない)

マインドセット:ワザマエが3……ナムサン、イチカバチカ!盗み聞きも聞き込みも、両方ともできます?
NM:できます!
マインドセット:では……先に聞き込みから…!

オーナーに聞き込みだ!
[ワザマエ判定HARD:3,2,1 :成功数:0]
なんたるフーリンカザンか!?

マインドセット:ナムサン!サンメンタイ再び!
NM:サンメンタイ!?
マインドセット:やはりここはフーリンカザンの成された地、マインドには不利…!()

NM:マインドセットはオーナーがいる部屋に向かって歩き出す。しかし!偶然女性店員のスカート・メクリ光景が目に入り、慌てて目を逸らす!しかしその反動で女性店員とぶつかり、思わず押し倒してしまう!そして豊満なバストに顔をうずめた!なんたるフーリンカザンの成された地か!ナムアミダブツ!

マインドセット:「グ…グワーッ!スイマセン!スイマセン!」慌てて身を引き、店員に謝罪!頭を下げると同時に、鼻血にまみれたティッシュの栓が店の床に落ちた。

女性店員(NM):「ダイジョブです!ダイジョブです!」女性店員はにっこりと微笑んだ。

:マインドセットのマインドは爆発四散!ナムアミダブツ!
 数々の猥褻的光景……簡単ではない……
:猥褻がトラップとなる天然のフーリンカザンだ
 他のニンジャならばモンドムヨーで通過できていたであろう、むしろ女性陣のほ
 うが耐性持ちかもしれん
:お、おそろしい…あまりにもおそろしいトラップだ
:これをフーリンカザンと表する有様にはセンセイも困り顔

マインドセット:「あ…ヤベッ」慌ててティッシュの栓を拾い、コートの中にしまう!

NM:「どうされましたか?」

マインドセット:「ああ、いえ…」もうここはしょうがないと諦めの顔で、極力女性店員の目か眉間を見るように心がけながら言った。「オーナーの方と少しばかり、お話がしたくて…」
「いえ!クレームではなく…あくまで仕事です」女性店員が口を開きかけた瞬間、彼は思わず遮った。

NM:「わかりました!こちらです」女性店員は案内してくれた。

思いがけず聞き込みができるように!やったぜ!

マインドセット:「ドーモ……」
(〜〜〜ったく…ここまで来るのに一苦労だよ……)頭を掻き、自分自身に悪態を吐きつつも、少々申し訳なさげに店員についていく。目線は彼女の後頭部に固定させたまま…


◆◆◆◆◆◆◆◆

NM:君はオーナー室に入った。オーナー室は客を迎い入れるために最低限の施しが成された質素な部屋であった。オーナーはこのノパンしゃぶしゃぶのサービスに力を入れているのだろう。

マインドセット:(……後ろ盾はともかく、ここはカタギだな。…さっきのイタマエと同じだ)

オーナー(NM):「ドーモ、ソノミチ・キワメルです」オーナーはソファから立ち上がり、アイサツした。

マインドセット:「ドーモ、ソノミチ=サン。ヤマダ・タロです。アシアト興信社から参りました」丁寧なアイサツに、彼もまた丁寧なオジギをもって返す。名乗った名前は偽名だ。

オーナー(NM):「ドーモ、ヤマダ=サン。私の部屋にこられたということは……何かお話が?」
マインドセット:店主に促されるのを待ち、奥ゆかしく彼もソファに腰掛ける。「…最近、ここらあたりで連続殺人が起こっているのはご存知ですか?」姿勢は崩さず、できる限り誠実に相手と話す。
オーナー(NM):「ほう?あまり知りませんね」
マインドセット:「風俗店……それもノパンしゃぶしゃぶ店ばかりを狙って殺人を起こす……手口からも商売敵を潰すような目的とは思えませんが…」
オーナー(NM):「ガードマン……まあヤクザですが、屈強なヤクザを何人も雇っております。まるで五つ子だ」
マインドセット:「ガードマン。」

オーナー(NM):「ガードマン……まあヤクザですが、屈強なヤクザを何人も雇っております。まるで五つ子だ

マインドセット:オーナーのその言葉に眉を潜める。(クローンヤクザか。緊張感がないというか、随分とニンジャ相手に使い物にならない策を…)そこで、彼は単刀直入に突っ込むことにした。
「…ソノミチ=サンのお店は、ソウカイヤと提携関係にあると聞きましたが……ならばニンジャの存在もご存知でしょう」
オーナー(NM):「……ええ、そうです。今、ニンジャのお方をセッタイしております
マインドセット:「…事件を追っている最中に、被害者の一人とコンタクトが取れまして……内臓の壊れ方から、犯人は十中八九ニンジャでしょう。被害者の方が、事切れる前に言い残したのが…この店のことでした。"ワカメ酒"と。」
オーナー(NM):「尚更タイムリーですね。あのニンジャのお方に始末してもらおう!
マインドセット:「油断してはいけません…"ネオサイタマ"の”ニンジャ”である以上は、下手人はソウカイヤの中にいる可能性もあります…」用心深くセッタイルームの方を見る。
オーナー(NM):「フーム」
マインドセット:「そのセッタイ・ルームのお客を疑うつもりはありませんが……くれぐれもご用心を。」
マインドセット:「しかし…それに増してもなぜ被害者が、この店を?彼はイタマエでしたが、何かご関係が?」

マインドセット:NM!冒頭のイタマエの情報と、彼のことをオーナーに話しても良いですか?
NM:ドーゾ!

マインドセット:「彼は、"ワカメ酒に、現れる、ニンジャが…”と言って事切れてしまいました………もっとも、そのニンジャが何者かもわからずじまいですが」
オーナー(NM):「フム、まあこれまで食事面でもサービス向上を測るためにイタマエ達を雇用し、解雇してきましたが……」
オーナー(NM):「フーム……そのイタマエは、無事他のノパンしゃぶしゃぶ店に就職できたイタマエ……かもしれませんね。ということは、今まで解雇してきたイタマエの誰かが、ニンジャになって復讐でも行っていると」

マインドセット:「なるほど…」静かにオーナーの瞳を見る。その立ち居振る舞い、話し方などから、彼の人物像を推し量っているのだ。

オーナー(NM):「まあ自業自得ですよ。今までのイタマエはこのノパンしゃぶしゃぶワカメ酒に相応しくないイタマエ達でした。それだけです」オーナーはばっさりと言った。

マインドセット:「…職人気質なのですね」確かに頷く。
「何れにせよ、ニンジャである下手人がこの店に現れる可能性は非常に高いです。こちらもこの店で警戒は張っておきますが、くれぐれもそちらの方でも油断はしないようにお願いいたします」そういうと、マインドセットは立ち上がる。

二人は確かにオジギをしあい、マインドセットはオーナー室から退出した。
さて、後はセッタイ・ルームで何が話されているのか、どんな人物が来ているのかを突き止めなければなるまい…

NM:【ワザマエ】判定NORMAL&【ニューロン】判定NORMALドーゾ!

マインドセット:ハーイ!

セッタイ・ルームを出歯亀だ!
[ワザマエ判定NORMAL:1,4,3 :成功数:1]
[ニューロン判定HARD:6,1,3,2,1,4,3 :成功数:2]
マインドセット:よしよっし……アブないなワザマエ!?

マインドセット:店員に気付かれずに裏口へと音もなく忍び寄り……ピタリと耳をその戸口へと張り付ける。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「アーン!くすぐったいドスエ!」「フフフ……」中から聞こえるは二人の女の嬌声、一人の男の声。「実際素晴らしき肢体……胸の形も美しい。オーナーの審美眼と、君らの美しさには敬服するばかりだ…」「アーン!」「ウレシイドスエ…」

(なんとまあ、お盛んな!…女の裸を前にしてそのセリフを吐ける豪胆さというかなんか、羨ましいやら呆れるやら……)マインドセットは耳を戸に付けたまま、目線を戸口からそらす。

「そういえばシャープエッジ=サン、ミカジメ料はまだ請求しないドスエ?」「なあに、急がんでも良いだろう。むしろ今日はここに客として来たのだ、それにこの破格の待遇。払うカネの分はじっくりと………」「ア、ア、アアアン!」「…君たちの”美”を確かめさせてもらうよ」
(ウヘーッ!聞いちゃおれん!)マインドセットの顔に困惑が広がる!

(…ン?待てよ?ミカジメ?)マインドセットは”あのニンジャのお方に始末してもらおう”と言うオーナーの言葉を思い出す!(……あのお方って、コイツか……シャープエッジ=サンか)

「……実際俺は心配なのだ」「エ?」「この店が突如として潰れ、君たちの美を愛でれなくなると思うと…」「そんなことありませんエ」「そうドスエ…シャープエッジ=サンと、そのお師匠様に懇意にして下さってる店ですもの」

「…実際ここのところ、良からぬ噂を聞く。ニンジャの狼藉が、ここら辺りの風俗店に広がっているとな」立ち上がる音。オイラン達の衣擦れの音。


「イヤーッ!」ZASH!

「!?」前触れもなくマインドセットの目の前に、分厚い扉を突き破ってやや大型のスリケンが飛び出した!

「下がっていろ…」扉の向こうの男は、オイタン達を部屋の外へと下がらせると、叫んだ。「姿を現せ、狼藉者!盗み聞きとは男の風上にも置けぬぞ!」

……扉が力無く開くと、そこに居たのは濃紺のレインコートに鍔広帽、丸ゴーグルに……今や口元にはメンポ代わりであろうかスカーフが巻きつけられている、ニンジャにしてはニンジャらしくない風変わりな男。

「ドーモ、シャープエッジ=サン……マインドセットです。」男は丁寧なオジギと共に、シャープエッジに向き合った。「スマナイが色々聞かせてもらった。その上で協力を頼みたい。」

「………マインド…セット……だと……?」相対するは、着流しに帯刀姿、口元には鉄製メンポといった出で立ちのサムライめいたニンジャである。その顔は眉目秀麗であり……今、その顔が違和感に、そしてその後、激しい憎悪に塗れていった。

「ドーモ……マインドセット=サン、シャープエッジです。………貴様の話は聞き及んでいるぞ」二人がゆっくりと歩み寄り、タタミ三枚ほどの距離で向かい合う。

「…光栄だな。ソウカイヤの中でも、俺それなりに有名になって来ているのか」シャープエッジの着流しの肩口にある、ソウカイ紋を見てマインドセットが呟く。シャープエッジはそれに答えず、カタナを抜いた。

「………我がセンセイの仇…!尋常にイクサせよ!」

「………え!?」

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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◆シャープエッジ(種別:ニンジャ,ソウカイヤ)
カラテ     5 体力    5
ニューロン   4 精神力   4
ワザマエ    6 脚力    3
ジツ      2 万札   28
ソウル:近接武器系…ハガネの系譜
その他:『無銘のカタナ』『●ツジギリ』『●タツジン(イアイドー)』


【STILL‘A’LIVE】

◆To Be Continued…◆

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