CQB能力150%?! あるトレーニング方法とは?
NICKSです。
今日は特殊部隊員のある秘密のトレーニングスキルについてお話しします。
秘密に包まれた特殊部隊員が部隊訓練の他に、普段、個人的にどんな努力をしているかは誰もが知りたがるものだと思います。
この中でも私が実際行っていた、絶対的に役立つ、ある重要なトレーニング方法についてお伝えします。
私の個人的な方法論も、きっと、みなさんの生活にもきっと役立つ部分があると思いますので、ぜひ活用してください。
実は、今日お伝えするトレーニングスキルがあるかないかで、特殊部隊員としてのスペックに天と地ほどの差が出てくるといっても過言ではありません。
また、特殊部隊員でなくとも日常生活に応用することで、能力面で他の人と大きく差をつけるアドバンテージになります。
特殊部隊員は誰にも見えない世界で、誰からも賞賛されることなく、日夜命がけで訓練や任務についています。
そして日々、能力の向上に全力を注いでいます。
ただ訓練を行い、毎日を繰り返すだけでは思うようにその技量は向上しません。
むしろ、訓練や任務に臨む前の「あるトレーニング」を使った
個人的な準備
が大事なんです。
高度な任務を可能にする、その必須のスキルとは何か、その秘密をお伝えします。
一般的に特殊部隊員は多種多様な多くの知識や技量を修得しなければなりません。
とはいえ、特殊部隊員といえど決して特殊な人間ではないです。
だからこそ、この知識や技量を身につけるには、部隊訓練だけでなく、隊員個人がそれぞれに工夫し、自分なりの個人的な努力が必要になります。
誰にも知られないこの努力こそが、いざという時、高いパフォーマンスを発揮し、任務を遂行する大きな要素になる。
訓練や任務の準備に絶対的に不可欠で、様々なスキルアップにも爆発的な効果をもたらす、ある秘密のトレーニング方法。
実際の訓練に近い効果が得られ、経験が少ない中でもそのスキルをアップさせる、最も効果の高いメソッド。
そのトレーニングとは、
イメージ・トレーニング
です。
このトレーニング方法は、特殊部隊員にとっては必須のトレーニング・スキルになります。
イメージを具体的に描き、本番と同じようにシュミレーションするスキルです。
これは、特殊部隊員だけでなく、広く一般的に任務や仕事、プライベートでの目標や願望実現にも効果をもたらし、あなたの人生の大事な局面で力を発揮する強い武器。
大事な局面において、動揺せずに本来の自分の実力を発揮するには
このイメージ・トレーニングが重要です。
私自身、元々は精神的に割と動揺しやすいタイプで、とっさの臨機応変にもあまりスムーズ対応できるタイプではありませんでした。
パイロット養成コースからも脱落し、自分よりも階級が離れた上官から声をかけられても、緊張してすぐに返答できるタイプではなかったんです。
そんなに人間が特殊部隊員になれるかというと、かなり難しい。
だから、変わる決意をしました。
変わるためには、
元の自分には戻らない
という覚悟が必要です。
私自身、動揺しやすい自分に見切りをつけるために、自分の弱点としっかり向き合い自分を徹底的に分析して、弱点を知り尽くし、その弱点をカバーするようずっと試行錯誤の連続でした。
そのおかげで、SBUでの小隊勤務を経験でき、恐怖心や精神的動揺への対処方法から、思考を集中させる方法までを一つのスキルとして自分の武器にしています。
今ではその方法を、シンプルに人に伝えることを目標にしています。
自分の特性を知ってどう向上させるかが人生を切り開く大きな鍵です。
イメージトレーニングは実践した者ならわかることですが、その効果は絶大。
このトレーニングは、様々な分野のプロフェッショナル達が実践している、
本番に強くなるための訓練方法です。
・外科医の高度な手術
・アーティストによる舞台演技
・プロサーファーによる波乗り
・ビジネスマンのプレゼン
・就職活動の面接
に至るまで。
アスリートなどのスポーツ選手が、本番でのパフォーマンスを
最大に発揮するための最も効果的なトレーニング方法としても実践されています。
日本(ニッポン)では『侍ハードラー』の異名を持ち、陸上競技400mハードルで日本人として世界で初めて二度のメダルを手にした 為末大(ダイ) 選手も、このイメージトレーニングを活用していました。
大会では、試合会場に入る前に大体のことはイメージの中で全て終えておいたと語っています。
そしてイメージトレーニングを明確に鮮明にうまく行えたとき、このメダルを手にしています。
頭の中で一度シュミレーションしておくことで、精神的な準備が可能です。
特殊部隊員においても、このイメージトレーニングは超重要スキル。
作戦行動の始まりから終わりまでをイメージしたり、乗り物の操縦を頭の中で行なったり、射撃の動きをイメージして繰り返すなど。
このイメージトレーニングによるリハーサルをするかしないかでは現場での動きに雲泥の差が出ます。
事前に頭の中でシュミレーションしているからこそ、現場でより頭が働き、実際に経験することがさらなる技量の向上に繋がるから。
想定できる限りの状況を頭で描き、その中で何度も理想の動きを繰り返すことでイメージが定着します。
あとは、実際の訓練などで動きをスムーズにしていきます。
武道やスポーツの世界では動きを体で覚えろなんて言い方もしますが、
実はここには多くの人が知らない一つの秘密が隠されています。
この秘密を抑えないと、体が動きを覚えても、実際に現場で使える技術に落とし込むことができません。
シャドウボクシングや型がどんなに美しくても、スパーリングで実力を発揮できない選手は多くいます。
こういった選手は、実はこの部分が抜けています。
確かに動きを体で覚えれば、体は動くことができます。
ですがこれだけではダメなんです。
スポーツの試合に限らず、警察官が事件現場で行う拳銃の取り出しや、実際の発砲、戦場における戦闘員の射撃やCQBなどは体が動きを覚えても、実は、使える技術にはなりません。
もう一つの大事な要素があります。
それは、
体の動きとアタマの思考を連動させる
こと。
つまり、アタマと体の一致です。
犯人に向けた警察官の発砲など、
判断を要する行動
は体の動きだけを覚えてもなかなか目的に沿った行動はできません。
そこには、体の動きとは別に、頭で考え
判断する
ことが必要になります。
これは乗り物の操縦についても同じことが言えます。
つまり、
体の動きと頭の動きが一致していないとダメ
なんです。
体だけが動いても意味がないとうこと。
だからこそ、アタマと体を一致させるための作業、つまりイメージトレーニングが大事なんです。
イメージトレーニングが心と体を一致させ、パフォーマンスを最大化する架け橋になります。
イメージトレーニングの効果は心理学的にも立証されています。
オーストラリアの心理学者アラン・リチャードソンはある実験を行いました。
この実験では、バスケットボール選手を対象に選手を3つのグループに分け、
Aグループ は1日20分の実際のフリースローの練習
Bグループ には全く練習をさせない
Cグループ にはイメージトレーニングのみを行わせて、手の動きやボールを投げる角度まで、完璧なフリースローシーンをイメージする訓練を1日20分間行わせたそうです。
20日後、再度フリースロー能力を測定すると、
実際に練習したAグループはフリースローの成功率が24%向上
練習をしないBグループは変化がありませんでした。
そして、イメージトレーニングのみを行なった
Cグループは実に成功率が23%向上したと報告しています。
フリースロー成功率
イメージトレーニング:24%向上
何もしない :変化なし
実際にトレーニング :23%向上
これは、実際のトレーニングと1%の差しかありません。
つまり、イメージトレーニングだけで、実際の練習に近い程度の効果が得られると言うこと。
とは言え、最初からイメージトレーニングのみで向上する訳ではありません。
実際の訓練を経験するからこそ、よりリアルにイメージができる。
と言うことは、実際の訓練と同じ回数のイメージトレーニングを加えることで
約2倍
の練習量はこなせるということになります。
計算上で言えば、実訓練とイメージトレーニングを合わせれば、
150%近くのパフォーマンスに到達できる
ということです。
実際には環境などの影響もあって計算通りの結果にはならないかもしれませんが、それでもこのトレーニングの効果が絶大なのは言うまでもありません。
イメージトレーニングは場所や時間を選びません。
やりたい時にいつでも実践できます。
いつでもどこでもできるというところがポイント。
実際、私自身も射撃を伴う様々な訓練に、このイメージトレーニングを取り入れたことで身体が自然に動くようになり、周囲の状況にも目を配れるようになった経験があります。
いろんな動作や判断がともなう
複合動作(マルチタスク)
が可能になります。
もしあなたが比較的動揺しやすかったり、不安や恐怖心を抱きやすいなら実はチャンスです。
人間には物事を具体的にイメージする力が備わっています。
だからこそ、不安を感じたり、想像力が強く働いて恐怖を感じたりするんです。
逆にこのイメージ力をうまく利用することで、飛躍的なスキルアップに繋がります。
弱点をうまく利用することが、自分の飛躍につながるんです。
もともと、精神的な強さや臨機応変さは生まれ持った能力や気質が大きく影響するものと思われがち。
でも、人間の能力に大きな差などありません。
逆に、大きな弱点のある人ほど、ある分野で飛び抜けた能力を発揮したりもします。
だから、大事なのは自分をよく知り、自分の能力をどううまく使い、弱点をカバーしながら目標を達成するかということ。
でも多くの人々は弱点と向き合おうとしません。
それは、正面から向き合えば、自信を失ってしまうから。
でも勇気を持って真っ向から自分の弱点を見据え、問題に向き合うことで同時に自分の強みも発見できる。
そのとき初めて困難の克服が見えてくる。
自分なりに弱点を克服したときこそ、他人には追いつくことのできない成長が存在します。
そこから生まれる自信は、誰にも破壊することができません。
そんな自分を実感したとき、表面ばかりを取り繕い、口だけが動いてマウンティングしてくるような相手を見たとき、あなたは逆に相手を哀れに思うでしょう。
そして二度と惑わされることはありません。
弱点が一切ない完璧な人間など存在しないんです。
あなたにも、きっと自分で自覚できる弱点があるはず。
その弱点の陰には、強点という光が存在します。
影があるということは、そこに光が存在する証拠。
その光を見つけたとき、あなたはもう二度と元の自分に戻ることはありません。
困難から逃げることなく、自分の弱点と向き合うことで、ぜひあなたの能力を最大に武器化してください。
あなたの豊かな人生を心から応援しています!
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