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トルティージャ焼いてみました【第二回目】~マサを使っただけで、まさかの結果に~

以前にトルティージャを焼いた際、すごく丸く出来たけど硬くてダメだったという投稿をした。
本来はマサという粉を使うものだという事はこの時にもサラっと触れさせて頂いたが、結局マサでトルティージャを焼いてみた。

ところで、実を言うと以前に投稿したトルティージャ作りの前にも何度か失敗している。
コーンミールとコーングリッツ、小麦粉の分量を少しづつ変えてみたり、水を多めにしたり少な目にしたりしているのだが、一番最初に焼いた時には、水分が多すぎてくっついて伸ばせなかった。そこでコーンミールを足したところ、今度は硬すぎてあまり伸ばせず、黄色いおせんべいのようになってしまった。妻には試食段階で「これは実験みたいなもので、かつ失敗して凄く硬いから、失敗作だと思ってかじってね!捨てていいからね!!」と念を押したにもかかわらず、一口かじった後に、これでタコス屋をやりたいなんて言うその口は何なのか、から始まり、100歩譲って無難に食べれるトルティージャが焼けるようになったとしてそれはあくまでスタートラインに立っただけであり、他店との差別化はどうするのか、そもそもタコスに需要があるのか、ランチで売るの?タコスってランチで売れるの?男性はタコスだけで満足する?夜は?夜は売るの?ていうかさあ、子供とか出来たらどうするわけ?わたしだって子供出来たら働けなくなるかも知れないし今の給料でさえやっていけ・・・

この辺から意識は宇宙と繋がったと記憶している。ユーアーザユニバース。

さて、インスタでも親切な方からメッセージを頂き、トルティージャはマサでないとうまく焼けないと言われていたため、コーンミールに比べて割高ではあるが、マサを購入しておいた。さらに、水酸化カルシウムなるものも併せて購入した。
ここで「マサ」についてぼくが持つ(凄く浅い)知識の全てをここで皆さんにお伝えしておこうと思う。
マサとはコーンミール同様トウモロコシを乾燥させ粉末にしたものである。ただし製造工程が違い、コーンミールは単純に乾燥させたコーンを粉状にしたものなのに対し、「マサ」は一度アルカリ性の熱湯で茹でたコーンを粉状にしたものである。正確には、いずれも外殻を取り除くなどの作業が追加される。
マサの大きな特徴は、このアルカリ性で煮たことによって生まれるカルシウムである。このカルシウムを含むことによって、つなぎ無しでトルティージャとして固まる性質を得る。なぜそうなるのかは現在の科学(ぼくの知識)では謎である。

マサをつかったトルティージャ作りの材料は以下の通り。

マサ粉130g
水酸化カルシウム小さじ1/3
塩小さじ1/3 
水180cc+湿度が低かった(40%)ため10ccほど

手順はとてもシンプルで、上記材料を全て混ぜ、団子状にして30分放置して水分をなじませる。

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その後小さな玉にしてトルティーヤプレスで潰す。

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コーンミールwith小麦粉ではなかなかビニールから剥がれなかったりするのだが、マサはいい感じに剥がれる。


あとはいい感じになるまで鉄板で焼くのみである。

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片面を焼いてひっくり返すと膨らんでくるのでターナーで抑え込む。※画像無
鉄板はニトリのスキレットを利用したが小さくて焼きづらい。鉄板の購入を考えている。

これまでの苦労は何だったのかというくらい、簡単かつめちゃんこいい感じに仕上がった。

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22:30頃急遽トルティージャ焼いたため具材まで気力が持たず、適当にサルサを交えて焼いた鶏むね肉となんちゃってサワークリームのみだったが、トルティージャのウマさはこれまでに比べて「圧倒的」であった。
手前味噌だが、これまで都内で食べた上位数店舗のトルティージャと比べても遜色無かったように思う。マサを使ったことで、まさか自分がこんなビッグマウスになるとは思いもしなかった。気持ちを大きくしてくれる、素敵な粉である。

妻からも、次のような高評価を頂く事が出来た。
「焼く前まではコーンの香りがあまり感じられず不安であったが、プレスでの伸びもよく型崩れする事なく焼けていてこれは行けるかもと思えるようになった。さらに、焼いている間はコーンの良い香りが漂い、焼き上がり蒸したトルティージャを触ったときの感触からも、これは期待が出来ると思った。その期待通り香り食感とも良く合格点を与えられる出来である。」

今回はnatureloというブランドのホワイトコーンマサを使用したが、他のマサも試してみたい。
湿度の影響や塩の分量調節、寝かせる時間や捏ねる強さ、蒸しの環境などの影響もあるのかも検証してみたい。
安定して作成できるようなったら色味を付けてみたい。
トルティージャだけでこんなにも色々と「~したい。」が自分から出てくるとは。

ちなみに、コーンミールに水酸化カルシウムを混ぜたら同じようになるのでは?と目論んだ。水酸化カルシウムはこんにゃく製造に使われるが、通常の食品には1%未満しか含有してならないと何かで定められているので、規定量ギリギリまでの合法トルティージャを目指したがダメだった。脱法トルティージャにはチャレンジしていない。

そろそろ肉の仕込みも確立させて、味の方向性を決定して行きたい。

まずは、ポジョ(鶏肉)とカルニータス(豚肉)に絞って行こうと思う。

そのお話はまた今度。

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