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spjr秋季大会準決勝

市内の4年生以下の一番大きな公式戦もいよいよ大詰めの準決勝。勝てばダブルヘッダーで決勝戦となる。

相手は市内の全地域から選手を募集して常勝を目指しているチームで、昨年度はこの大会で準優勝している強豪だ。

試合は後攻、K太はいつも通り7番ライトでスタメンだ。


<1回表>
エースが先発し、先頭をサードゴロに打ち取ると、2番・3番も連続セカンドゴロに打ち取り、三者凡退に抑える。

<1回裏>
相手のエースも絶好調で、珍しく切込隊長が三振に打ち取られ、2番もショートゴロに倒れツーアウト。
それでも、6年生の速球もものともしないうちの主軸はそれを上回る。3番がセンターの頭上を深々と破り、広い球場のフェンスまで到達する間にホームまで還り、ランニングホームランで1点を先制。
続く4番もセンター右を痛烈に破る三塁打で続きチャンスを作る。
しかし5番は力が入ったか空振り三振に打ち取られ、追加点は奪えなかった。

<2回表>
4番をセカンドゴロに打ち取ると、5番には内野安打を許すも、6・7番を打ち取り無失点で切り抜ける。

<2回裏>
6番がショートゴロに打ち取られ、無死ランナー無しでK太に打席が回る。
高めの球を冷静に見極めて3ー1から四球を選んで出塁に成功。
しかし、8番は見逃し三振、9番は惜しい当たりも浅く守っていたレフトライナーに倒れて無得点に終わる。

<3回表>
先頭の8番を四球で歩かせるも、9番をピッチャーゴロに打ち取りセカンドフォースアウト。
1番の時に盗塁狙ったランナーをキャッチャーの好送球で刺殺してツーアウト。
1番もサードゴロに打ち取って三人とする。

<3回裏>
1番から始まる好打順も、内野ゴロ、外野フライ、内野ゴロで三者凡退。
1点差の緊迫した試合が続く。

<4回表>
先頭の2番の痛烈なライトフライをK太がしっかり背走して捕球し1アウト。
続く3番、今度はライト線際に切れていくフライにK太が追いつくも、クラブに当てて落としてしまい、ボールが転がる間に2塁まで進まれる。
4番にもライト前にヒットを打たれ、1死1・3塁のピンチ。
さらに5番には痛烈なセンター前ヒットを浴びて同点にされ、なおも1・2塁とピンチが続く。
それでも、6番をピッチャーゴロ、7番を三振に打ち取って逆転は許さない。

<4回裏>
4番が内野フライを高々と打ち上げてしまうも、相手投手が取り損ねて出塁。
次打者の時に盗塁を成功させて2塁に進むも、5番・6番がフライを打ち上げ2死2塁でK太の打席。
先ほどの失点のきっかけとなる失策を取り戻したい所だったが、結果はサードゴロで得点ならず。

<5回表>
球数制限によりピッチャーは2番手に交代。
緩急を上手く使って8番・9番を内野ゴロに打ち取りツーアウト。
1番にライトオーバーのツーベースを打たれるも、続く2番をファーストゴロに打ち取りチェンジ。

<5回裏>
1点取ればサヨナラとなる最終回の裏、先頭の8番がセカンドフライに倒れるも、9番がファーストへの内野安打で出塁。
しかし、サインミスでの盗塁失敗でツーアウト。
1番のサードへの痛烈な当たりがエラーを誘い出塁するが、2番はセカンドゴロに倒れ、1ー1のまま延長戦に突入した。

<6回表>
延長戦はタイブレークで無死1・2塁からのスタートとなる。
相手は3番から始まる好打順も、うちはダブルエースのもう1人を投入して対抗。
先頭にバントをさせず2球で追い込むと、ショートゴロに打ち取り1アウト。
ランナーには進塁を許したが、続く4番を浅いレフトフライトに打ち取り2アウト。
5番には四球を与えて満塁とされるが、6番をショートゴロに打ち取って無失点で抑えることに成功した。

<6回裏>
こうなると後攻が俄然有利となる。
打順も巡り良く3番から。
相手投手はプレッシャーからかストライが入らなくなり四球で無死満塁とすると、4番が2ボール1ストライクからの4球目を捉えて見事なセンターオーバーの見事なツーベースヒット!
延長の末での劇的なサヨナラ勝ちを収めることができた。


この試合、珍しく4本もの打球がライトに飛んできて、そのうち一つは失点につながるエラーとなってしまった。それがよっぽど悔しかったのか、K太はその回の守備が終わった後泣きながらベンチに戻ってきた。
次の打席で取り返すこともできず、本人としては相当な悔しい思いをしたことだろう。
それでもチームメートの活躍で試合には勝つことが出来た。

助け合える仲間がいることのありがたさと、失敗したときの悔しさを心から感じられたことは、今後の成長のための大きな糧となる事だろう。

まだまだ野球人生は続くと思うけれど、今日のような試合を経験することが出来ただけでも、野球を始めた価値が十分にあったと思う。

これでこの大会も残すは決勝戦のみ。本人達には楽しむ余裕はないと思うけれど、貴重な体験を思う存分味わってもらえればと思う。

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