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池田剛介「絵画を辿る 20世紀美術の描線分析」 絵画を「みる」を深掘りするWEB連載

アート鑑賞について考えをめぐらせる日々。
作品解説みたいな知識提供じゃなくて、もっと根本的に、みる行為そのものを深める方法を模索している。

そんなとき、グッとくる文章に出会った。
美術作家・批評家の池田剛介さんがフィルムアート社のウェブマガジン「かみのたね」(美しいサイト名!)に寄稿連載している、『絵画を辿る 20世紀の描線分析』。抱き続けていた違和感を、すでに序文で明確に問題提起してくれている。


わたしたちには、よくわからないことに耐える力がない。わたしが芸術がその抜け道になると信じているが、そよ有用性を明確に表すすべを持ち合わせていない。思うことをつらつらと述べることはできても、ひとを納得させるほど論理的根拠を持って論じるのは困難で、半ばあきらめている。

池田さんは、絵画の中の「Paint」ではなく「Draw」の部分、線に注目して作品を丁寧にみて、考えをめぐらす。ご自身も作家だから、「すべての作品は作家のあらゆる決断の集積である」という重要な事実を大前提に、巨匠が作品を作り上げるうえでどのように線を動かし、残したのか、選ばれた一つひとつをつぶさに分析している。

ものすごくリッチな内容なので次々と進めるのがもったいなく、読みきらずに残してある。
楽しみだなぁ。こういうのに出会えるとほんと、嬉しいなぁ。

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