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これからは「心・技・体」そして「目」

人間は、五感をフルに使い、生きています。「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」。どれも大切な感覚ですが、一番多くの情報を得られるのが「視覚」です。

ここで誤解しやすいのは「視覚」はいわゆる「視力」のことではありません。視力は健康診断などで行われる、どれだけ小さい文字が見えるかという能力です。これはあくまでも網膜でどれだけ鮮明に見えているかを計測しているだけなのです。仮にこの視力は悪くなってしまっても眼鏡やコンタクトレンズで矯正出来ます。

しかし、「視覚」とは、どれだけ見えるかという能力と、「見えた物の意味をどれだけ見い出せるか?」という能力、つまり、見えた物に意味をつける事が含まれます。より深く意味を見いだすことによって、人はより正確な判断と行動が起こせるようになります。

今回のnoteで表紙に使っている白黒の写真(眼で考えるスポーツ 内藤貴雄 ベースボールマガジン社より)をご覧ください。みなさんは何に見えていますか?汚れた壁?古い地図?みなさんは確かにこの写真が見えていますね?細かい部分も見えていると思います。

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しかしそれが何なのか?今見えている物に意味を見い出せていない人の方が多いと思います。ところが、動体視力の良い人の多くは、この写真が何なのか、を理解できるのです。

ではヒントを出しましょう。まず、第一ヒントはある動物です。


そして、第二ヒントです。表紙の写真(眼で考えるスポーツより)にラインを入れています。

目ヒント


第三ヒントは私が在籍していたある球団名と関係があります。


答えがわかった人は、もうどこから見てもそれにしか見えないでしょう。


どうでしょうか?答えは本の中にあります。みなさんも新習慣として目を鍛えてみればいかがでしょうか?きっと今まで見えなかった事が見えてくるでしょう!そして、その事により、一層人生を豊かにしてくれると思います。

明日3/27(金)、私の新刊 『スポーツ少年の運動能力を飛躍的に向上させる 強い「眼」の作り方』が竹書房より発売になります。

強い眼の作り方

ここからは、その新刊の「はじめに」を抜粋し記載させて頂きます。


2019年度の学校保健統計調査によると、裸眼視力が「1.0未満」の割合は小学生が34.57%、中学生が57.47%、高校生が67.64%でいずれも過去最高という報告がなされています。
また、裸眼視力「0.3未満」の割合は小学生9.38%、中学生27.07%、高校生38.98%で、小学生だけが過去最高の数値となってしまっています。
近年のスマホやポータブルゲーム機などの普及に伴い、子供たちの視力の数値も悪化の一途をたどっています。
 一方、「目」と同様に大切だと言われる「歯」のほうは、虫歯発症率が年々低下していっています。これは、歯磨き粉などの進化が大きな要因と言われています。
かつて、「スポーツマンは歯が命」とよく言われていました。しかし、現代の子供たちにとって危機的状況にあるのは、先述した学校保健統計調査の結果からもわかるように目のほうです。
スポーツマンにとって目が大切なのは当たり前のことですが、そんなかつては当たり前だったことが今は危機的状況にあるといえます。
 私は過去、コンディショニングコーチとして日本のプロ野球をはじめ、メジャーリーグ、日本の社会人野球、大学野球、ボーイズリーグ(小中学校硬式野球)など、さまざまな年代の野球チームに携わってきました。
選手たちのコンディションを整える仕事ですから、普段からスポーツ科学、医療といった最新の学術論文もよく読むようにしています。そして、今まで国内外のさまざまな論文を読んできましたが、スポーツの競技成績と視力の関係性を調べた論文も数多く発表されており、そのほとんどが視力と競技成績は相関性が高いという結論にいたっていました。
 スポーツは、視覚(ビジョン)に支えられているといっても過言ではありません。普段から目の力を意識し、目の機能や役割を知ることはアスリートにとってとても大切なことなのです。
スポーツの世界では“心技体”が大切だとよく言われますが、これからはそこに“目”も加わり“心技体・目”となる時代です。私も今まで「もうここまでか」とプロの世界をあきらめかけていた選手が目のトレーニングをしたことにより、復活を果たした例を何人も見てきました。これからの時代は“心技体”と“目”、この4つが最大のパフォーマンスを発揮する上での大切な要素となってきます。
そこで本書では、現代を生きる人たちの視力低下を防ぎ、かつ動体視力や周辺視野などを改善し“強い目”にしていくための情報、トレーニング方法をご紹介していきます。また、スマホやゲームの使用で低下してしまった視力の回復法などにもアプローチしていきたいと思っています。
本書の中で詳しく述べますが、「目のトレーニング」は子供たちの近視を改善し運動能力をアップさせるだけでなく、学習能力を向上させる効果もあります。さらに、「目のトレーニング」によって受ける脳への刺激などが高齢者のボケ防止に役立つこともわかっています。
本書には、現代社会を生きるあらゆる世代の方々に通用する目の情報が満載です。トレーニングに関しても、誰でも簡単にできるものだけを厳選してご紹介しています。本書が、令和という新時代を生きるみなさんの人生をより豊かにするための一助となれば、著者としてこれほどうれしいことはありません。

よろしければ、手に取っていただけたら嬉しいです。

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