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【オンライン立ち飲み】ビールイラストのイソガイさんと「イラスト」の話

4月16日(木)、proshiroutでは「TACHINOMI余市ととなりの席の○○さん」のインスタライブを行いました。
第4回目は、ゲストにイラストレーターのイソガイヒトヒサさんを迎えました。その模様をレポートします。

始まらない

21時、Instagramのストーリーの枠に「余市」の文字が現れた。これはいけるぞ。なぜかというと、同時にインスタライブをしているのは、重盛さとみとヨンアだけだったからだ。そんな、非常に失礼な期待感で胸をいっぱいにし、丸いアイコンをタップした。けれど、どうも、様子がおかしい。
ライブだ、と言ってるのに、キッチンの前にたたずむTORUは静止画だ。・・いや、動き始めた。動き始めたけれど、明らかに画質が悪すぎる。「ファイナルファンタジー」みたいに、実写と見まがうようなクオリティのコンピューターグラフィックが実現しているこの時代に、ゲームギア並のドット絵の立ち飲み屋店主。「あれ?画像が悪い?ネット回線かなあ」と言う声は、もはやピクサーアニメ「WALL-E」だ。コメント欄には「👽」が列挙された。

そんなところに入ってきてくれたイソガイさん。ハーフリムの丸い眼鏡と白いロングTシャツ。ゆるくて優しそうな空気だ。イソガイさんのほうの映像は非常にクリアで、声も聞き取りやすい。ということは、どうやらTORU側の接続環境が原因のようなので、「ちょっとiPadから入り直してみますね」ということにしたものの、なぜかいちど個人のアカウントからライブを開催し始めた。もうめちゃくちゃだ。
21時15分、ようやく対談が始まった。

ビール専門イラストレーター

イソガイヒトヒサさんは、「ビール専門イラストレーター」を名乗る。ビールが好きすぎて、よなよなエールで有名な、ヤッホーブルーイングのグッズイラストをはじめ、日本全国のさまざまなクラフトビールのコンセプトデザインを手掛けている。イソガイさんは日本ビアジャーナリスト協会の会員でもある。日本ビアジャーナリスト協会とは、ビールに関する豊富な知識と情報を持って発信するジャーナリスト団体。2010年に設立され、現在は、ビール界のレジェンドと名高い藤原ヒロユキさんが代表を務めている。いちばん好きなクラフトビールは何か?「よくされる質問なのですけれど、いまはヘイジーですかね」ということだ。
最近では、patagoniaプロビジョンズのグッズイラストを担当した。キャンプが大好きなTORUはすっかり食いつく。「proshiroutは、もともとは仲間内でやっていたキャンプ部のメンバーなんですよ」と、いまだにWALL-E声で語る。

実はイソガイさんは、イラストレーターとして独立する前は、アパレルの会社でデザイナーとして勤務していたということだ。もともと、小さな頃から絵は大好きで、保育園・幼稚園のころは、チラシの裏にいつも何かを描いていたらしい。でも、中学に上がるくらいに、「世の中にはもっともっと上手な人がいっぱいいるんだな」と思って、一度絵から離れた。「何でも屋でしたね」という前職に10年間勤務し、そのまま全うしようかとも考えていたけれど、「好きなことを仕事にしたい」と思い切って独立した背景には、ご家族の理解もあった。

イラスト乾杯フェス

そんなイソガイさんとproshiroutの繋がりは、昨年、ATELIER MUJI銀座で行った「BAR NIGHT」のイベントに来ていただき、そこで名刺交換をしたのが始まりだった。
「大事な話をしなきゃいけないです」ともったいつけるTORU。「実は、イソガイさんが2週間くらい前に、すごい面白いストーリーを上げていたんですよね、それにむちゃくちゃ食いついて」
イソガイさんは、「イラスト乾杯フェス」を企画中なのだそうだ。「この状況になり、僕がTORUさんを招待したイベントが自粛になったり、いろいろとばたばたしていたんです。やりたいことがなかなか実現できなくてストレスを感じていたときに、中止にならないイベントって、何かないかな、と考えていて」

オンライン上の架空フェス会場。オンライン上でクラフトビールを注文した参加者は、なんとイソガイさん直筆の似顔絵でその中に登場できるということだ。売り上げの半分は現在苦境に立たされているビアバーに寄付することも想定している。「自分が主催でイベントをすることは、これまであんまりなかったので、進んだり戻ったりして不安はあるけれど、やれることをやる、と言う感じですかね」
そして、TORUが盛り上がっているのは、これまでは、コーヒーショップや銭湯を間借りしてイベントを行なっていた立ち飲み余市が、初めて店舗を構えることができるのが、このバーチャルフェス、ということになるからである。

最初は絵空事であった立ち飲み屋が、少しずつ目に見える形を取っていく。そこには様々な人との縁と協力があった。「ひとりじゃなんにもできない、ってことを最近つくづく実感するんですよね」というTORUに、「今どきのリーダーみたいな感じでいいですよね」と優しく応じるイソガイさん。

最後に、1分でお互いの似顔絵を描きましょう、似顔絵対決ですかね、ということになった。待て待て。プロのイラストレーターを相手取って、恥ずかしげもなくペンを手に取るshiroutが恐ろしい。結果は当然、イソガイさんの圧勝だった。

リンク

https://www.instagram.com/proshirout/
https://www.facebook.com/proshirout/

そして今回の対談は、ナタリーちゃんがグラフィックレコーディングをしてくれました。すごい!
筆者も毎回記事用にメモをとっているが、なにしろ泥酔しながらの記録なので、翌日、それを見ても、何が何やらなのだ。毎回これがあるといい。

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文責:TSUYOSHI HIRATSUKA
proshiroutの幽霊部員。キャンプ部内、いやキャンプ界でもっともインドアな男。


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