第3回定例会 女性差別撤廃条約選択議定書の批准に向けた議論の推進を求める意見書案へ反対とした経緯
海老名市議会、令和6年度第3回定例会が本日終了いたしました。
この定例会においては、一般質問として市内における水の安全、と、市民への情報の伝達についてを質問させていただき、また委員会、予算決算においても様々な質疑と要望を伝えさせていただきました。
この第3回定例会最終日
5件の意見書案が議員から提出されました。
そのうちの一件、女性差別撤廃条約選択議定書の批准に向けた議論の推進を求める意見書案は、意見書案として出されることが周知されていなかったものでした。鍵を握る最大会派が賛成討論の中で意見書が提出されることを知らなかったという発言をされています。
(私も、事前に打診はされていたものの、意見書案として提出されることまでは把握しておりませんでした。)
それはさておき、結果は賛成多数で可決されました。
私は以前より一貫して、女性の活躍、また、性犯罪の撲滅を訴えております。痴漢被害、DV被害、ストーカー被害も、おそらく今いる海老名市議会の中では数少ない経験当事者ではないでしょうか。
そんな私ですが、今回、この意見書案には反対とさせていただき、反対討論に立たせていただきました。
女性差別というと、男性はそこにものが言えなくなるのが今の世ではないかと思われます。男性だけではなく、議員の立場でそれに反対すれば、すぐさま差別主義者ではないかという疑いもかけられます。採決の結果だけにて判断され、誤解されていく、それはいままでも多く経験いたしました。
ですので
なぜ、私が反対討論にたったのか、その全文を掲載させていただきます。
「ただいま議題となっております意見書案第6号対し、反対の立場で討論させていただきます。
人はどのように生まれてくるのか自分で決められません。どのような差別であっても絶対にあってはなりません。女性差別も同様、本当にあってはならないものです。
その中で私がこの意見書案に反対の立場で意見をさせていただくには理由がございます。一点目、松戸市の戸定梨香(とじょうりんか)さんという女性Vチューバーがおられます。彼女が地域で活躍し、その功績が認められて警察の安全動画の出演が決まっておりました。しかし、彼女の服装が、ミニスカートでおへそが出ているから問題であるとし、取り下げ運動を行なった団体がございます。女性差別撤廃条約実現アクションに名を連ねている団体でございます。これは一般団体ではなく、議員団という権力側、圧力を持つ団体になります。その後、戸定梨香さんとのコラボは白紙となりました。本来のフェミニストであれば、どのような服装であったとしても、それが女性の意思決定、主体性を認めるものだと私は考えております。まして、性犯罪に関しては、犯罪をする側が悪いのです。ミニスカートを履くから、おへそを出しているから犯罪を助長する、そういった発言で女性の活躍に水を差すことこそが女性差別にあたるのではないでしょうか?
2点目、また同じ団体の話になります。
草津町の町長への虚偽証言事件に関してです。
産経新聞での記事を抜粋します
『町長室で性交渉を強要されたという証言に苦しめられた群馬県草津町の黒岩信忠(くろいわのぶただ)町長。黒岩氏を巡っては、告発した元町議が令和2年12月に解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票で失職すると、草津町が「セカンドレイプの町」と国内外から批判される事態に至った。一方、前橋地裁は黒岩氏が損害賠償を求めた訴訟の判決で、元町議の証言を「虚偽」と認定した。事件は一定の区切りを迎えた形となる。汚名は晴らされたのだろうか。(元町議の名前等を議事録に残さないため一部変更しています)』この草津町の虚偽証言事件に対し元町議を盲信し、住民投票で決まったリコールに対して、女性差別という話を持ち出し、町長だけではなく町そのものをバッシングしていたのも、同議員団です。現在も草津町のHPに行くと、これもまたこの議員団団体の抗議文が掲載されています。それに対して草津町も対応をされています。このお話をこの女性差別撤廃条約実現アクションの話を持ってきてくださった方にしたところ、事件は知っていたが虚偽という判決が出たことは知らなかった、とおっしゃられていました。
そこで、このような虚偽を働くことが、今後本当に性犯罪で苦しんでいる人たちにとってどのような結果となるのか、性犯罪の本当の被害者にとっても絶対にあってはいけないことであるということもその場でもお話をさせていただきました。この虚偽証言事件はその事件が広まったほどその結果が世間に知られていないのが現状です。冤罪と同様、これほどまでの虚偽に基づく私刑とも言えるバッシングは人権侵害の一つです。残念ながらバッシングを行った団体は未だこの人権侵害を放置したままです。他にも、女性の性的搾取反対という名目で、マイノリティオブマイノリティとでも呼べる個人で活動している女性への職業差別など、大小様々な迫害も、女性差別撤廃を求める側から起こっております。
女性の活躍や性犯罪撲滅、被害者救済を強く求める立場として、権力側として女性の活躍の場を脅かしている団体が国際的に同じことを繰り返さない、週刊誌やネットの情報を鵜呑みにして誰かの名誉を傷つけるために女性差別という言葉を使わない、無闇に委員会に通報をし大きく騒ぎ立て無実の人の名誉を傷つけない、それが約束されない以上、またその整備が国内でおいついていない今現在では、批准を求める議論の場においても、あらゆる立場の女性がその議論に参加できるプラットフォームが整っていないため、賛成することができず、どのような分野であっても女性活躍の場を守るという速やかな国内の整備を求めると同時に、遺憾ながら今回は反対とさせていただきます。」
女性が自らの意思で生活をしている、活躍をしている場を、本来なら応援するべきはずの方々が女性たちから取り上げてしまう。
週刊誌等を鵜呑みにして、偽の情報に踊らされ、無実の人をバッシングし、それが偽だと判明した後は知らんぷり。もしくは、さらなる追い打ちをかけようとする。
性犯罪に関しても、私は絶対に許さない。
性犯罪は、うっかり、や、やむにやまれず、で行うものではない。明確なる意図がそこに存在する犯罪です。絶対にあってはならない。
それを被害女性を含む女性側の責任とするような、姿や職業や服装が犯罪を助長する、そういったことは一言であっても言ってはいけないものです。
本当の女性差別撤廃とするならば、議論の場では、表現者や様々な仕事の女性、また私のようなフェミニストの意見があるべきです。そういった女性たちを排除することのない、様々な立場の女性が議論の場に参加できる環境がまずは必要だと思っております。
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