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立庭和奈の知れば知るほど 9

 富の源泉はなんでしょうか。豊かさの元と言ってもよいですいです。お金でしょうか。金(きん)でしょうか。もしくは石油、希少資源、不動産でしょうか。さらにもう一つ質問です。富は有限でしょうか、無限でしょうか。多くの人は、富や豊かさというものを求めていると思います。でもそれっていったい何でしょうか。 

 今自分の預金口座に100万円ある人と1億円ある人とでは、どちらが豊かでしょうか。1億円を持っている人といいたいところですが、実際は何とも言えません。預金が1億円程度ではプライベートジェットは買えません。もしその人がプライベートジェットを所有したいと思っているとしたら、まだまだ渇望感は続くことでしょう。貯金が100万円では、たぶん自由自在に海外旅行をすることは難しいでしょう。だからと言って必ずしもその人が、豊かではないとは言い切れません。なぜなら、本当のことを言えば豊かさとは、何か絶対的な数値ではなくて、心のバロメーターだからです。

 「ああそうか。では心の持ち方によって、だれでもどんな時でも、豊かでいることはできるんですね。」その問いに対する答えはもちろん「その通りです。」となります。でもそう思って例えばある一日、仕事や勉強を終えて帰宅すると、「あれれ、自分、全然豊かじゃないよ。」となんだか物足りない感じがしてきてしまう。違いますか? 豊かさを感じていられるのは心の持ちようであったはずなのに、おかしいですね。その理由は、心の持ちようはどうしても、外の世界や考え方というものに左右されてしまうからなのです。

 ですから先ほどの例えのように、1億円の資産を持っていても、豊かであると感じない人も出てくるわけです。そうするとここからがいよいよ今回のお話の核心なのですが、外界やモノの見方によって、心の在り方が影響を受けるのであれば、永遠に豊かさを感じ続けることはできないことになってしまいます。ああ大変。でもそんなに早合点しないでください。確かに心の在り方と、ものの考え方や見方、世の中の景色とは連動するものなのですが、そこには一つ、大いなる秘密が隠されているのです。続きは次の機会になりますが、結論を申し上げておきましょう。「心の在り方を、考えに左右されず、自分の幸せなように、物事を見ればよい。」ということです。

 

 

いつの世も 人の出会いは ゆくりなく 見えぬ糸にて 繫がれしか