第17歩 親が信じないで、誰が信じる?
午前7:30 小学校への出発時間なのだが
三男(小1)「遅れるやんか!お母さんがいっぱいご飯を盛ったせいや!」
と泣き叫ぶ三男・・・
その後、三男がランドセルを開き・・・
昨日帰宅してからの片付けが出来ていない事や、
宿題をやっていないことに気付き・・・
三男の泣き叫ぶ声は、更に大きくなる。
正直なところ、手が付けられない暴れっぷりだった(^^;
「もう時間が無い!お母さん(車で)送って!」
と泣き叫ぶ三男を横目に、
次男、長男が登校。
続いて重要な業務予定のある妻も後ろ髪を惹かれながら出勤した。
そして、家には三男とパパだけに・・・
三男の矛先は私(パパ)に向く(^^;
「パパ(車で)送って!」と泣き叫ぶ三男に、
パパ「じゃ。先ず準備しよっか!」
と、もちろん笑顔で応えた♪(^^)
勢いよく準備を終えた三男と一緒に玄関を出て、
私が家の扉を施錠している間に・・・
三男は、私の車の扉に手を掛けて待っていた・・・
そうなるよね・・・(^^;
パパに送ってもらおうとする三男との対話
私「パパは(車で)送らないよ」
三男「なんで~!遅れるやんか!時間無い!」
と泣き叫ぶ三男・・・そうなるよね(^^;
私「パパは知ってるよ。三男が自分の力で学校に行けることを。」
三男「もう遅れるって!(車で)送って!」
と更に大きな叫び声で泣き出す三男・・・
三男は、(誰に似たのか?笑)なかなか折れない筋金入りの心の持ち主だ!
(三男の長所だと思っています。)
正直、私(親・大人)の方が折れそうでした(^^;
だけど・・・
三男は、自身の力で登校できる!
三男のこの可能性を、親が信じないで、誰が信じるのか?
私が、子ども達を学校まで車で送迎しないのは、
「子ども達自身の力で登下校できる」
という子ども達の可能性を信じているからだ。
私は、意を決した。
しゃがんで、目の高さを三男に合わせた。
三男の手を取って、もう一度。
私「パパは知ってるよ。三男が自分の力で学校に行けることを。三男なら、できる!遅くなっても、自分の力で一生懸命頑張る人、パパは好きだ。だから大丈夫。三男ならできる。」
三男は、少しの時間、私の顔を見つめ、そして、
三男「1限始まるって!遅れるやんか!(車で)送って!」
とやっぱり泣いた。
だけど、三男が私の顔を見つめてくれたこと、気付いたよ♪(^^)
「私の言葉が、三男に届いている」ことを確信した。
そして・・・
私「パパと一緒に歩いて登校しよう。」
私は、小学校へ向けて歩き出した。
三男「歩いたら遅れる!(車で)送ってー!」
と再び大声で泣き叫ぶ三男を置いて・・・
私は小学校に向けて歩を進めた。
少し進んで振り返ると・・・
三男は、未だ私の車の側に居る・・・
学校に向けて、また歩を進めてみた。
三男は、私の車から離れて学校へ向けて歩き出した・・・
私は止まり、三男との合流を試みた。
三男は、私の手を取り
三男「歩いたら遅れる!(車で)送ってー!1限始まるって!」
と叫びながら、家に向かって私を力の限り引っ張った!
三男と私は、綱引きのような状態になった(^^;
三歩進んで二歩下がる
みたいな状況が続きつつ・・・
少しずつ学校へ・・・
時に立ち止まり、私と三男は話し合った。
時に走り出し、学校へ向けて私が先行してみた。
だけど、こんな時に注意したいのは、交通事故!
三男は、普段とは違う気持ちで、違う時間に、違う人と登校している訳で・・・
安全を確保するため、
交差点を渡る前には、必ず三男と合流した。
その度に、三男から手を引っ張られ、叫ばれ・・・
近所迷惑だったろうし、
不審者だと思われただろうし・・・(^^;
通常ならば、片道徒歩で約15分の道のりだけど・・・
45分かけて、三男と登校した。
もしも、三男を車で学校まで送っていれば・・・
・5分で小学校まで行けた
・三男は1限に間に合った
・私は、小学校までの徒歩往復に費やした60分を10分で済ませることができた。
楽だっただろう。私の仕事への影響も無かっただろう。
だけど・・・
・三男は、自分でできるにも関わらず、親に依存して”やらない”事を覚える(経験する)
これは、三男の主体性を損なう。
そして・・・1度覚えてしまうと・・・
・次(2回目)も起こる。
私が三男に体験してもらいたかったことは
・どんな状況でも自分の力で達成できるという成功体験
・泣き叫び、力ずくで頼んでも、実現しない(認められない)ことがあるという体験
これらは、三男の主体性を育む体験であり、社会に適応する能力を育む体験です。
最後に、
三男がワガママなのは、
「自分は何でも主張して良い存在なのだ」
と三男が思っているからであり、
自己肯定感が高い証です。
これは成長過程に必要な段階です。
また、三男と家族の関係性が、何でも話すことができる関係性であることを意味しています。
だからこそ。私の言葉は三男に届いたのだと考えています。
その晩、下校した三男と私(パパ)は、
「今日、歩いて登校できてんね~♪」と
笑顔で家族に報告しました。(^^)