僕らは乗り役を貶しがちだけど、騎手は凄いんだ

普通に生きていたら「馬に乗る」なんてのは、なかなかやらないことだと思う。
やったとしても、スタッフが引いてる馬に乗って、グルッと1周くらいか。

それなのに、僕らは自分の買った馬券が当たらなかった怒りを騎手にぶつける。心無い言葉で。騎手にしてみれば、申し訳ないと思ったり、言い方は悪いがそんな馬券を買うそっちのほうがどうかしてるよ、なんてこともある。
乗り役の上手さというのは、可視化出来るものもあれば出来ないものもある。
例えば、引っ掛かる馬を何気なくサラっと乗ってくることは突き詰めて見ていけば、重心のバランスやあぶみの踏み方などで違った乗り方をしていて、それが馬に伝わり引っ掛からない。これを結果的に上手いというのか、それともここがこうで、こぶしが柔らかくて馬の口に優しいコンタクトをしているから、馬がリラックスして走れる状態になる。だから引っ掛からない。それが上手い。と説明出来る人は多くないし、実際のところこんなところまで見て語るド変態はそうそういない。そして知ってなければ言えないことなので、言う人の数も多くなければ、それを理解出来る人の絶対数が少ないので認めて貰える話でもない。
ちなみにこれは、元騎手の解説者とかでは逆に言えないことだと思う。それは何故か?と言うと、解説者はどこかに雇われている。もしくは契約をしているから、下手なことが言えない。間違っていたら叩かれる世の中で、伝える層は知らない人たちだからこそ、伝わりやすいようにデチューンして噛み砕いて伝える必要がある。だからこそ、言えない。

僕は、ファンのレベルを底上げしていくことが必要だと常々思っている。

例えばでこの例を出すのはあまりいい気はしないけれど、気になったので。

これは、某レースで鼻血を出したであろう馬が走っていた時の映像をYouTubeで0.25倍速再生をして、4倍ほど拡大したスクリーンショット。この馬は逃げていた訳で鼻先に砂が付くような競馬はしていなかったし、ペースが上がるところで後ろへ下がっていったこと、元々鼻血を出すと聞いていたこともあって、あっこれは鼻出血びしゅっけつだ。
と察することが出来るのだけれど、ただ単にXで呟いてる人にはそれがなかなか分からない。
これも人気で負けてしまったので「騎手のせい」にされてしまうが、鼻出血は乗り手側で防げることではなく、起きてしまったならどうしようもない。それでも騎手は責められる。
僕からすれば、意味が分からない。
もっと、ファンのレベルアップを望む。
それは、馬のことを知ろうとすることから。血統でもいいし、何でもいい。馬のことを知ろうとしないで乗り役を責めて欲しくない。皆がそれなりに一生懸命やってて、どうしようもない時もある現実。それは出走手当狙いのために休ませず走らせるとか、そんな裏側も知ってほしい。
そのために、僕が出来ることはやれる範囲でお手伝いしますから。

宜しければサポートお願いします。