その環境は果たして?

私は以前、この記事を書いた。
書いた理由としては、クラウドファンディングで資金を集めて作ったその環境は、馬を飼う上で充分ではないと感じたから。
そして、馬が1頭死んでしまったことを知った。その馬の享年は20歳。老衰だったという診断書が出ているが、解剖されているわけではないのでハッキリとしたことは分からない。ただ、その馬はどう見てもガレていて(痩せている)そんな馬を使って死ぬ1ヶ月前まで乗馬レッスンをやっていたところが、私にはマトモだとは思えなかったから。
しかもその馬は自馬 じば(自身の所有馬ではないこと)ではなく預託馬 よたくば(預かっている馬のこと)であり、当時は第一種動物取扱業の申請をしていなかった。単純な話、無許可営業だったから。
設備面で言えば、馬が熱中症になるような環境だというのは容易に想像出来るはずだが、支援者からのサポートでやっと扇風機や日除けシートが導入出来たとしており、これはすなわち、支援者からのサポートが無ければ導入しなかったような環境や資金面では、牧場を作る・馬を飼う上での心構えなど全てにおいて欠落していると私は感じたから。

「逆に聞こう、ここまで書いた内容は決め付けか?」
証拠は沢山ある。どちらか一方だけでは、本質は見えない。と、この動画で語られている内容にツッコミを入れながら記事を書いてます。

そんなところが、台風の被害を受けたとして寄付を募っている。

これを自分は、某乗馬クラブの呟き(今はポストって言うんですね)を見て知ったが、その呟きも正直に言ってしまえば疑問だ。

同じ馬をやってるならば、厩舎 きゅうしゃの屋根が飛ばされたことに注目するより、その建て方に注目するだろう。
普通の厩舎ならば、馬房 ばぼうの屋根はトタンではないし、それを支えるのが単管 たんかんパイプという作りではない。
台風接近に備えていなければいけないのは、もう自分が言うまでもないだろう。
また、馬房の屋根が低すぎて馬の耳が天井に触れている。
たとえば、犬を扱う業者の飼育ケージ基準だと高さは体高の2倍以上が義務付けられていて、もしこの基準に当てはめたら違法だ。
一般に向けて営業している施設でこの状況なのは問題だろう。

そこ(厩舎の作り等)に注目せず、屋根が飛ばされたことのみを見て投稿するのは、同じ馬をやってる人間として大丈夫か?と私は心配になる。

例えば、馬房内で馬が怪我をしたとして治療をするのは大前提だが、馬をやってるならば治療だけで済ませずに「なぜ怪我をしたのか?」と探る。釘が出てたりすることがあるからだ。

当たり前のことだが、馬は言葉を喋らない。だからこそ、馬をやってる人間は「なぜそうなったのか?」を追求しなければいけないはず。それなのに「トタン屋根が飛ばされた」という現実だけ触れて、それを不特定多数に向けて発信してしまう。その行為は、私からすれば「世間に誤った認識を植え付けるだけ」としか思えない。

先ほど、馬房の高さについての話をしたが、犬や猫の飼育ケージについては「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令」で決まっている規定があるものの、これは犬猫のみであり、その他の動物については規定が無い。

東京都のページより抜粋

それでも、普通の厩舎だと屋根に馬の耳が付くほどではないのは分かるはずで、この基準に当てはめると明らかに高さは不足しているのが理解できるはずだ。
逆にそれが理解できないならば、ここまでの説明すべてを理解して貰えないと思っている。

あまり長々と書いても読む人はそんなにいないはずなので、このへんで。

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