技術の精度を、ありがたみを感じないくらい当たり前なレベルにまで上げてください。│『荘子』を卓球にフル活用しよう!④
大宗師篇 第六
魚が干上った土の上に集まり、たがいに湿った息を吹きかけあい、あぶくで濡らしあうというのは、豊かな水をたたえた大河や湖水の中にいて、おたがいの存在を忘れているのには及ばない。
喉が渇いていると、水に対してありがたみを感じます。
普段は水の存在が当たり前過ぎるので、水に対してなんとも思いません。
つまり、その物が不足しているときに、我々はその物にありがたみを感じます。
その物をありがたいと感じているときは、その物が不足しているのです。
ドライブ強打が決まったときに、
「よし!上手く行った!」
と思ったとします。
これは、ドライブ強打に対してありがたみを感じています。
ドライブ強打にありがたみを感じているということは、ドライブ強打の精度が不足しているということです。
「ミスするかも…」
と思いながら打ったから、入ったときに、
「よし!上手く行った!」
と思ったわけです。
ありがたみを感じたということは、その技術に対して自信を持っていないし、実際に精度が高くないので、その技術はまだまだだということです。
本当に自信があることに対しては、ありがたみを感じることはありません。
サーブが入ったときに、
「おっ!サーブが入った!」
とは思わないはずです。
サーブが入るのは当たり前過ぎて、なんとも思わないはずです。
これが、理想の状態なのです。
ということで、
「おっ!上手く行った!」
と思ったとき、それは実は「不安定」のサインです。
たくさん練習して、上手く行くことが当たり前過ぎてなんとも思わないという状態を目指してください。
③弱点を克服しようとする人は多いが、弱点を認めようとする人は少ない。
⑤厳しいボールを打つことが、むしろ相手を助けてしまうかもしれません。
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