判断は、自力でやろうとせず、無意識に任せてください。│グラッドウェルの『第1感』を卓球にフル活用しよう!④
第2章 無意識の扉の奥
ダブルフォールトを見抜くテニスコーチ
瞬時の判断というものは、まずごく短時間に起こる。判断に使うのは体験したうちのごく薄い輪切りの部分だけ。またそのような判断は無意識に起こる。
卓球のラリーは、あっという間に進んでいきます。
なので、判断に時間をかけられません。
一瞬の判断で動いていくことになります。
この「一瞬の判断」は、人間の無意識の部分で行われます。
「あっ、横上だ!」
「あっ、ミドルに打ってきそうだ!」
「あっ、甘いボールが来そうだ!」
など、どこを見て見抜いたかはよく分からないけど、なぜかピンと来ます。
これが、人間の無意識の部分による一瞬の判断です。
ピンと来る人ほど、卓球が強いのです。
この一瞬の判断に必要なのは、「経験」です。
いろいろなものを見てきたからこそ、目の前の光景を過去と照らし合わせ、ピンと来るようになるわけです。
これを、無意識の部分が一瞬でやってくれるわけです。
なので、普段の練習から、体の内側から来るひらめきを大切にしてください。
「横下かな?」
「バック側に打って来るかな?」
「ストップが来るかな?」
と、常に判断をしてください。
間違えても構いません。
間違えることを怖れて全面待ちをしてしまうと、一瞬の判断力を養うことはできません。
判断の根拠を説明できなくても構いません。
というか、無意識で判断しているので、根拠を説明できる方がおかしいです。
とにかく、自分の直感を大切にして、判断を行うようにしてください。
たぶん、直感に従うという作業は、すごく難しいと思います。
なぜなら、最初はほとんど何もピンと来ないからです。
直感は経験が元になるので、経験が浅いうちはなかなかピンと来ません。
ピンと来るようになるまでのしばらくは、かなり苦しいと思います。
でも、やるしかありません。
ピンと来るようになるまでは絶対に時間がかかるので、ゆっくり気長にやってください。
一生の課題だと思って、地道に自分の無意識と付き合っていけば、いずれピンと来ることが増えてくることでしょう。
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