学習記憶(高校から大学卒業まで)
高校に入学する時に、電気の勉強に頑張ろうと決めた。
教科書を確認すると、電気工事士の試験がある事が分かり、資格試験に励むのだなと思った。
電気の勉強で記憶に残っているのが、電気基礎と電子回路、電気実験によるレポートの作成である。
電気基礎は直流と交流回路をオームの法則で解く所から始まり、キルヒホッフの法則を用いて、回路の電流・電圧の答えを導いた。
電子回路はダイオードによる整流回路から始まり、トランジスタを用いた増幅回路を学んだ。
電気実験でトランジスタを用いた、増幅回路を設計して、入出力特性を計測した時は面白いものだなと感心した。
電気工事士の筆記試験は電気回路の電流・電圧の解を求める事が中心で、教科書の問題を集中して解いた事を覚えている。
筆記試験に合格すると、実技試験が徳山大学で実施された。
僕は2度目の挑戦で合格する事ができた。2年生の時に合格した。
夏休みを利用したもので、実技試験の為に学校の講習を何度も受けた事を覚えている。
僕らの高校生活はのんびりとしたもので、勉強しろとせかされる事もなく、部活動をしなければいけないという決め事もなく、のんべんだらりと3年間を過ごした。
深い友人関係も作らず、大きな目標も作らずに3年生になり、進路を決定する時期になった。
僕は小野田にある理系の短大を受験する事になる。
無事合格して、2年間で東京の本学に編入するという目的を作る。
そこで、専門教科として学んだのが、電磁気学である。
電荷が電場を作り、正負の電荷同士でクーロン力を及ぼすという所から始まり、電場というものが力の作用を働かせる事を学んだ。電位の解も導くといった問題を解いた。
僕は物理というものを初めて学び、理学というものにも興味を抱く様になった。
2年生の時には物理学実験という科目を履修した。
本学の編入試験は電気回路と電子回路と電磁気学だった。
僕が学びたかったのが電子回路で、短大の時に履修した教科に半導体の製造に関する教科があった。
電子の動きを物理的に説明していて、物理の授業と似ていた。
その授業を受けていて、本学に行って辿り着く事がこういう授業になるのではないかと思った。
本学に編入すると、自分の心持ちにある疑問が解消されなくて、自分の進路が決まっていかない事に焦った。
このジレンマは大学を卒業する最後まで僕の中にあった。
編入試験を受ける時に、電気を勉強して何をしたいのかと聞かれた時に上手く答える事が出来なかった。
今でもとても悔しいと思うのだ。
だから、noteで記事を書いているのは、何がしたいのかいつも問う様にしている。
目的意識を持つ事は大切である。
研究室に所属した僕は、高校の頃からの目標だった論文制作に熱中する。
1年間、研究室で寝泊まりする様になる。
完全に昼夜逆転していたが、今では青春のいい思い出である。
研究室で、月に一回のゼミがあった。
そこで、何について学習するか決めていった。
僕はそこで、具体的に理論を組み立てる方法を学んだ気がするのだ。
実際に実装する人もいたが、大学院に行く人は回路を物理的に生成する方法を学んだと思う。
僕は早く社会人になりたくて堪らなかったが、電子回路から離れる事に対しての不安もあった。
高校から大学を卒業するまで、取り組んだ電子回路に関係する仕事に就けなかった事に悔やんでいたのだと思う。
僕は学校を卒業すると社会人として大阪に赴任する事になる。