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エリアプラス、生まれる前の記憶

 僕は、祖父の息子の嫁のお腹の中にいて、悪魔と対話している。

 悪魔は僕に、「どんな絵画が描いて欲しい?」と話す。

 僕は、「何の為に必要なの?」と答える。

 「貴方が文章を書く為よ、早く言って」と悪魔は言う。

 「分かりやすい、自然の中を歩く絵がいいな」と伝えた。

 以上は僕がこの世に生を受ける前の記憶である、僕がこの家に誕生すると確かに一枚の絵が洋間に飾ってあった。僕はエリアプラスだなと思った、父に絵の事を尋ねると、祖父が地球を離れる前に、日本の姿、僕の故郷を描いたものだと言う。僕は今、月で暮らしている。現在の常識として地球の大部分の人が月で暮らしている、地球はロボットが月で人間が暮らしていく、日用品を生産している。二酸化炭素が増加してオゾン層を破壊された、有害な紫外線によって人間が地球で暮らしていく事は不可能になっているのだ。僕は宇宙の日本地区のコロニーから地球を眺めているのである。そして、生まれる前の記憶の言う通りに、祖父の描いた地球最後の景色を見ながら、物語を書いているのだ。しかし、今は亡き祖父に僕の言葉が伝わっていたのかは分からない。それよりも地球のありふれた景色を訪れてみたいと強い憧れを抱いているのである。

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