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Tableau Conference 2024 in San Diego 振り返り [Main Keynote]



はじめに

Tableauの祭典、Tableau Counference 2024(TC24)が2024.4/29〜5/1にかけてアメリカサンディエゴで開催され、私も現地に足を運び参加してきました。今回の記事は、TCの中でもメイントピックの"Main Keynote"について振り返りながら記載しようと思います。
今回のTC24では、Main Keynoteが二日目(DAY2)にありました。

TableauConferenceで発表された新機能のまとめブログも既にあります。
https://www.tableau.com/ja-jp/blog/product-innovations-tableau-conference-2024

公式ページから引用

■Main Keynote振り返り
※画像が白飛びしている箇所が多数あります。のちほど修正する予定です。

冒頭

CEO Ryanの登場と同時にスクリーンにはなんとFujiwara Rikaさんの姿が!グローバルなカンファレンスで日本の方が取り上げられるのは嬉しいですよね。
今回のTC24では至る所(セッションの合間のスクリーン、データビレッジの看板)で日本のAmbassadorの皆さんをお見かけしました。

Tableau Public
Tableau Publicについて紹介がありました。今では、950万を超えるvisualizationがPublicに公開されていて、ほんとにインクレディブルですごいことと仰っていました。
併せて4名のTableau Public AuthorとVizの紹介がありました。このようなカンファレンスの場所で作成したVizがハイライトされるのも嬉しいことと思います。

Local file saving on Tableau Desktop Public Edition

Tableau Publicの紹介の後に、Tableau Desktop Public Editionがローカル保存に対応すると発表がありました。発表直後は物凄い歓喜の声と拍手の音が鳴り響いていました。
今まで、保存する場合はどうしてもTableau Publicにアップする必要があり、オープンデータ等を使用する必要がありましたが、今回のローカル保存に対応したことで、組織データを手元で可視化したり、試しに使ってみるのが容易になったことと思います。ライセンスを導入しようか検討中の企業へのドアノック的にお試しで使用していただく分に有用だと思いました。
※ここまで来るとTableau Prepについても無料版の登場がないのかと思うところではあります。(True To The CoreでもPrepの無料版出ないの?と質問があったようです)

Local File Save with Tableau Desktop Public Edition

・Tableau×AI

私たちは空前のAI革命の中にいて、AIを使用してより生産性を向上しようとしている。

Salesforceの掲げる「Customer 360」
1つの統合基盤上で他製品と組み合わせて使うのを推奨

AI enterpriseになるための5つのステップ

・data&analyticsの3つのWAVE

data&analyticsの3つの波の紹介

Wave1 Full-service
従来インサイトを得るためには、レポートを探したり、ダッシュボードを見たり、電話をしたり、eメールを送ったりしていた。

Wave2 Self-service
 ユーザー自身でインサイトを得る仕組み(Tableauなどのようにドラッグ&ドロップで)

Wave3 Personalization

※キャプチャは取れておらずでした。。


DataFam

Tableauはdatafamの皆さんと一緒になってこの20年以上のストーリーを作ってきたと仰っていました。
こちらのショットにも日本のAmbassadorの皆さんの写真が載っていますね!

DataFamは私たちが行うことすべての中心となっていることと紹介があり、ここでもTUGのロゴの一覧の左上にJapan  Tableau User Group(JTUG)のロゴが取り上げられていました。

続いてDataFamをみんなで一緒にお祝いするコーナー
最初はVisionariesが呼ばれ、立ってくださいと呼びかけがありました。

会場全体で拍手でお祝いしました。

その後、Ambassadors⇨User Group leadersとセレブレーションが続いて、

最後にTableau Conferenceに初めて参加した方もスタンドアップと促され、会場全体でセレブレーションしました。
Keynoteの中にこういったセレブレーションの時間があると、Tableauはコミュニティ(DataFam)を大切にしていることを大いに実感します。

・Tableau +AI

パーソナライズへの実現に向けて長年にわたってさまざまな製品(機能)を生み出してきました。

全てのユーザー(アナリスト、ビジネスユーザー)向けのデータ分析とAI分析

データから始める。Tableauでさらに前進する。というテーマで「Innovation」「Vision」「Devs on Stage」の3つを紹介する


Innovation

ここからはRyanからElizabethにバトンタッチしました。

強力なデータカルチャーは AI の成功の基盤となる。

Arvest Bankのデータカルチャーについての事例の紹介
・退屈な手動プロセスを変革する
・ビジネスユーザーとのフィードバックループを作成する
・他の事業部門を同乗させる

tableau は AI を使用して信頼できるインサイトを誰でも利用できるようにします

Tableau Pulse

AIの1つはTableau Pulseで機能追加の予定があるとのことでした。
・Metric Bootstrapping:AI 推奨メトリクスをダッシュ​​ボードからデプロイする
・Pulse Goals:目標を設定し、進捗状況を追跡する
・Pulse Q&A - Ask:質問に対する答えを得る

Einstein Copilot for Tableau

AIのもう一つはEinstein Copilot for Tableauで現在ではbeta版とのことでした。
データの準備から視覚化までをより迅速に行うことをコンセプトとして、以下を備えているようです。
・会話型AIアシスタント
・自然言語を使用して計算と Viz を作成する
・Einstein トラストレイヤーによる信頼性と精度の向上

Tableauのロードマップについても紹介がありました。
この先12ヶ月で140を超える機能の追加を予定しており、Cloud、Desktop、Serverのそれぞれでも新機能の追加があるとのことでした。
※Cloudへのプッシュ具合が一目瞭然ながらも、Desktop、Serverについても要所要所での追加はあるようです。

Hyperforce

ローカライズされたパブリッククラウド上(AWS上)で動作させることによりコンプライアンスや拡張性、可用性、俊敏性といった利点を享受するメリットがある
Salesforceは以前からHyperforce上で運用が可能でしたが、TableauCloudについても可能になるそうです。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=000388902&type=1

tableau は最もオープンなデータおよび分析プラットフォームです

Data Cloud

私たちにはData Cloudがありますと。
「あらゆるソースからのデータを調和させる」をコンセプトとして、1ヶ月あたり平均2.4T(テラ)レコードものデータが処理されているそうです。
・信頼できるデータの単一ビューを作成する
・ハイパースケールで数十億のレコードをクエリする
・深い統合を活用する

先日、Data Cloudの「Zero Copy Partner Network」が発表されたりと今後も目が離せない製品であるかと感じています。
Salesforce、「Zero Copy Partner Network」を発表 (msn.com)

Expanded Databricks partnership

databricksとのパートナシップの拡大の発表がありました。
・databricksからワンクリックで Tableau Cloud にアクセス
・データの探索と分析をリアルタイムで合理化します
・ライトバックおよび共有機能を内臓する

Tableau and Databricks Expand Strategic Partnership

Expanded Microsoft partnership

続いてMicrosoftとのパートナシップの拡大の発表がありました。競合製品のPowerBIを持つMicrosoftとのパートナーシップ拡大には、私自身もビックリしましたし、会場もざわついていました。
・Teams を使用してコラボレーションを強化し、業務フローにおける個人的なインサイトを得る
・Microsoft Fabricを使用してデータ分析を合理化し、データから価値を引き出します

1000を超える様々な企業の成功にTableauは用いられていると発表がありました。
・テキサスレンジャースは従業員の92%がデータドリブンな意思決定をしている
など

そしてEstherにバトンタッチ

Tableau Cloud Manager

今までTableauCloudは単一サイトによる運用のみでしたが、TableauServerと同様に複数サイト(マルチサイト)での運用が可能になるそうです。個人的にはうれしいポイントの1つです。
発表の際にはTableauCloudのアドミン向け画面を表示していました。(雰囲気的にはTableauServerの管理タブの画面と似ています)
組織内のガバナンス等でサイトを分けざるを得ずにTableauServerを利用していた企業にとってはCloud選択の障壁が下がる要因にもなり得るのではないでしょうか。
TableauServerと同様に1ライセンスで複数サイトへのユーザー登録が可能になるとのことです。
また、今回のマルチサイト化でTableauServerからTableauCloudへの移行はし易くなるのかが気になりポイントです。

Einstein Copilot for Tableau

Tableau Cloud のWeb編集の画面に新しいボタン(Einsteinのマーク)が搭載され、開いてみると自然言語を入力したり、おすすめの分析を提案してくれます。
Einsteinが提案した中からワンクリックで時系列のチャートを作ったり、計算フィールドを作成することが可能になるとのことです。
ライト目なユーザー(エクスプローラ等)や初心者ユーザーにとってViz作成のサポーターになり得るのではないでしょうか。
※現在は英語のみ

Tableau Pulse - Metric Bootstrapping

ダッシュボードを起点に「データガイド」からTableau Pulseのメトリクスを作成することが可能になるとのことです。

Pulse Q&A - Ask

Tableau mobile appからTableau Pulseへアクセスを行い、提案された問いでの深掘り分析や自然言語による検索をすることが可能になるとのことです。

Viz Extensions

Tableauの拡張機能により、サンキーチャートなど従来は作成の難易度が高かったチャートが数クリックで作成することが可能になるとのことです。 

ここでとある企業の方を招いてTableau Pulseの事例の紹介に移りました。

トラッキングすべきKPIがあり、私が経営者としても個人的に興奮しているのはパラダイムシフトです。
Pulseは私たちにとって強力で、モバイル上で実用的なブレークダウンやAskを通して深掘り分析をしている。

Vision

ここからVisionの紹介です。

あなたの業務はまだ困難すぎると謳った後に、

データ環境は大規模で断片化されている
企業アプリケーションが接続されていない

ユーザーはデータやインサイトを信頼していない
リーダーの 92% が、信頼できるデータの必要性がこれまで以上に高まっていると回答

インサイトはしばしば見落とされたり無視されたりします
リーダーの 94% は、組織はデータからより多くの価値を引き出す必要があると感じています

自分が構築したものを再利用することはできません
時間の 62% が反復的なタスクに費やされます

そして、ようこそdata & analyticsの4つの波へ
次世代のTableau

real-time , cloud-scale data(1つ目の波への解決策)


次世代Work Space?

次世代のTableauはシングルプレイス(1つのワークスペース)でデータの準備からTableauによる可視化、Pulseのメトリクスなどでのインサイト発掘までをやってしまおうという構想のようでした。

データの準備が整ったら、AIがモデリング(リレーション)の提案をしてくれたり

提案されたメトリクスやvisualizationを見ることができたり

従来のTableauのViz作成の画面にも似ているViz作成画面に遷移できたりするそうです。

信頼できるインサイトのためのセマンティクス(2つ目の波への解決策)


生成AIがデータの中身を判断し、データクリーニングの提案をしてくれて、それを承認することにより自動でデータ加工をしてくれるそうです。

作成した成果物を1つのモデルとして扱う仕組みがあったり

セマンティックなモデルとして可視化できたり

働いている場所での実用的なインサイト(3つ目の波への解決策)

slack上にTableau Pulseメトリクスが表示できたり、insightsのタブができたり

事業アプリ(表示はHRアプリ)にTableau Pulseメトリクスを埋め込み表示したり

再利用可能で堆肥化可能な資産(4つ目の波への解決策)


再利用やアセットとして活用可能にするためのマーケットプレイスができるそうです

自身のアセットを価格設定付きでマーケットプレイスに公開することもできるそうです


次にDreamForceが2024.9/17-19にサンフランシスコで開催されると宣伝がありました。


Devs on Stage

続いて、Devs on Stageになります。

Data Cockpit

TableauServerやTableauCloudの管理ビューのようにユーザーの利用状況を可視化する機能ができるそうです。

データソースなどのコンテンツ(データソース、データタイプ)の利用状況一覧として見れるのは重宝しそうです。

Einstein Copilot for Tableau Prep  

Tableau PrepにもEinstein Copilotが搭載されるそうです。AIがクリーニングを提案してくれて、ワンクリックで自動でデータ加工を行うことができます。

ローデータからPrep上でセンチメント分析が行えるそうです。


combine published data sources 

パブリッシュされたデータソースの結合(リレーション)が可能になるそうです。待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。会場でも大歓声と割れんばかりの拍手が聞こえていました。
データソースがどういうデータ構造なのか、どう結合するかなどより一層データモデリングの知識が求められる場面が増えることと思います。
おそらくTableauの思い描いていたであろう、TableauCloud(TableauServer)に一元的にデータソースを管理して、それを使用してアドホック分析やダッシュボードの作成をするという構想への大きな1歩になるのではないかと思いました。

アセット定義文をAIにより自動でドラフトを作ってくれるそうです。

Viz Extension

拡張機能によるさまざまなチャート作成が可能に

Special Parameters

どう使うのかは未だわからないですが、選択したバスルートがハイライトされたり、ルートの幅を太く見せたりしていました。

keyboard Viz Navigation

マップ上の特定のマークを自動で少しずつずらしながらツールヒントを参照しているように見えました。どのように使えるか気になります。

Google Font

Tableau書式設定のフォントで「Google Font」が選択できるようになるそうです。

Custom Theme

テーマ(jsonファイル)のインポートができるとのことで、数クリックで別のテーマ(色合い等)に変更することが可能になるとのことです。
書式設定を一括で変更できるようになるのはありがたいですね。

Attribute-based membership

Tableau CloudでIDPのグループメタデータを自動で使用すること可能になるそうです。

Vizの多言語対応

ユーザー属性関数を使用したVizの自動言語対応機能が実装されるそうです。

Embedded Pulse

Tableau Pulseのメトリクスをダッシュボードに埋め込むことができるそうです。

Tableau PulseメトリクスのTeams連携

Tableau PulseのメトリクスをTeamsで共有することができるそうです。
データを誰でもどこでもと仰っているのが印象的でした。

VizQL Data Service

PythonスクリプトコードのAPI経由の実行でグラフを作ったり、Apple Watch アプリケーション用にTableauのデータモデルを使用することも可能になるそうです。

Featured DataDevsが取り上げられ、Devs達からの紹介に移りました。

Curator AI Search

TableauCloud やTableauServerにデプロイした自身のコンテンツを全て横断で検索することができたり、タイプ別の検索ができたりと、1つポータルで一緒に関連した情報を出すこともできるそうです。

Figma to Tableau Plugin

用途にあった様々なダッシュボードコンテナ(とその配置)をすぐに生成したり、
作成済ダッシュボードを自動でコンテナに合わせた変換ができるようになるそうです。

SuperTables Viz Extension

ダッシュボード上でのデータの書き換え

Power KPIs

「Expand tree」のボタンからツリー上にブレイクダウンしてViz表示ができるそうです。
深掘りをしていくのが楽しくなりそうなUIでした。

Devs on stageの最後にマシューから、披露した機能のリリース時期(バージョン)について紹介がありました。

クロージング

キーノートの終わりに、来年のTableau Conferenceの開催場所についても発表があり、来年もサンディエゴに決まったそうです。


終わりに

Tableau Conference 2024のkeynoteみなさんはいかがだったでしょうか。
個人的にはAIを活用した新機能はもちろんですが、従来からやりたかった機能についてのアップデートや今後のビジョンを聞くことができて、全体通して物凄くアツかったと思ってます。



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