相手を許す心を、どこに忘れてくるのだろう
昨日の出来事。
仕事を終え帰宅の途につく私は、いつもと同じように東京駅から出発するその電車に乗り込んだ。疲れきったような表情のスーツ姿の男性達も、小さな扇子を燻らせてこの暑さに辟易気味の中年女性も、みな一様に我が家を目指してこの電車に乗り込むのだろう。
電車は東京駅を出発し、ひと駅、またひと駅と駒を進めるに連れ沢山の人が乗り込んでくる。席に座っている私の足もぎゅっと椅子の下に紛れ込ませないと踏まれるレベルである。もうこれ以上押しても乗れないだろう、というくらい、すし詰めの満員電車状態になった時にそれは起こった。
男性1「おい、痛いじゃねぇか。馬鹿野郎。」
男性2「あ、すみません。」
男性1「すみませんじゃ、ねえんだよ。だいたいなんでこんな狭い所にそんなもん持ち込むんだよ。○×○×○×○×(略)」
私の目の前で小競り合いが始まった。男性2は左手に紙袋を持っていた。ただの普通の紙袋だ。右手にはおきまりのスマホ。おそらく男性1にその紙袋が当たって痛かったのだろう。こんな大人気ない小競り合い、まあ長い事東京の満員電車に揺られている身としては、よく見る光景でもある。
男性2が謝っても、男性1の攻撃は止まず、次第に男性2も怒り出した。二人ともエスカレートしだしたその時、満員電車のまわりの乗客は意外にも冷静。というか、無関心だ。これもよく見る光景。
そんな中、私も無関心を装いたいのに、その気持ちとは裏腹につい仲裁に入ってしまう。。。
「もう、やめませんか。良かったらこの席に座ってください。」
男性1「いやいや、結構です。大丈夫ですから。」
男性2「大丈夫じゃねえだろ、おめ〜が・・・・○×○×○×○×(略)」
「やめましょうよ。少しお二人離れませんか。お荷物お持ちしますよ。」
男性2「いや、大丈夫です。」
「・・・」
幸い、このやりとりだけでその後二人は言い争う事もなく、それぞれの駅で下車。結果オーライでしたが、見た目普通のサラリーマンの、普通に良い人そうなこの人たちが、何で?どこに?相手を許す心を忘れてきてしまったのか。漫然とした不安が渦巻きます。
そんな本日は8月6日。
今を時めく若手のYouTuberの素晴らしい仕事をご覧ください。
世の中に、憎しみや悲しみではなく、愛が満ち溢れん事を。
黙祷。
TABITO
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