夏が来た。 2020年8月1日
朝、強い日差しで目が覚めた。
父が「梅雨が明けた」と言った。
7月のカレンダーを破いた。もう今年も半年を切り、残すところ4か月だと思うとちょっと意外な気がする。
今年は長い一年になるだろうと思っていたから。
年明け早々不穏なニュースが流れ始め、瞬く間にわたしたちの身近な脅威となった。
人間は苦しくて不安な時ほど、時間の流れがゆっくり感じられる。
だから気がつけば8か月間もの間、自分なりにできることをやり、心の平静を保ち、ここまで来られたことは喜ぶべきことなのだろう。
でも、自分にとってはまだなにも始まっていないし、終わってもいないのだ。
日々増え続ける新たな感染者の報に触れ、「明日は自分だ」という暗示のようなものをかけ続ける無味乾燥な日々をどうにかしなければならないのだが、いいアイデアが浮かんでこない。
以前だったら、そんなときは決まって旅に出て、さまざまなことに思いをはせてきたのだが、それができないのはとても苦しい。
こんなに素晴らしい天気だというのに。
近年の異常な暑さには辟易していたけれど、今年の夏はそれ以上にしんどい。
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