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#読書感想文

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本を読んで、思ったこと、感じたことを書いていきます。
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2024年1月に読んだ本まとめ。多くの人を魅了した作品は積極的に読みたいと思った月。

今年から月ごとに読んだ本をまとめていこうと思います。2024年1月に読んだ本は全部で8冊。1冊ずつ、ちょっとずつ紹介していきます。 1.本郷和人『考える日本史』(河出新書)特に理由は無いけど年末年始に読んだ本。構成が興味深く、漢字一文字のテーマごとに語られている。歴史は暗記するものだという前提を覆された。 2.筒井康隆『時をかける少女』(角川文庫)アニメ映画『時をかける少女』は観たことがあった、というか好きな映画だったのだが原作は初読み。SF御三家とも称される「筒井康隆」

カメラを持つと無敵になれる。「蜜蜂と遠雷」を読んで思ったこと。

昨日、いつもの様にお風呂で本を読んでいたら、この言葉が目に留まりました。 「蜜蜂と遠雷」は、4人のピアニストを中心としたコンクールを舞台にした小説ですが、これはそのコンクールのドキュメンタリーを撮影している人の台詞。 この言葉を読んだときに「あ、めちゃめちゃ良くわかる!」ともの凄く共感しました。(ピアノとは全く関係ない場面なのはすみません。) 観光ブログを作成するためによく観光スポットを訪れて写真を撮るのですが、私が好きなのは風景写真。その為、行く場所も見晴らしの良い展

小説を読み始めて世界が広がった話。

「小説」のハードルは高い。 自然と意識せずに「小説」を読んでいたという人には分からないかもしれないが、「小説」というハードルはかなり高い。 特に私のように本を読んだ記憶はほとんどない、中学以降は「漫画」のみという人間にとっては大きな大きな「壁」である。 いや、壁で「あった」。 いや、まだ語弊がある。 壁だと「思っていた」。 その"勘違い"は30年以上続いた。 しかし、なぜか30歳を過ぎて、突然「読書」に目覚めた。 ただ、ここで言う読書というのは、いわゆる活字の

私の人生には登場しなかった「読書」という言葉が突然あらわれた。

「読書」。 私の人生にはほとんど登場しなかった言葉だ。 生まれてから30数年間、ほとんど読書をしてこなかった私が、この歳になって本を読み始めた。ここ1ヶ月ほどの話だ。 きっかけが何だったのか覚えてはいないが、突然「読書」に目覚めた。 いや。 突然と言うと少し語弊があるのかもしれない。 社会人としての知識や教養を身につけたいという気持ちはあった。気持ちだけは。 大学受験まで「勉強」をしていたはずなのに、大学、社会人と、大人になるにつれて「勉強」をしなくなり、ニュース

「食」は人生を豊かにする。- 働くために食うな、食うために働け -

30代も中盤に差し掛かろうとしているこの歳になって本を読み始めた。 なぜ本を読み始めたのか、理由は定かではないが本を読んでいる。今まで行かなかったカフェに週に何度も本を読みに通うほどだ。 そして、本を読み始めたことで、考えが大きく変わったことがある。 それは「食」に対する考え方だ。 「ご飯を食べる必要がないのであれば、別に食べたくはない」。 本気で思っていたことだ。 栄養さえ取れればいいと思っていた。 「まぁでも美味しいものは食べたいなー」くらいのぼやっとした気持

「旅をする木」を読んで星野道夫さんに惹かれた。

2022年12月。 妻を迎えに行った福岡空港の本屋で、この本を見つけた。 「星野道夫」さん。 ・・・知らない方だった。 この本が発売されたのは1995年。今から20年以上も前だ。 Amazonで表示される表紙はトナカイの絵が描かれている表紙だが、本屋で並んでいた本の表紙は、星野さんが「カメラ」を構えている姿が載っていた。 綺麗に並べられた本棚の、目線の少し下。他にも本はたくさんあったのだが、この本だけが目に留まった。 この表紙の星野さんの姿がとても気になったのだ。

「藤子・F・不二雄の発想術」を読んで、漫画家という仕事の過酷さを知った。

初めて買った漫画は、たぶん小学生の時に買った「ドラえもん」だった。43巻という中途半端な巻数だった気がする。 今でも好きな漫画は「ドラえもん」と答えるくらいに好きなのだが、この前本屋で、たまたまこの本を見つけた。 藤子・F・不二雄先生のエッセイやインタビューをまとめた本で、先生が子供の時の話や、富山から上京してきたときの話、そして手塚治虫先生と会ったときの話、もちろん漫画を連載していたときの話など、いろいろなエピソードが語られている。 正直、この本を読むまでは、藤子・F