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天丼のたれ
天丼が天丼として人々の心の真ん中に君臨し続けられるのは、タレがあるからだ。
あのタレがないと天丼は天丼として生きていけない。天ぷらとご飯が乖離して二つは次第に疎遠になっていってしまう。おにぎりに巻く海苔くらい、いやそれよりももっと必要十分な存在なのだ。
うな重のタレもそうだ。うな重にあのタレがかかっていなければ、あれはただのうなぎとごはんであって、もしお店に入ってうな重を頼み、タレなしでも良いですかと聞かれてはいと答える人がいたらそれはおそらくうなぎを秋刀魚か何かと勘違いしている人だ。
天ぷら役でもタレ役でも良い。一緒に天丼になってくれるような天ぷらさん(またはタレさん)、いないかな〜。なんて思ってしまった。家族連れで混み合う土曜の昼下がり、阪急電車にて。
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