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Whykumanoオンライン宿泊の体験記

オンライン宿泊とは?

和歌山県那智勝浦町のゲストハウス「WhyKumano Hostel & Cafe Bar」がスタートしたビデオ会議ツール(zoom)を使用したバーチャル宿泊体験です。さも、WhyKumano Hostelのラウンジにいるかの如く、オーナーの後呂 孝哉さん(ごろさん)やスタッフMARUさん、一緒に宿泊した旅人同士での交流を楽しめます。
時間は、20時〜22時(盛り上がって23時ごろになることも...)
料金は、いつかWhyKumano Hostelに実際に行けたとき、乾杯に使えるワンドリンク付きで、1人1000円(税込)。
出会いの入り口はオンラインですが、出口は「いつかWhyKumanoで!!」という思いが込められています。

どうやって予約するの?

WhyKumanoさんでは4月6日からオンライン宿泊をスタートしており、おおよそ2ヶ月が経っているのですが、なんとこれまで開催した51回は全日満床!2ヶ月連続で1ヶ月稼働率100%!
(リアルの宿泊施設だったら、ありえないくらいの数字w)
予約はFacebook / Instagram/Twitter [WhyKumano]のダイレクトメッセージでとることができます。
短いタームで予約受付をされているので、気になる方はFaceBookやTwitter、instagramので情報をチェックしてみてくださいね〜☆

オンライン宿泊の流れ

▼事前準備
宿泊当日にWhyKumanoさんからチェックイン用のzoomURLとチェックインフォームとしてグーグルアンケートフォームが届きます!
必要事項を簡単に記入して、チェックイン時間をうきうきしながら待ちます。

▼20時にチェックイン!
チェックイン時間になったら、zoomをひらいてチェックインします!
ゲスト目線で、最寄り駅からwhykumanoに「こんばんは」するところを疑似体験できる演出があり、まるで本当にwhykumanoにたどり着いたかのような感覚になります。

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▼自己紹介
チャットも適宜しようしながら自己紹介タイム!
参加者が最大6〜7名なので、オンライン疲れの原因とされるパブリックに話している感覚は薄く、話の輪が広がります。

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▼那智勝浦の魅力紹介
オーナのごろさんがグーグルマップや写真を使用して、那智勝浦の観光スポットや魅力を伝えてくれます。

▼参加者がどこから「宿泊」しに来ているのかグーグルマップで紹介
この日は、兵庫、愛媛、東京、埼玉などからの宿泊でした。過去にはブラジルサンパウロからの宿泊もあったそう。

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▼写真共有サービスを使用した近況報告
Livecanvas」という参加型スマホサービスを使用して、好きな写真を投稿しあい、近況や趣味などを話し合います。

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▼翌朝チェックアウト
オンラインでの談話は23時ごろ終了し、消灯時間となります。
翌朝、whykumanoさんによりfacebookグループが作られて、チェックアウトの流れが届きます。
このチェックアウトも熊野での朝が迎えられる素敵なものです。

ここがすごい

・徹底的なゲスト目線(さすがゲストハウス)!!

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実際に体験してみて、オンライン宿泊は行き届いたゲスト目線によって作られている世界だと思いました。
徹底的なゲスト目線がどこに注がれているか。大きく2つあります。

①ゲストハウスのラウンジの再現力!

オンラインで疑似体験をさせるって難しい。ワタシもオンラインスナックをやっているけれど、実際にスナックにいる感じはなかなか作ることができない。でもそれが綿密に再現されています。
zoomに入ってすぐ、みんなでワイワイ話はじめるのかと思いきや、視覚的に疑似チェックインできる演出があります。
シャワーやトイレ、部屋の紹介もしてくれる。冒頭で早くもオンライン宿泊の世界観に完全に引き込まれました。

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もちろん宿泊者によるトトロを見るような想像力も大切だけれど、想像力を引き立てる工夫が随所に施されています。
また、ワタシと同じ宿泊者の方に方言を使われる方がいて、聴覚的な刺激からも旅にでているような感覚になりました。

②宿泊者が孤立しない

ゲストハウスの女将をしていたとき、というか接客をしているときはいつでも、同じ空間にいる人が一人も孤立しないように、(一人の時間を楽しんでいるのはいいけれど)気にかけています。
オンラインだとより、発言する人としない人が明確にわかれるので、孤立しやすいと思っています。
ところがこのオンライン宿泊では、ごろさんの巧妙なファシリテート(つっこみ)と宿泊者の方の空気感によりみんなが楽しくゆるゆると話せる空間ができあがります。
オンライン疲れしている人や、オンラインに慣れていない人でも楽しめます。

えられるもの

オフラインではできないコミュニケーションができる!

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宿泊者のお一人が書いてくれた全員のイラスト

今回出会えた方にオフラインで出会える確率が限りなく低い。だからこそ、オンラインでしかえられなかった出会いだと思います。
もちろん出会いってなんだってそうだけれど、一生のうち何らかの接点を持つ人が30000人、学校、仕事などを通じて近い関係になるのが3000人って言われていて、旅先でたまたま出会った人で、そこまで話が盛り上がらなかったら(明日の旅程もあるし寝ましょうかというテンションで)せいぜい1時間話をするくらいかなと思います。
でも、オンライン宿泊だとみっちり3時間話すわけですよ。7人で話てはいるけれど、なんとなくパーソナリティーのことはわかってくる。
オンライン(宿泊)で出会ったほうが、ひょっとして何らかの接点の30,000人枠ではなく、近い関係の3,000人枠にいきなりランクインしちゃうんじゃないかって思ったりしました。
距離の詰め方が音の早さ(光ではないと思っている)くらいの私だけかもしれないけど!笑

和歌山県那智勝浦の知識を学べる!!

#マグピク  ってご存知ですか?
那智勝浦にある勝浦漁港は日本有数のマグロ基地で、毎朝マグロが絨毯のように市場に並べられています。そんなマグロで有名な那智勝浦にはマグロのセルフ販売所なるものがあって、無人のお店で200円という激安価格で売っているマグロを購入し、那智の絶景を見ながら食すことをマグロピクニック、通称マグピクっていうのです。
ま、ワタシ行ったことないんですけどね〜〜〜w

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マグピクの図

...というように、オンライン宿泊をするとちょっとしたガイドができるくらい那智勝浦のことを知ることができます。

あとがき

コロナによって、「オンライン〇〇」がめちゃくちゃ増えていて、ファシリ側でもゲスト側でもこの二ヶ月で20回程参加していますが、「オンライン〇〇は」オフラインの代替として存在しているのではなく、得られる価値は全くベツモノです。
今回のオンライン宿泊も同じで、疑似体験としてものすごく楽しめて、オフでは得られないコミュニケーションもできるけれど、オンライン宿泊では実際に旅に行く価値を代替することはできないと思います。

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ただ、自分の中の宿泊の概念は変わりました。
旅館業法での宿泊の定義は、「宿泊料を受けて人を宿泊させる行為であり、その宿泊とは寝具を使用して施設を利用すること」なのですが、オンライン宿泊を体験して、宿泊の真髄はもっとソフト部分にあり、自分の宿泊の定義は「帰ることや寝ることを気にせず、人と談話したり、思い思いの時間を過ごしたりすることで朝を迎えること」だなと改めて思いなおしました。そういう意味では、オンライン宿泊も新しい宿泊スタイルだと感じます。
熊野に行きたい欲はこれでもかというくらい高まったので、コロナが落ち着いたら絶対行こうっと。

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