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岐阜根尾谷の淡墨桜に逢いに

今の時期にそこでしか見る事の出来ない素敵な瞬間を!と岐阜は本巣市根尾の淡墨桜(うすずみざくら)を目指します。日本三大巨桜の一つであるこの淡墨桜が4月6日に桜吹雪のベストタイミングとの事前情報。新幹線で名古屋まで行き在来線で大垣へ。大垣からローカル列車・樽見鉄道で約1時間で終点の樽見(たるみ)へ。カラフルで多種多様な自然を楽しめる旅情満載の列車旅です。

樽見駅からのんびり歩くこと15分程、ついに念願の淡墨桜との出逢い。残念ながら、前日の雨と朝の強風で花びらの半分以上は散っていましたが、それでも上部にお淑やかに桃色を纏う様は、品格さえ感じます。何よりも、樹齢約1500年の存在感には圧倒されます。

ところで、日本三大巨桜の他の二つは?というと、山梨県北杜市の山高神代桜と福島県三春町の滝桜。いずれも樹齢1,000年以上の大御所です。三大○○というのは、次に行きたい場所の候補が増える良いきっかけになりますね。

淡墨桜の余韻を十分楽しみ、宿泊は桜目当てのツーリストに人気の住吉屋。小説家でありキモノデザイナーであった宇野千代さんが、かつてこよなく愛された常宿です。当時の様子が分かるギャラリーもあり、当時の様子や経緯などを拝観することかできます。住吉屋さんはお蕎麦屋さんでもあり、食事も楽しみのひとつ。名物の鮎は季節柄、甘露煮でしたが、イワナは塩焼きで。山菜やお肉等ボリューム満点。朝の和食も嬉しい。

宇野千代さんは初めて訪れた際、淡墨桜を見て、決して素晴らしいと涙した訳でなく、老いていく巨桜に、このままではいけないと危機感を抱かれたようです。そして淡墨桜を小説にする事で、その存在を世に知られるようになり、保護支援につながりました。女優・山本陽子さんはその時のご縁から何度もリピートされているそうです。
いずれにしても、淡墨桜が多くの支えを受けながらも今なお生き続けてくれているのも、この山奥にツーリストが訪れるようになったのも、宇野千代さんのご尽力のおかげという事です。

来年春に、最高のタイミング目指して再訪したいと思いますので、ご縁あれば是非現地でご一緒しましょう。

Tabi-Ryu

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