引き出す力 奉仕型リーダーが才能を伸ばす  宮本亜門  2012年

宮本亞門さん。
舞台『チョコレートドーナツ』の誕生までがNHKの番組として放映されました。
NHKのサイトより
“多くの舞台が中止に追い込まれた2020年、宮本亞門演出の舞台制作に長期密着取材しました。 作品は、数々の賞に輝いた映画「チョコレートドーナツ」の世界初の舞台化です。1970年代のアメリカでゲイのカップル(演・東山紀之/谷原章介)が育児放棄されたダウン症の少年を引き取り、家族として暮らし始めるものの、偏見が強い社会で引き裂かれるという悲劇。少年役に選ばれたのは、実際にダウン症のある高橋 永はるかさん(14歳)と丹下 開登かいとさん(21歳)です。二人もさまざまな葛藤を抱えて生きてきました。
コロナ禍の中、東山紀之さん、谷原章介さんらプロの出演者や共演の仲間たち、家族に支えられながら、未来を変えるために挑戦した青年たちの成長の軌跡をみつめます。“
(以上、サイトから)

多くの挑戦で創造性を発揮されている亜門さんの本から、心に残った文を記録します。

・関わる人が力を最大限発揮しうる環境を作るには。評価しない。
・解放されたエネルギーからお客さんに感動が伝わる。
・役者も創作現場を通じて、今まで自分が知らなかった魅力が出る。
・お互いが対等な立場で話し合い、共に考え、お互いに同じ目標に向かっていくような場所。
・他力本願の人にはこのように言う。
「これは自分がやりたくて選んだ仕事だよね」
「自分の責任として、自由に自分で判断してください」

・お互いに自由で、成長できる状態が良い。お互いに束縛があり、依存している状態は良くない。
・自分をさらけ出し、「自分を開放していい自由な場所であること」を雰囲気で伝える。
・役者として見る前に、一人の人間として見る。
・指示ではなく、提案やヒントを出し、相手の創造性を駆り立てる。

「あなたがどれほどの人を幸せにし、どれほどの素晴らしい世界を作ってきたか、おわかりですか?どうか、ご自分のことを認めてあげてください。僕は心からあなたと出会いたかったし、あなたが居るから僕もこうやってショービジネスを愛していられるのですから」
・素晴らしいことは素晴らしいと自分自身を褒めてあげてほしいのです。
・心を開くには「沈黙」も必要だと思います。
・枠組みを信じるより、まず会って対面し、新たなクリエーションに挑戦できる人と思えたら、自分の勘を信じてゴーサインを出すべきです。

・僕が言いたいのは、この血液の循環や、このような壮大な宇宙の循環のお陰で、我々は生かされているという事実です。我々がいくら保守的になって「このままでいい、変化は求めない」と叫んでも、その人にも必ずや死は訪れますし、生きることそのものが、すでに壮大な循環の中にあるのです。
・ロンドン時代にはうまく答えられなかった自分の真の目的 ― それは、「人に生きていることをワクワク感じてもらい、新しい考えや生き方を伝える」ということ。

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