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白と黒がつなぐ不思議な縁【5.フィンランド領オーランド諸島🇦🇽】

フィンランド本土の南西部に位置し、6700以上の島からなるフィンランド領オーランド諸島。日本からは約15時間で、中心都市マリエハムンに着く。

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オーランドは実は、日本と不思議な関わりがある。
第一次世界大戦末期、フィンランドとスウェーデンの間でこの島の帰属をめぐり、問題が起こった。それを解決に導いた人物が、旧5000円札の肖像画にもなった新渡戸稲造だ

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国際連盟の事務次長だった彼は、「オーランドはフィンランドが統治し、自治権はオーランドに。言葉や文化はスウェーデン式で、軍は置かない非武装地帯とする」という「新渡戸裁定」を下した。

日本人特有の白と黒の間にあるグレーの部分を、平和的にうまく生かしたように思える。平和を勝ち取ったという意味ではこの裁定は「白星」だ。

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ところで、このオーランド諸島には、「黒」の思い出もある。メルセデス•ショコラティエというチョコレート専門店を訪れると、オーナーのメルセデスさんが私に「頼みたいことがある」と言う。

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以前取材に来た日本人女性に、お礼ができなかったからチョコレート渡してほしいとの事。

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その名前は私がここに来る前、楽しみに読んでいたブログの主だった。日本とオーランド。人が結ぶ不思議な縁を感じた旅となった。


2016年7月29日✍️記述

西日本新聞社『珍国に恋して』より。

※オーランドについては以下のコラムでも執筆しています。

https://fanfunfukuoka.aumo.jp/articles/81233


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