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【盛岡市鉈屋町】ゲストハウスで外国人旅行客と盛り上がり、凍てつく朝市で海鮮丼 2022年12月17日(土)-18日(日)

コロナがそろそろ落ち着いてきて、そろそろ次のフェーズに入ろうかと世の中が変わってきたころ、「盛岡の宿応援割」で県内の宿泊施設の宿泊料が割引されるので、盛岡市内で人気のゲストハウス「ととと」に家族で宿泊してみました。
注)2022年12月の記事になります。


⚪︎ゲストハウス「ととと」へ

泊まれるたまり場「ととと」

12月のとある土曜日、町家が数多く残り、歴史的な景観が残る盛岡は鉈屋町にあるゲストハウス「ととと」を家族で訪れました。
師走、忙しくなりつつも、楽しくもなりつつある季節。忘年会、そしてクリスマスシーズン。盛岡市内であるとはいっても、わたしにとっては今年最後の楽しい“旅”に出ることにしました。

この界隈、古い町並みが残っていることもあって、独特の雰囲気が漂っており訪れる観光客も多いのですが、令和元年に古い蔵をリノベーションしてオープンしたゲストハウス「ととと」は、コロナ禍にあっても外国人旅行客が途切れることなく訪れるスポットとなっています。

盛岡の宿応援割を使うと、家族三人で5,500円で泊まれそうなので、オープン時から気になっていたわたしは、ここぞとばかり予約し、宿泊してみることにしました。折しも最強の大寒波が日本列島を襲っており、寒く雪の多い12月の盛岡となっていたのですが、バス停から徒歩数分のところにある宿ということもあり、気軽に気楽に宿まで移動しました。

しかしです、寒いことには変わりなく、吹雪で真っ白になった夕方の街を「寒い寒い、早く宿に到着しなきゃ凍えちゃう」と呟きながら歩いたわけです。

ととと内観

宿の中は予想以上に暖かく、体の芯からほっとしたました。場主の小野寺さんから伺うと、建物はしっかり断熱されているようで、さらに古い木材や新しい木材の質感もあってか、それもまた暖かな空気感を生み出しているようでした。

こちら、「泊まれるたまり場」というコンセプトがあるそうで、入り口すぐのスペースに地元岩手の工務店に作ってもらったという、変幻自在に組み合わせられるテーブルと椅子が並び、食事したり団欒したりするわけです。そう、日本人ゲストも外国人ゲストも。

⚪︎キッチンを借りて自炊します

自炊して夕食の準備

この日のゲストはというと、われわれ家族と、ソロのツーリストが二人(どちらも男性)。一人はブラジルから、もう一人はオーストラリアからとのことでした。この大雪と大寒波、北国・岩手盛岡の冬の本気モードは彼らにとってはどう映っていたのでしょうか。

食材を持ち込んだわれわれは、簡単にサンドイッチ(具材は、スモークサーモンと生ハム、ゆで卵、マスカルポーネ)を作り、トマトを切ってオリーブオイルをかけ、ピーラーでスライスした黒田五寸人参と手で割いたカニカマにはレモン果汁をかけて和えました。

持ち込みの酒「南部関」

肴町商店街「鍵屋」で購入した川村酒造店の「南部関 純米酒 ヒカリノミチ」をぐいぐいっと呑りながら、盛岡バスセンター内で曜日限定で販売している「The BAKER」のカンパーニュで作ったサンドウィッチを頬張ります。

「ヒカリノミチ」が、とても綺麗な酸が利いてすっきりしており白ワインのように呑めるので、サンドイッチと意外と合いました。この酒、花巻農業高校産米(ひとめぼれ)を使用しているという、珍しい一本です。

外国人ゲストから振る舞ってもらった出汁巻き玉子

何やら、オーストラリアから来たゲストがキッチンで料理していると思ったら、綺麗な出汁巻き玉子を振る舞ってくださいました。甘さと塩加減が絶妙な、とても美味しい仕上がりの出汁巻き玉子で驚きました。

ゲストハウスの夜は更けゆくのだ

なんやかんやと、外国人ゲストと場主の小野寺さんと会話を楽しんでいるうちに酒が進みます。気づけば夜の10時近くなっていたので、われわれは先に部屋に戻って眠りにつきました。

⚪︎神子田朝市へ向かい厳寒の中で朝食を

ゲストハウスの朝

午前7時に目覚めると、小野寺さんが先に起き出して雪かきをしていました。前の日から降っていた雪は、夜通し降っていたようでした。小野寺さんは、「思っていたより積もってないですけど」と笑いながら、それでもスコップを忙しそうに動かしていました。

わたしは近くの大慈清水から汲んだという湧水で、「fulalafu」のコーヒーを粗挽きで淹れて、妻とムスメの身支度が済むのをのんびり待ちました。三人揃ったら、「ととと」からほど近い「神子田朝市」へ行くことにしていました。

神子田朝市

宿から東へ1kmほど歩くと、盛岡市民の台所である「神子田朝市」があります。年間300日以上も営業している観光客にも人気の朝市です。宿で一緒になった外国人ゲストたちも、「明日の朝はモーニングマーケットに行くよ」と言っていたので、われわれも折角だから足を運びます。

風がないからまだいいのですが、氷点下4度の朝市は、各店舗には屋根こそあれど、基本屋外なので底冷えしてきます。

海鮮丼やら刺身やら

三陸大槌で水揚げされたそっこ(汐ッコともいう。鰤の幼魚)は、1パック400円でしたが、サービスで2パックで500円にしてもらい、生本鮪入りの海鮮丼は1,100円で購入です。

休憩スペースで海鮮丼を食べることにしましたが、休憩スペースといってもまんま屋外なので、激寒です。防寒着でフル装備しているからガタガタと震えることはありませんでしたが、足の爪先は冷えて感覚がなくなりつつありました。

サカナフライ200円

海鮮丼を食べ終えてぶらぶらしていると、豆鯵、鰯、鯖、エイヒレなどのフライが200円で売っていたので、それを買い求めてみます。わたしと別行動で、「木偶の坊」で熱々のひっつみを食べていた妻とムスメと合流して、フライを半分くらい食べました。

妻とムスメは、「まだまだ寒いから暖まりたい」とのことで、石焼き芋を一本ずつ買い、それを懐に入れて暖をとっていました。 

帰り際、この日は朝市の感謝祭だったようで、キャベツ2個、白菜1個、人参3本、りんご3個、なし1個をもらいました。

宿に戻ると、ブラジルから来ていたゲストは、やはり神子田朝市で野菜を渡されそうになったが、旅先でもらっても仕方ないから「いらない」といったら蜂蜜をもらったと話していました。
彼は朝市でりんごを買い求めたらしく、それを朝食にしていたので、焼き芋を少しシェアしたところ、「甘くて美味しい」と、嬉しそうに食べてくれました。

朝市の感謝祭でもらった野菜類がわれわれには多かったので、場主の小野寺さんには「たまり場(交流スペース)での鍋料理に使えるので」ということで、白菜と人参をお譲りしました。

さてさて、時間もチェックアウトの午前10時に近づいてきましたので、外国人ゲストと小野寺さんに別れを言って「ととと」を後にしました。

なんだか不思議な一泊二日でしたが、妻もムスメも「思ってたよりずっといい宿だったし、外国人ゲストとたくさん話せて楽しかったね」と言っていました。

うんたしかに、たまにはこういう旅も悪くないなー、そして、もっと英語勉強しなきゃなー、なんてわたしも思いながら、やってきた路線バスに乗り込み、三人で家路に着いたのでした。

(おわり)

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