【東京】(4/5)初夏の東京にて東京三大酒場「鍵屋」「シンスケ」で酒場の底力に触れる旅 2019年7月5日(金)-6日(土)
「鍵屋」「シンスケ」で燗酒と江戸の粋の真髄を楽しめる肴を楽しんだわれわれは、上野でソルロンタンとマッコリでしっかり〆ました。
2日目、所用があるuniさんは同行できませんでしたが、宮崎の友・イグチさんとわたしは引き続き東京で昼酒を楽しむのでした。
注)2017年9月の記事になります。
⚪︎入谷の朝顔市へ向かってみる
翌朝7月6日の土曜日、浅草橋の「東横イン」で目覚めました。前の晩は上野駅付近でuniさんと別れ、イグチさんと二人で浅草橋まで電車で戻ってきました。
浅草橋駅のすぐ近くでイグチさんとは別れましたが、おそらくイグチさんは、もう一軒ぐらい呑みに行ったのではないかと思われます。
カーテンを開けてみると、目に見える限りは雨が降っていないようでしたが、だからと言って、好天でもないようでした。とりあえず、前の晩にコンビニで買ったミネラルウォーターを飲み、シャワーを浴びてから部屋を出ました。
この日は昼過ぎに、イグチさんと蕎麦酒をする予定としていたので、午前中は引き続き下町をぶらぶらしたいと考えていました。特にも、高架下や駅へ付帯させた商業施設が上野・神田・秋葉原付近にはいくつかあるようなので、どんなものなのか見ておきたかったのです。
一ヵ所目、上野の「2k540 AKI-OKA ARTISAN」は、秋葉原と御徒町の間の高架橋にある、クラフトショップが集積する商業施設で、東京のものづくりを発信するスポットとして注目を集めてようでした。
もう一ヵ所、「マーチエキュート神田万世橋」は、中央線神田~御茶ノ水間にあった万世橋駅をリノベーションしており、周辺エリアの活性化を目指す役割を担っているとのことでした。
と、こんな具合に昨今の東京下町の新たな動きも見ることにし、まずは「鍵屋」の御主人に教えてもらったとおり入谷の朝顔市を目指しました。
鶯谷駅まで電車で移動し、少し歩くと言間通り(ことといどおり)沿いに「入谷朝顔市」が催されていました。
想像していた以上に人が多く、のんびり朝顔を見て歩くといった感じではありませんでした。歩道に朝顔が並べられており、訪れた人々が品定めしながら購入するという具合のようでして、道が狭くなっている上にまあまあ混雑しているので、人や電柱や朝顔にぶつからないよう注意して進みました。
次々と周りの人々は朝顔を買い求めていきます。そして、お目当の朝顔を手にした人々は、朝顔を手に嬉しそうに歩を進めていきます。
それが、そんな光景を見慣れぬ自分からすると、とても風情あること目に映りました。東京の人々が、季節の移り変わりを大切にしている文化が、こういった景観・光景を生み出しているのです。これこそが、「景観はそこに住む人々の文化と営みによって形成される」ことなのでしょう。
さてさて、人混みを抜け出し「2k540」へ向かいます。
まだ早い時間のため、ショップはどこも開店していなかったので、薄暗い、店内を外から眺めるだけして通り過ぎました。
多分それぞれのショップは5、6坪程度の広さだと思うのですが、クラフトショップがこんな風に集積しているのは、なんとも素敵な空間です。次回は、時間の余裕があるときに訪れ、ゆっくりと見て回りたいものです。
⚪︎リバーサイドでクラフトビール
次に目指したのは「マーチエキュート神田万世橋」です。
こちらでは「常陸野ブルーイング・ラボ」に足を運び、ちょうど開店した「常陸野ネストビール」を味わうことにしていました。
「エスプレッソスタウト」のレギュラーと「イワシの和風オイルサーディン」を注文し、神田川の側のデッキ席でゆっくり味わうことにします。
空は梅雨空なれど、風は穏やかで湿気をあまり感じず、スタウトがじんわり身体中に染み渡り一気にいい気分となりました。
国産イワシをじっくりオイルで煮込んだオイルサーディンは、醤油とレモンの加減が絶妙でとても美味しい一品でした。
20分ほどのんびり過ごし、イグチさんとの待ち合わせ場所「神田まつや」を目指しました。
⚪︎「神田まつや」で最高の昼呑みスタート
イグチさんと合流して向かった「神田まつや」は満席でしたが、うまい具合に、数分待っただけで席に空きができ、そこに通されました。
まずは瓶ビール大瓶で乾杯し、蕎麦味噌・わさびかまぼこ・焼鳥・にしん棒煮・焼のりをつまむことにします。
「店内に東郷平八郎の書があったりするんですよ」とイグチさん。角度的によく見えませんが、たしかに書画が飾っているようです。
「このあたり一帯は運良く空襲で焼けなかったんで、古い建物が残ってます。もちろんそうはいっても、内装とかは新しくしてるところもありますけど」と続け、いろいろ教えてもらいます。さすが、知恵袋イグチさんです、勉強になります。
ぐるりと店内を見回すと、なるほど確かに柱や梁や黒光りしていまして、年月を感じさせます。
席に座ったままで、職人が店の一角で蕎麦を打っているのが見え、「とん、とん、とん」と小気味良い蕎麦を切る音が聞こえてきます。つまり、打ち立て、切り立て、茹で立ての蕎麦を味わえるということになります。
(5/5へつづきます。)
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