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#57 発信力は一つの武器だ、映画『ラッカは静かに虐殺されている』

映画『ラッカは静かに虐殺されている』を観ました。

イラン、トルコ、イスラエル 、パレスチナを旅していたので中東が好きで中東情勢に興味があります。

ラッカは静かに虐殺されている

シリアの首都ラッカがISISに制圧された

シリアの首都ラッカは、なぜISISに制圧されたのか。

シリアは中東・アフリカ諸国で広がった「アラブの春」をきっかけに、独裁を続けていたアサド政権に抗議し、民主化運動を開始しました。

ところがアサド政権は抗議する人々に向かって発砲、暴力的なシリア内戦に発展し、多くの死者と難民が出ます。

この内戦の混乱に乗じたISISが首都ラッカを支配、イスラム国の首都として市民を抑圧、シリア政府への協力者、窃盗犯、魔術を行った者、同性愛者、反逆する者に対し残虐な公開処刑を行うようになりました。

シリアの市民はアサド政権の次はISISに支配されることとなったのです。

かなり複雑なので省略はしていますが、大まかで分かりやすい流れはこんなところ。

報道されるのは切り取られた一部のみ

海外メディアも報じることができなかった凄惨なシリアの状況を、市民ジャーナリスト集団「RBSS」が自らの命を危険に晒しながらスマホを使って世界に発信しました。

親族や仲間が次々と殺され、次はお前だと脅迫されるなかで戦うという想像を絶する勇気。勇気と呼んでいいのかもわからないくらい壮絶なものです。

映画の中でRBSSが発信していた実際の映像も観ることができました、かなり生々しく目を覆いたくなるくらいの映像で、私たちがニュースで見る報道は切り取られたほんの一部であることを認識せねばならないと思いました。

RBSSがしたことは本当にすごい、発信力は一つの武器だと感じる映画でした。

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