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【私と旅 #1】中美砂希(ちゅうやん)

「旅で世界を、もっと素敵に」を理念に活動する会社、TABIPPO。メディア、イベントなど様々な事業に「旅」を掛け合わせ、世の中に旅を広めることに尽力している。そのTABIPPOの中で、プロダクトやメディア、総務など幅広い業務に携わっているのが中美砂希さん。ちゅうやんという愛称で親しまれる中さんは、柔らかい雰囲気とは裏腹に芯の強い、旅好きオトナ女子だ。

「私と旅」シリーズ第一弾は、そんな中さんに話を伺った。

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1. 旅との出会い

中さんが初めて日本の外を意識したのは、中学生の時に英語の授業で『BACK TO THE FUTURE』を見たことがきっかけだった。

「いつかハリウッドに行ってみたい」

そのときに抱いた憧れを大学生になっても持ち続けた中さんは、アルバイトでお金を貯め、友達とロサンゼルスへ渡った。それが中さんの初めての海外旅行。
拙くとも英語が通じ、すれ違う人は笑顔で「Hi!」と挨拶をする。想像のものだったアメリカを肌で感じ、中さんは「アメリカってほんまにあるんや!」と感動したとキラキラした瞳で話してくれた。そして、このときの旅行をきっかけに、もっと色々な世界を見てみたいという想いを持つようになったという。

2. 旅と仕事

大学を卒業した中さんは有馬温泉の仲居として働いていた。

旅館に勤めていると、長く取れる休日も3、4日ほど。あまり自由に旅に出ることはできなかったと中さんは語る。ただ、孫のように可愛がってくれるお客様や、大好きな同僚たちがいたため仕事にやりがいを感じていた。

しかし、慌ただしく過ぎる日々の中でやりがいを感じながらも、「旅をしたい、世界一周がしたい」という気持ちを持て余していたという。

そして、30代に差し掛かりそうなタイミングで世界一周を決意する。

中さんの悶々とした気持ちから旅立ちまでを書いた記事がこちら。

やらないで後悔するよりやって後悔する方が絶対にいい。先のことなんて誰にも分からないし、思った時が絶対行動するタイミングだと思います。
- TABIPPO記事「年齢なんて関係ない!アラサー女性だって世界一周できる」より

9ヶ月で33カ国を巡った世界一周から帰ってきた中さんは、旅の途中で出会った友人からの助言もあり、そのまま上京することを決意した。

3. TABIPPOへの入社

「家族より家族感がある」。中さんは現在の勤め先であるTABIPPOについてそう話す。

上京当時、中さんはTABIPPOが主催するイベント”旅祭””旅大学”に参加するようなファンだった。ファンから前進したのは、TABIPPOがウユニ塩湖の写真集を制作する中で写真を一般公募していた際、応募したことがきっかけだ。その出版記念パーティーで中さんはTABIPPO代表の清水氏に直接「仕事はありませんか?」と声をかけた。

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そこから他の会社で派遣として働きつつ、TABIPPOのライターアルバイトをするダブルワーク生活が始まった。

1年くらいタブルワークを続け、TABIPPOに正社員として就職することに決めた。中さんは言う。「TABIPPOでの活動が自分のやりたいことだったから」。

TABIPPOの企業理念は「旅で世界を、もっと素敵に」
旅をするなら休んでも良いと言われており、旅好きな中さんにとってマッチした職場だ。現在は年に2回、1週間以上の休みを取って旅をしているという。

中さんの業務はプロダクト、メディア、総務と多岐に渡る。そのため、本の出版やイベントの開催など繁忙期は不定期となり、旅に出られる時期も毎年変わってくる。時期に合わせて旅の行き先を決めるのも楽しいと話す。

「働いている中で一番楽しいのは、人に喜んでもらったときかな。例えば、作った本を手にとった方がSNSで「この本を読んで旅に出ました!」って言ってくれているのを見るとうれしくなる」中さんは笑顔で語った。

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4. これからの私と旅

「旅と仕事を両立できる働き方は何か?」と問われると、まず個人事業主という働き方が頭に思い浮かぶ人が多いだろう。しかし、中さんはこれからもTABIPPOで、チームの一員として働き続けたいと語る。

「私は寂しがりやだから、チームで働きたいって思うんです。また、前に出るタイプではないから、前に出て活躍する人たちを支えたい。TABPPOはベンチャーだから会社として整ってないところが多々あるので、そういうところを整えていきたいですね。」

中さんは自分の特性や強みを理解し、その上で会社員という働き方を選んだ。その結果、仕事を楽しみながら、時々旅に出るというライフスタイルの確立に成功したのである。

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何歳まで旅をするのか、と聞くと中さんは「体が動くまで」と即答した。そこまで彼女を旅に駆り立てるのは、一体何なのか。最後に旅の魅力を聞いた。

「私が旅をする理由のひとつに、当たり前を再認識できるということがあります。シャワーが出ること、水が飲めること。それって日本だからこその当たり前で、海外に出ると当たり前じゃないんですよね。当たり前じゃないことを再認識することで、感謝の気持ちを持って、人に優しくなれるかなって思います」

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取材の中で、中さんは「好き」という感情に真っ直ぐな人だと感じた。ハリウッドに憧れてアメリカに旅行したこと、世界一周をしたこと、TABIPPOに入ったこと。時には悩みつつも「好き」と思ったことには真っ直ぐに挑戦している。

これからも自分の道を突き進むであろう中さんは、とてもかっこいいオトナ女子である。

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中美砂希(ちゅうやん)

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取材:みなみ、かなこ
執筆:かなこ