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パブリックアートを訪ねて

文字数:4774字

ここは
マンハッタン
東西南北のPublic Art!
New York で見つけたアートに焦点を当てる記事
それを発見するために使った一日
これは海外旅行の一つの形

マンハッタンは広い
パブリックアートを求めて歩く楽しさ
南から北へ
北から南へ
東から西へ
西から東へ
歩きまわった
歩きまわった
次の日に出直した場所もある
いつもと違う
楽しい一日だった
 
まず見かけたのがこれ・・・!

試しに大きさをお見せしよう。
通勤客がちらほら見え始めた朝
動画を撮っておいた
その一こまを抜き出してみた
おかげで顔等ぼやけて
プライバシーの侵害は起こらない。

見ていると「ツリー(Tree)」の
真下を人々が歩いたりしていた
勿論筆者も真下を歩いてみた
どうってことはなかったが
「Tree」の大きさを体感できた

「Sunken Garden」

 筆者の記憶が確かなら、
この「沈床園」(Sunken Garden)は
Group of Four Treesのすぐ近くにある
というよりも
同じ敷地内なのかもしれない
写真を撮ろうとうろついていたら
ふと目に留まったのだ
大きな円形のマンホールのような穴が開いていたので
下を覗き込んで見たら
これが目に飛び込んできた
思わずシャッターを切った
よく分からないが
筆者の目には
和 テイストのアート
石庭の変形?と映ったのだ
ウォール街の近くのチェース・マンハッタン・プラザの敷地にあると、
これはこの記事のためにネットでちょこっと調べてみた
確かにBattery Park(注)が近くだった記憶
   (注:バッテリーパークは自由の女神行きの船着き場のある公園)
うろついているうちに 
その辺だという記憶が残っている
何しろ目に入ったアートに
カメラを向ける一日
いちいち記憶に深く残るわけがない

「Saurien」(ソウリエン)by Alexander Calder 

このアートは奇妙!
だから面白い

 ばかでかい
だから写真に撮ってしまう
だからアートの下に入ってみたくなる

上りたくなっても
上がれるわけがない
見る角度によって
違う様相を見せてくれる
それがありがたい

(Madison AvenueのIBM前)

建物の中には別のアートも

「A Day in The Big Apple」

奇抜だ
勿論色のことだ
いや、描かれている中身だ
目玉に見られているような錯覚だ
それなのに・・・
なんか楽しくなる
建物の中に入ってみたくなる

で、入ってみた
建物の中ではないが
入口から入ると
パリのカフェ的な雰囲気
涼し気な木が植えられ
人々が小さなテーブルを囲んで
談笑していた

楽し気な笑い声
おいしそうなジュース
うまそうなコーヒー
どうせアメリカンコーヒーだろう
などと揶揄する気持ちにはならない

留学していた時
寮のカフェテリアのコーヒーは
まさにアメリカンコーヒーの代表だった
そのうち知恵が生まれた
食事をしながら
じっと待つのだ
いくら何でもそのうちに
バイト学生が
コーヒーメーカーの豆を入れ替えるのだ

そして入れ替えと同時に
席を立つ
うまいコーヒーが
自分の手にしたカップに
好きなだけたんまり
あ~、これがコーヒー !

思い出したが、
IBMでは飲まなかった
どうせ・・・だろうから・・・

これは、道路から窓越し撮影 
「New York Future」
(New Yorkの未来)

こちらの方は道路の端
つまりIBMの建物に近い 
New Yorkのどんな未来なのか
この顔からは分からない
期待していいのか
それとも笑い飛ばすつもりなのか
分からない

「Red Nine」 

どこが「ナイン」つまり「9」なのか
どうみても「レッド イー」ではないか
などとぼやいてみても仕方ない
これは「e」に決定か!

いや、やはり「Red Nine」に決定
こうしてみると
確かに「9」だ

筆者が最初に発見した時
反対側から見てしまったのだ
全体をぐるりと回りながら
カメラを回していて
気が付いた

紛らわしい
どうせならアメリカンジョークで
こちらには「Red Nine」
反対側には「Red e」
二つの名札をそれぞれに置いてほしいものだ

 大きさはこんなもの
 
次にお見せする「Red Cube」よりは小柄だ

Red Cubeは自分には衝撃だった

だから、ついビーズアートで表現してみた
1か月以上の日数がかかった
うまくいかず一度一部分をはぎ取って
作り直した
すると失敗した場所が
うまい具合に立体的に出来上がったのだ
新しいアイディア誕生の瞬間
これだからアート作成はたまらない
文字通り「失敗は成功の元」は現実
ビーズの色を一つ間違えただけで
そこから新しいアイディアが生まれる
それがアートなのだ

ビーズアート作業中の現場 
この作業はRed Cubeではなく 
フランスの田舎の景色のものだ。
このようにして作ります・・・という見本          
マンションのベランダ側の窓に下げてみた

 このアート作品は
額縁も筆者のアイディアだ
全て手作りを心がけた
透明感を生かすために
ひもは釣り糸を使用
アートに関してはまた別記事にて・・・

こうしてビルのガラスに写してみると
筆者の姿まで露呈してしまう

筆者は 旅行中
自分が写り込むことは
頼まれてもしないのだ
だからこれは珍しい、と
自分で気が付いて思う
似たようなケースとしては
ホテルの室内の撮影時
鏡に映っていたりする
自分の記念にはなる
楽しい気分にはなる
思い出し笑いをすることもある

ところで
名が不明なアートも・・・

IBMの「New York Future」と同じ空間にあったもの
ただし、何なのか分からない
見ようによってはゴジラ?
それとも大きすぎるペンギン?

この名は不明だが、
Central Parkにて発見
これはたまたまアンデルセン像に行く前に
寄り道をした時に映り込んでいた
こんな写す気もないものが
マンハッタンには転がっている

「アンデルセン像」

これがそのアンデルセン像だ
意外と見落とす人が多いような気がする
筆者も最初は気が付かなかった
通り過ぎようとする時に
ふと人間でないものが
視野に入ってきたのだ

これはどこで撮ったものか不明
Central Parkであることは間違いない
Park内の動物園の前なのか?
ビデオを早回ししても不明のまま

「ベテスダの噴水」

カメラを構えている筆者の後ろの景色は
池があって
そこにはボートがたくさん浮かんでいる

細長い池で
その導線には
木陰がたくさん散在している

「Daniel Webster像」

 ウェブスター(Webster)と言えば
英英辞典を編纂した人だ
一般的に「ウェブスター」と言えば、この辞書を頭に浮かべる。
筆者も彼の辞書を
今も後生大事に持っている
3巻からなる辞書だ
この辞書で調べ物をする時は
畳の部屋で直に広げて使う
重いからだ
重い上に小さい文字が難敵だ
ウェブスターの辞書を広げて撮影
重い


Flat Iron Building

この「フラットアイアンビルディング」
(平べったい鉄製の建物)
を見るために来てみたら
その近くのマジゾン・スクウェア公園(Madison Square Park)で
人々が何やらリラックスしていた
彼らは見慣れているのか
この建物に目を向けるではなく
いつもとは違う雰囲気を楽しんでいる風だった

筆者は当然写真を撮りたかったのだ

でもみんなの視線は反対側に向けられている
そこでそちらのスペースにも気が向き始めた

そこではどうやらドッキリが進行中

1人の女性が携帯で話しながら最前列へ
彼女は携帯と話している
その場所に背の高いすらっとした黒人男性
その女性の肩に手を触れた
女性はびっくり仰天

するとMCらしき人がマイク片手に
「ロドリゲス出現」を紹介

ロドリゲスが何者か知らない筆者
隣の男性に聞いてみた
「えっ、知らないのかい?!」
当時の野球界では知らない人はいない
これは失礼した
日本球界で言えば松井秀喜かはたまたイチローか

次のターゲットは若い男性
ロドリゲスが肩に触れると
目が合った途端に腰を抜かした
なるほどロドリゲスはすごい人なのだ
おかげでFlatiron Bruildingのことを忘れてしまいそうだった
最初に写真撮影しておいてよかった
でなければ、
ロドリゲスが姿を消すまで
動画を撮り続けていたから
この建物のことをすっかり忘れたに違いない
これは建物というよりもアートそのものだった

「クリストファー公園」
George Segal作 

筆者はこの公園に初めて足を踏み入れた
この作品が展示された時代は
衝撃的だったに違いない 

筆者がこの問題を初めて知ったのは
1981~82年の留学の時だ

寮の掲示板に
これこれの日程でどこそこの会場にてゲイの集会がある
遠慮なく来たまえ・・・

好奇心の動きが芽生えた
日本人のルームメイトと行こうという話に
会場入り口に立った
男性カップルが次々に入っていく
衝撃的な光景に見えた
筆者たちは怖くなって
結局逃げ帰ったのである
後々、逃げなきゃよかったかもと思ったものだ 

 この「gay rights movement」《ゲイライツムーブメント》(ホモセクシュアルを差別したり、違法とした法律の撤廃を掲げ、その人権拡大、市民権獲得を求める運動)は
この像ができた頃は
まだ新しいムーブメント(運動)だったはずだ
1969年の6月にスタートしたとされた記述もある。
 
当初は「gay rights movement」と言われていたのだが、
今では「LGBT rights movement」と言われている。
同性愛者の権利の主張が始められた場所なのだ。

筆者は留学中の毎週金曜日には映画を観に行った
99セントでみられるのだ
当時のレートで250円弱(今なら150円)、
寮から徒歩10分
ある日のスクリーンの画面に変な気分がした
出演しているのは男性が圧倒的
そして男性カップルが一緒に生活をする映画だ
最後まで観るには観たが
   何となく妙な気分で寮に戻った記憶
今ならそこまで抵抗がなかっただろう
その後、アメリカのあちこちに旅行したが
この問題を目の当たりにするチャンスが
結構あった
みなが自然体なのだ
気が付いたら自分も自然体
 
動かせるパブリック・アート

青年が見本を見せてくれた


何度もトライしてようやく動かせた孫たち
通りすがりの青年は
いとも簡単に動かした

実は、動かせるキューブがあるとの話
それを見つけるために
以前のマンハッタン訪問時に歩き回ったのだ
見つからずがっかりした

ところが・・・
孫娘とアイスクリームを食べるため
話題になっている店に行く途中
偶然発見したのだ。
で、孫娘たちは
一生懸命動かそうと努力
びくともしない真っ黒なキューブ

「動かすにはコツがいりますか?」
通りすがりの青年に声をかけてみた
彼は押せばいいだけ と言わんばかりに
大きな黒いキューブを回転
何度か動かそうと必死になった孫娘も
見本に従って動かしてみた
最初はうまくいかず
そのうちじわーっと動く
コツがつかめば
何とかなるのだ

見事に動き出す

孫娘は
大満足で
アイスクリーム屋へ


 
(完)
 
* パブリックアートのおまけ *

最後に名前も不明なパブリックアート
撮った動画では
観光客の案内人の声
「オクトパス」(タコ)が聞こえる
確かに足がたくさんあるアートだ
これがあった場所は
新ワールド・トレード・センターに向かっている時だ
人だかりに惹かれて
人々の隙間から覗いてみると
確かに「オクトパス」だ
というわけで、Public Artは
マンハッタン一帯にもっとあるのだが
この「オクトパス」(という名前にしておこう)を
この記事の最後の出し物としておこう

 


 
*(旧)ワールドトレードセンターは、2001年9月11日に飛行機を激突させるというテロによって破壊された。私はどうしてもその姿を確認したくて2002年7月に一人旅をした。空港も街も10か月も経っていたのに混乱の極みだったことを覚えている。これに関する筆者の記事 は「世界貿易センタービルで何が?」だ。衝撃的だ。生々しい筆者の報告だ。

#わたしの旅行記

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