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天然のサプリメント

黒にんにくが天然のサプリメントと呼ばれていることをご存じですか?

黒にんにくの材料は通常の白いにんにくですが、黒にんにくは高温多湿の環境で一ヶ月熟成させることによって作られます。

白いにんにくが黒いにんにくになるには、熟成によって起こるメイラード反応によって黒くなり、栄養組成や風味にも変化が現れます。

にんにくと言えばあのにおい、においと辛さが料理の味を一層引き立てますよね?

黒にんにくはにんにくの時のような強烈なにおいはあまり残らず、その代わり甘味が出ます。

にんにくには元々硫化アリルが含まれ、黒にんにくは硫化アリルの持つ刺激はそれほどではなくても、その名残として硫黄のようなにおいがします。

とは言ってもそれほどではありませんが…


黒にんにくは値段が決して安くないので、購入に躊躇するかと思います。

にんにくも優れた健康効果がありますが、黒にんにくは白にんにくの時の辛み成分や刺激臭を失う代わりに、Sアリルシステインが生み出されます。

このSアリルシステインは、抗酸化作用や抗癌作用があると言われます。

つまり、活性酸素の過剰産生や紫外線によるダメージから守ると言えるのです。

抗酸化作用の働きの一つには抗癌作用がありますが、もう一つの作用によっても抗癌作用を引き出すとのことです。

黒にんにくは、免疫機能を担う一つの機能も持つNK細胞に働きかけ、癌予防や癌の進行抑制効果を発揮します。

黒にんにくにはセレンが含まれ、セレンには強い抗酸化力があります。

セレンは、この他にもアポトーシス、DNA修復、内分泌系、免疫系にアプローチすることによって抗癌作用を発揮すると言われます。

このセレンには水銀やカドミウムといった有害金属の毒性を軽減することが知られています。


ビタミンB1の補給源

糖質の摂り過ぎは良くないと言われている昨今ですが、精製された穀物や甘味料は食後の血糖値を急激に上げてしまいます。

これらの糖質の栄養は、殻や糠、胚芽といった精白時に取り除かれる部分に含まれています。

GIという観点においても、精白されてものより、全粒粉の方が優れています。

でも、糖分を摂るのなら、甘味料から摂るより穀物の方が真っ当です。

穀物の糠や胚芽は、ビタミン類、アミノ酸、ミネラル等が含まれます。

特に玄米にはビタミンB1が豊富に含まれます。

脳の栄養は基本的には糖質ですが、この役割を代役としてケトン体が担う場合があります。

ケトン食やケトジェニックダイエットというように極端に糖質を減らして、ケトン体質にすることによって、脳の栄養源としてケトン体を供給することによって脳機能が維持されます。

でも、このケトン体質というのは、あくまでも身体が緊急事態に置かれている状態です。

糖質を摂るのであれば、ビタミンB1はセットで摂るのです。

にんにくが熟成されるときに、硫化アリルとビタミンB1が結合するとアリアチミンに変化します。

このアリアチミンは脂溶性のビタミンB1であり、脂溶性のビタミンと言われます。

通常、ビタミンB1は水溶性のため、水分と一緒に体外に排出されてしまいますが、アリアチミンは脂溶性であることから、体内に長くとどまり、ビタミンB1としての働きを持続することが可能です。その為、持続性ビタミンB1とも呼ばれています。

精白された穀類が当たり前となり、砂糖を使用した商品が非常に数多い中、ビタミンB1不足は深刻になっています。

糖質が代謝されなくて太るという理由もあるのですが、糖が上手く利用されないことによって脳機能にも悪影響を及ぼすという深刻な事態を招いてしまっています。

何となく世の中がギスギスしている…

些細なことでキレやすい

疲れやすい

気分が落ち込みやすい…


このように心が不健康なのは、糖質とビタミンB1のアンバランスが引き起こしているからと言えます。

黒にんにくの持続性ビタミンB1ことアリアチミンは、糖の代謝に関わることから、このような不調から守ることに期待があります。

とは言っても、心の不調は食べ物が全て解決するわけでもないのですが、偏った食事をするよりかは、不足しやすいビタミンやミネラルを摂った方が、心が安定しやすいです。


アミノ酸が含まれる

植物性食品というと、アミノ酸が摂れないのでは?と懸念されるかもしれません。

筋肉をしっかり付けてボディービルダーのような体型を目指したいのであれば、植物性食品からの蛋白質やアミノ酸からでは満足いくような体格を作ることが困難です。

植物性食品の中でも蛋白質が豊富なのは大豆ですが、他の豆類も大豆ほどアミノ酸スコアに優れているわけではないのですが、割と蛋白質が多く含まれています。

例えば、あんパンとサラダというメニューの組み合わせでも、一食あたりの蛋白質は20gほど摂れてしまいます。(かと言って、コンビニのアンパンとサラダの組み合わせは健康的ではありませんが)

米や小麦、蕎麦にも案外蛋白質が多く含まれ、特に蕎麦は穀物の中でも蛋白質の含有量がトップクラスです。

学生時代、栄養計算で悩んだことが、蛋白質の量は充足できるのに、ミネラルの充足が難しいことでした。特にカルシウムは充足させることが困難で、一日の献立に牛乳を入れて、ようやく充足出来たと思ったら、蛋白質がオーバーということが日常茶飯事。

この献立作成のレポートの基準が、物理的に無理じゃね?というものでした。レポート作成においては、充足量の1%以内に抑えるように指示されていたので、このカロリー計算で無駄な時間を何時間過ごしたことか…

しかし、蛋白質がオーバーする原因が違う側面からあったのです。

それは、米によって蛋白質の摂取量が増えていることでした。

一食あたりの主食と主菜の蛋白質量がほぼ同じであること。

…と聞くと、肉や魚ってそんなに蛋白質少なかったっけ?と思うかもしれませんが、現在当たり前となっている肉や魚の分量で計算すれば、米より蛋白質量が遥かに多いのは一目瞭然です。

学校の栄養計算や病院や施設の献立作成では、主菜として用いる肉や魚は一人当たり60gか70gで計算します。

この分量の場合、意外にも米と蛋白質量が変わらないのです。

糖質類の中でも、米や小麦、蕎麦には蛋白質が含まれますが、砂糖には蛋白質は含まれていません。

そう考えると、全粒穀物はほぼ完全栄養食といっても良いのかな…と言えます。

実は、黒にんにくにもアミノ酸が含まれています。

これは、熟成によってアミノ酸が増えるからです。

当然、分岐鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、バリンの含有量が増え、成長モルモンの分泌促進に関わるアルギニンやグルタミンの含有量も増えます。

ダイエットしやすい身体作りや美肌効果、筋肉づくりを陰ながらサポートしているのです。


身体に良いものはそれなりにコストがかかる

食にお金をかけるのは何となく勿体ない…という気持ちも分からなくありません。

お金をかけたくなくて食費を抑えようとしてる人もいるのではないのでしょうか?

安い食品にはそれなりに安い理由があり、かなりのリスクが伴います。今日は安い食品の件については割愛しますが、医療費にお金をかけるのであれば、食品にお金をかけた方が寧ろコスパが良いのです。

今日は黒にんにくについて取り上げましたが、他の健康食品についても然りです。

黒にんにくについて更に詳しく書いた記事のリンクを貼り付けておきますので、興味がありましたら御覧下さい。


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