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仮想事例から学ぶICF”CASE2 摂食嚥下障害”

先日は”子どもの発達支援を考えるSTの会”より依頼を頂き、「歯科・小児歯科における臨床と健常者における口腔機能のバラツキ」をテーマに講義を行いました。

100人以上の方から申込みがあり、受講後のアンケートでも学生~経験年数20年以上の先生方まで嬉しい感想が届いています。あらためて口腔機能探求部でお伝えしている評価の視点などは、現場のSTさんにとって必要なことだとだと再認識できました。

来月はオンラインでの口腔機能探求部を行いますのでお楽しみに!

さて、今回は認定言語聴覚士ゆうゆうさんによる”仮想事例から学ぶICF 第2弾” テーマは摂食嚥下障害です。もう数カ月すると新人さんも入ってきますね。今回もICF記載例をプレゼントしますので、症例発表や今後の後輩・学生指導の際に役立てて頂けると幸いです。

今回の学び方

①記事後半の2つの課題について考える。
仮想事例の評価内容を読み、後半に記載している2つの課題について考えてみましょう。ICFのワークシートをダウンロードできますので、印刷して自由に書いてみてください。

②回答例を参考に不足していた視点を確認
ICFの記載例についてデータを添付しております。課題1が終わったら、そちらをダウンロード(PCで)し、参考にされてください。きっと良い気付きが得られると思います。

③実事例について下記評価項目の特記を書く
皆さんが実際に担当されている患者さんについて、下記に記載している評価項目の特記を書いてみましょう。そして、課題1,課題2もぜひ取り組んでみてください。

④仮想事例1のワークを通して気付いたことを投稿
記事最後のGoogleフォームより、今回のワークを通して気付いたことを教えてください。共有頂いた方には課題2の回答例をプレゼントします。回答期限:2022年2月25日

仮想事例提供:認定言語聴覚士ゆうゆうさん
イラスト協力:増田廣介ST

仮想事例から学ぶICF”CASE2 摂食嚥下障害”

Case2:竜野さくらさん,81歳,女性 現在発症して4日間が経過した。今後は地域包括ケア病棟を挟んで、11月中旬には施設退院予定である。

【疾患名】高血圧性脳内出血 右被殻
【既往歴】脳梗塞(70代後半:左片麻痺)、脳血管性認知症、高血圧、高脂血症。*誤嚥性肺炎の既往はなし。
【現病歴】施設入所中。要介護2。主に車いす生活であり、室内移動が一部可能であった。10月5日起床時に職員と会話中に、喋らなくなり、流涎。意識消失となった。職員より救急要請され、当院へ搬送された。脳内出血と診断され、保存加療目的で入院となった。
【内服】降圧剤
【健康状態】身長148㎝、体重40㎏、BMI 18.3(低体重)

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国内外11人の言語聴覚士を中心に執筆。このmagazineを購読すると、言語聴覚士の専門領域(嚥下、失語、小児、聴覚、吃音など)に関する記事や、言語聴覚士の関連学会に関する記事を読むことができます。皆さんからの体験談など、様々な記事も集めて、養成校で学生に読んでもらえるような本にすることが目標の一つです。

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