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歯科を拠点にした多職種連携

こんにちは奥住啓祐です。

https://twitter.com/taberuhanasu


この ST マガジンでも以前紹介しましたが、去年から福岡の小児歯科で月に2回臨床を行っています。(今月から新たに熊本の歯科での臨床もはじまりました)

当初は歯科の診察台や受付前のスペースで赤ちゃん・子どもたちの個別ケアを行っていましたが、なんと、、、




院内に個別のケアルームも作って頂きました!

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専用ルームで助産師さんと一緒に個別ケアしたり、歯科の診察台で個別ケアを行います。


歯科での臨床の特徴 ‐アセスメント‐

この取組みの大きな特徴は、歯科×助産師×言語聴覚士というチームで赤ちゃんや子どもたち、そしてご両親の個別サポートを行っている点です。

多職種で同時に個別ケアを行うため、アセスメントも様々な視点で行います。

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・歯科の評価(口腔内印象、レントゲンなど)

フリーで子どもたちをサポートしていた時には得られない貴重な情報になります。レントゲンで頚椎の形態、アライメントや、鼻腔、咽頭の形態を観察したり、

口腔の印象模型から上顎形態や歯列から口腔機能だけでなく、頸部や上下肢の筋緊張や可動域の左右差なども予測していきます。

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・口腔機能評価

歯科での口腔機能、特に舌の運動機能の評価に関しては、運動障害性構音障害や機能性構音障害などの評価で行われるものよりも、難易度の高い機能まで歯科ではみています。これは今後のVirtual_LearningやLTでお伝えしたい部分になります。

赤ちゃんの口腔機能も運動方向が徐々に広がっていきますが、口腔内に指を迎え入れてくれたときの舌の動きのパターンを評価すると、現在食べている物、これから食べたいものと口腔機能の繋がりがみえてきます。これは口腔機能探求部でも実際の実技の方法などお伝えしてきますね。

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・現在の食事(哺乳期や離乳食なども)

食事の形態と食べるタイミングがあっているか、あってないのであれば、どの様な機能を伸ばしていく必要があるのか、助産師さんと一緒に考え、お伝えしていきます。

ケア時に小学生であっても、哺乳期の時に何か困ったことが無かったかもよくご両親に聴きます。このあたりは口腔機能をアセスメントしていると、その当時に困っていたかどうかは関連付けられるようになってくるので面白いです。


・産前や分娩時の状態

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国内外11人の言語聴覚士を中心に執筆。このmagazineを購読すると、言語聴覚士の専門領域(嚥下、失語、小児、聴覚、吃音など)に関する記事や、言語聴覚士の関連学会に関する記事を読むことができます。皆さんからの体験談など、様々な記事も集めて、養成校で学生に読んでもらえるような本にすることが目標の一つです。

国内外の多くの言語聴覚士で執筆しているので、言語聴覚士が関わる幅広い領域についての記事を提供することが実現しました。卒前卒後の継続した学習…

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