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自然が教えてくれること

みなさんは、自然に触れて何を感じますか。

植物を虫が食べ、虫を鳥が食べ、土になったいきものがまた植物を育ててゆく。今日魚にありつけたクマが、明日には土砂崩れに見舞われているのかもしれないし、生き続けるのかもしれない。

自然の営みは、私たちに今を濃く生きることの大切さを思い出させてくれる存在だと思っています。



私たちがこの気づきを意識しないで得るのは、困難です。

それは、現代の社会が安心して人々が身を委ねられるように形成されていること、そして私たちが順応する能力を持っていることに起因します。

つまり、住みよい暮らしを手に入れた代償に、私たちはいのちのもつ脆さ、尊さを希釈してしまっているのではないかという考えです。


仕組み化された社会には、模範的な順序が示されています。

進学、就職、結婚などです。

私たちは幸せを求めて、ルールブックを片手に必死にレールの上を進んでいきます。考えているのは、どちらかというと将来のことが多い気がします。

気づけば、幸せになるための希望を、未来に見出しながら生活してしまっています。僕も、幸せかどうかは今しか判定できないのに、今をおろそかにしてしまっている自分に嫌気がさすことがあります。


アセット 3

いのちの輪郭をはっきりととらえることが、今を生きていると実感するために必要であるように思います。アンテナを張り巡らせて、今に集中すると、自分や、ほかの生き物のいのちを高解像度で見つめられる気がします。

食べているとき、汗を流して運動しているときや、誰かと談笑しているときなどに、生きていることをより色濃く感じるでしょう。




自然に身を投じれば、そこにある生命の循環に、生きているということのすばらしさを感じるはずです。

いのちがめぐっていること、自然という大きな存在が脆いいのちの受け皿となって、何度もそれを循環させていることを肌で感じます。


自分の生活する範囲の外にそのような広大な世界が存在していることを知っていることは、つらいときに心の支えになるのではないでしょうか。



将来や、社会の作った見えない価値に悩まされる私たちのことなど気にも留めず、自然はダイナミックに、今そこに存在しています。このゆるぎない事実が、今をよりよく生きようという価値観をかたどってくれるような気がします。

そして、その時々を大切に生きるうちに、その積み重ねがいつの間にか

「幸せな人生」になるのではないでしょうか。

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