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新卒NGO就職、ウガンダ駐在に至るまで

4月1日より、認定NPO法人テラ・ルネッサンスに入職しました。4月下旬からは、活動国の一つであるアフリカのウガンダに駐在します。

学部新卒のNGO就職、ウガンダ駐在ということで、ここまでの経緯を振り返ってみることにしました。

きっかけと大学生活のこと

高校生の時に観た「こんなところに日本人」というテレビ番組。「インパラの朝」というノンフィクションの本。

それらから、自分にはまだ知らない世界がたくさんあることを知った。

なかでもアフリカという地域は、日本とはかなり違っていて、そんな世界をいつか見てみたいと思ったし、アフリカ地域をはじめ海外で働く人々への漠然とした憧れを持つようになった。

大学生になって、ウガンダでのスタディツアー、紛争後の平和構築を行っているNGOで駐在インターン、ルワンダでの平和学留学など、合計で12か月ほどアフリカ地域で日々を過ごした。

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2018.9 ウガンダのある風景 

そして、その時間の中で、文化、人、生活といったアフリカ地域の魅力を、もっと知りたい、学びたいという好奇心が刺激された。

それと同時に、そこで出会った人々が語ってくれた紛争による苦しみを理解し、「紛争・暴力がすべてを奪ってしまう」ことも学び、この社会を本質的なところから変えたいという気持ちを持った。

ウガンダでは、紛争による苦しみを抱えている人々からたくさんのことを教えてもらい、ルワンダ留学中には周辺9か国から集まる学生と「平和」を考える中で、気づいたことが2つある。

ひとつは、世界は絶望で溢れているということ。

グローバルな格差も、貧困も、権力による搾取も、紛争も、あらゆる種類の暴力・抑圧も。

この世の中には、おかしいと感じざるを得ないことがたくさんある。

そして、もう一つは、より重要で、それらの絶望は変えることができるということ。

アフリカ地域で、少なくとも自分が出会ってきた人たちは、本気で、現実としての平和を実現しようとしていた。

諦めてはいけない、この社会を根本から変えるために、自分もコミットしていきたい。そう強く思うようになっていた。

希望があるから行動するのではなく、行動するからこそ、希望が生まれる。

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2020.9 ルワンダ留学時代の友人と

新卒NGO就職を選択したこと

留学生活を終えるとき(大学3年秋)には、NGOで働きたいということは決めていた。

フィールドに出て、顔の見える関係性の人たちとコツコツ社会を良くしていきたいという気持ちもある一方で、現在苦しみを抱えている彼ら彼女らの声を、そしてその状況を変えようと奮闘する人々の声を、広く社会にも、一般市民にも届けたい。

でもそれと同時に、社会の不条理の本質であるルールや世の中の仕組みも変えたい。

NGOだったら、それが全部できる。そう思って、進路はNGOのアフリカ駐在ポスト一択とした。

しかし、このNGO業界では、「新卒は戦力にならない」「まず社会人経験などを積んで、『いつか』戻ってくる」のがスタンダードとの声もあるらしい。

それも十分理解しているし、まず企業に勤めたり、大学院に進学するという進路選択もリスペクトしている。

ただ僕にとっては、「社会を変えたいと考えること」と「今すぐ実務世界で働き始めること」はセットだった。

コロナ禍、ウクライナ危機、それによって注目が薄れる多くの紛争・暴力、気候変動・・・

世の中がますます不安定になっていく中で、未来に希望を持とうと思うなら、広く大きいビジョンを持って、今動き出せるかが大事だと思った。

こうして「いつか」の順番を待つのではなく、目の前にチャンスがあるなら迷わず行こう。

そのような小さなチャレンジの連続によってのみ、前に進めるんだと思う。

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テラ・ルネッサンス ウガンダ 事務所

テラ・ルネッサンスという団体

その就職先こそが、認定NPO法人テラ・ルネッサンスだ。

大学2年生でインターンに応募し、国内で1年半、ウガンダで半年ほどインターンとしてお世話になった国際協力NGOだ。

率直に言って、僕は、この団体を世界最高のNGOの一つだと認識している。

これまで主にアジア・アフリカで、紛争被害者の自立支援を行ってきていて、支援の受け手一人ひとりが持つ能力を信じて寄り添う支援哲学とそれを現場で有言実行している。

そしてテラ・ルネッサンスで働きたいと強く思った瞬間があった。2020年3月、コロナ禍での緊急支援を開始した時だった。

当時僕はルワンダに留学し始めたころで、新型コロナウイルスがアフリカ地域に広がり始めたころだった。

社会は混乱に陥り、アフリカ諸国から援助団体の撤退なども進んでいく中で、この時期に、このスピードで、コロナ関連の緊急支援プロジェクトが始まった。

それをみて、「テラ・ルネッサンスという団体とスタッフの皆さん、本当にすごい」と思った。その魅力にひかれ、この団体で、アフリカ駐在のポストを希望するにいたった。

(と言いつつ、採用をもらうまでには本当に紆余曲折あって、それらをここで言葉にすると野暮ったくなってしまうので、それは別の機会に。)

そして、2022年3月、今度はウクライナ危機に対して、現在も紛争が続くコンゴ民主共和国の危機と合わせて、緊急支援を開始されている。(詳細は以下から)

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これは、新卒NGOアフリカ駐在に至るまでの話。

この団体で、これから働けることが、とても嬉しく楽しみだ。

就職も駐在もゴールではなく、ここからがスタート。謙虚に、色んなことを学んで、現実としての平和を、コツコツとカタチにしていきたい。

今年は、今までの人生で一番頑張る年にする。不可能なんて何もない。

2022.4.11







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