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【座談会】「右傾化した父を持っている」について問い続ける/後編(仕事文脈vol.22)

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父だから話せる、父だから話せない

A ある意味何の話をしても、わたしは父の娘であり父は父なので、関係が壊れることはないってちょっと信じてるんですよ。だからこそ、時間をかけてしぶとく話せるんじゃないかなと思っていて。反対に友人には、こういう話をすると関係が終わっちゃうんじゃないかと考えちゃう時があります。父を相手に練習している感じはありますね。

B 僕も異性の友人とフェミニズムの話をした時、どこか感情的になって結局関係が途絶えてしまったこともあって、難しいなと思いました。ソーシャルイシューについて人と喋ることに苦手意識があるかもしれない。あと、結局親なんで、好きなんですよ。傷ついてほしくないし、下手なことを言って自殺されたら嫌だなとか。だから、自分が何かアクションを起こすことが、近しい人であるほどビビってしまう。はっきり名前を出して、父親がそれを読んだ時にどう思うんだろうか、と。自分は出版関係なのに、とも思いますが。今はSNSとか簡単に発信できる場もありすぎて、自分がやってることの影響力を把握していない気がします。自分の行為がどういうことなのか、頭ではわかっているけどその先が遠すぎちゃうから書けちゃうんだろうなと。

A わたしもTwitterに書くのはよくないかなと思うんですけど……父との会話でのモヤモヤを話したい気持ちで書くと、思っていたより「いいね」とリツイートがされるんですよね。別に拡散してほしくて書いているわけじゃ全然ないんですが、結構似たような境遇の人がいらっしゃるんじゃないかと思ったり。父がTwitterをやってないという前提で書いてしまうんですけど、実際見たら傷つくだろうなとは思いますね。

C でもAさんは、すでにお父さんのFacebookを見て嫌な思いをしてるわけだから……。

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