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【寄稿】とにかく人間が好きだから。 ーイシワタマリ/福知山市議会議員「保守的な空気を変えていく 各地で起こる抵抗の実践」(仕事文脈vol.23)
保守的な空気を変えていく 各地で起こる抵抗の実践
ジェンダーギャップ指数ランキングが過去最低となり、伝統的な家族観はかたくなに維持され、弱い立場に置かれている人を「自己責任」の言葉で追い込んでいく。保守的な価値観が習慣となって社会を覆う中、自分の周りから変えていこうとする人たちがいる。性教育、セーファースペース、社会的マイノリティの権利と可視化、困窮者支援のシェルター、市民と行政をつなぐ……不可視化されている人の側に立ち、自分の街を、誰もが生きやすい場所にするために問題提起をする、6組6通りの実践。
⑤とにかく人間が好きだから。/イシワタマリ(福知山市議会議員)
真っ赤な髪の毛ですが、こう見えて「まちの政治家」(京都府福知山市議会議員)をしています。40歳、3人の子どもの母親です。
きっかけは2022年。誰のためになるのかわからないハコモノが建ってしまう、と若手議員がSNS発信していました。「いつの間にそんな話になっとるん?」「そんなお金あるんやったらもっと別のことに使ってほしい」と巷はザワザワしてきたものの、行動を起こす市民はいませんでした。……「なんか変だなと思っても、黙っておくのがこのまちのルールだよ。」とか、子どもに向かって言えますか?私には無理です。そして、そんなまちに住み続けるのも無理。時はコロナ禍、私の我慢は限界に来ていました。いろんなことが根本的におかしい。何からどう変えればいいのかさえわからないくらいおかしいけれど、今行動を起こさなければ私は私を許せない。……そんなふうに思い、件のハコモノ計画の見直しとオープンな議論の場を求める署名を集め、議会に「請願書」を提出したのがきっかけでした。
……このまちに来たのは2012年。それまでの私にとってはアートが生き甲斐で、若い頃はスペインやドイツで絵画制作やパフォーマンス活動をしていました。
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