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『コロナ禍日記』編集日記/辻本力

2020/4/6(月)

 午前中、社外役員を務めている出版社タバブックスの代表・宮川さんからSlackでメッセージ。「3月分の給料振り込みました」という知らせとともに、「コロナ日記集で1冊できるんじゃない? 生活考察叢書で」というアイデアが。「生活考察叢書」というのは、タバブックスで始める予定の新たな書籍レーベルのこと。私の作っている一人雑誌『生活考察』絡みの本を出すために、昨年くらいから考えていたものだ。実は『生活考察』のルーツは日記にある。前身となる『WALK』という水戸芸術館の機関誌(これも実質的に一人雑誌だった)の最後の特集が、「日記 あるいは偏執狂的日記特集」という、いろいろな人が書いた約一ヶ月間の日記をひたすら集めたものだったのだ。まえがきや編集後記も日記にし、どこを開いても日記しか載っていない号、というコンセプトで作ったこれが非常に面白く、そこから「生活」というテーマを抽出して始めたのが『生活考察』なのである。いつかまた似たようなことをやってみたいという気持ちがありつつも、機会がなかった。なので、これ幸いとやらせていただくことにする。何より、このタイミングでやる意義もあると思うので。奇しくも先日、下北沢の書店B&Bの内沼さんが日記専門の店を開店するにあたり、「あの号、残ってないですか?」と問い合わせを受けたばかり(私物を数冊放出予定)。というわけで、日記アンソロジー『コロナ禍日記(仮)』の企画が本日スタート。同時にこの日記もスタート。

2020/4/7(火)

 朝食は、最近定番になっているプロテインスムージー。WPIプロテイン(ナチュラル)、ヨーグルト、無調整豆乳、バナナ+何か他の果物や野菜、という組み合わせが基本。でも、今日は冷蔵庫に何もなかったので、入れたのはバナナのみ。
 打合せがリスケになったので、一日中家で仕事。午前中、CINRA.JOBでやっているインタビュー連載「その仕事、やめる?やめない」の取材依頼を元『QJ』編集長、現「スタンド・ブックス」代表・森山裕之さんにすると、即快諾の返信が。このご時世なのでZOOMでやることになっているのだが、まだオンライン取材は未経験ゆえに若干不安も。
 休憩中に、SWITCHでやりかけのゲーム『ホロウナイト』を少し進める。手こずってた小ボスをようやっと倒し達成感。そういえば、今回の外出自粛要請の影響でSWITCHの需要が拡大、品切れ状態になっているとか。コロナとは無関係に、去年末に勢いで買っておいてよかった。
 夜、安倍首相が緊急事態宣言。会見はリアルタイムでは見逃したが、その後のNHKの番組に出ているのを見る。具体的なことを何も言わない上に、何の補償もする気がなさそうで腹立たしいことこの上ない。
 夕飯後、自宅で筋トレ。今日は胸と肩。先月、ジムが閉鎖になりそうな予感がして、アマゾンで可変式ブロックダンベルとインクラインベンチを買っておいたのだった。その後、同じようなことを考えた人がたくさんいたようで、ネット上からダンベルの類が見事に消えていた。マスク着用必須という条件で、ジム自体は開いているが、いろいろ不安なので今はとりあえずこれでしのぐ。

辻本力(つじもと・ちから)
1979年生まれ。フリーのライター・編集者。本書の編集を担当。文化施設・水戸芸術館を経て、2010年、生活と想像力をめぐる“ある種の“ライフスタイル・マガジン『生活考察』を創刊。文芸・カルチャー・ビジネス系の媒体を中心にいろいろと執筆。19年よりタバブックス社外役員に。豊島区池袋在住、妻と二人暮らし。仕事は在宅。居酒屋、ライブハウス、ジムによく行っていたが、コロナ禍でいずれも自粛モードとなり、ほとんど家にいるように。


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