アンケート「勉強する理由」【前編】 〜私たちが勉強する時、そこにはどんな理由があるだろう〜（仕事文脈vol.21）

私たちが勉強する時、そこにはどんな理由があるだろう。興味関心のため、仕事で役立つから、新しい世界を知りたい。軽い好奇心からはじまったものから切実な動機があるものまで、その理由は様々だ。今回は10人の方に「勉強、してますか？」と聞き、はじめた理由やそれによって起きた変化などを書いてもらった。あなたは勉強、してますか？（編集部）

〈001〉 自分の半身（生物オタク）が呼んでいるような気がした

石井晋平／求職中／34歳・男性／京都府京都市

この春から放送大学で勉強しています。高校まで理科と社会科が両方好きだったのですが、文系の進路を選んで以降、理科を途中でやめたことが心残りでした。三十路半ばに至り、何か勉強し直したいなと思ったとき、ネグレクトしていた自分の半身（生物オタク）が呼んでいるような気がしました。

手始めに最初の学期は生物学と数学の入門科目を履修。講義動画では、込み入った話になると助手役の人物が噛み砕いて言い直してくれたり、再生スピードが調節できたり、社会人が継続して学習できるように細やかな配慮が随所に見られます。おかげで途中で挫折することなく、ふだんと違った頭の使い方を楽しめました。課題やテストの量・難度も絶妙に加減されているので、実感として、ひとつの学期に２〜３科目程度なら、フルタイムの仕事と無理なく両立できるのではないかと思います。充実のサポート体制やゆくゆくは学位が取れることまで考えると、授業料も冗談のように安いです。

先日会社を辞めてヒマになったことこともあり、秋からは化学と物理の入門科目を履修し、さらにサイエンス自我を育てていく所存です。

〈002〉 このひと時のために英語を勉強しているのだ

鵜飼慶樹／僧侶・今は留学生／36歳・男性／イギリス・ブライトン