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【雑感※ネタバレ注意】 2021/12/1 『Reunion TOUR 2021 〜EAT music in the same LIVE HOUSE〜』 day1 @ USEN STUDIO COAST

まさかこんな日が来るなんて。チケットが当たった時から信じられなかったけど、ELLEGARDENを生でしかもコーストで見れる日が…。

ELLEGARDEN、10-FEET、マキシマム ザ ホルモンの3組による対バンツアー。発表された時からSNSでは大きな話題になっていた。それもそのはず、ワンマンですらチケットがなかなか取れない3組の盟友が対バンツアーをする。しかもツアー初日は来年1月に閉館するSTUDIO COASTだ。数々の伝説が生まれたライブハウスで新しい伝説が生まれる予感が開演前からしていた。

1組目 ELLEGARDEN

今回のツアーは出番が予め決まっていたため、トップバッターがエルレなのは当然のように知っていた。1組目にエルレが見れるということからか、フロアは開演前から緊張と幸福感で満ち溢れている。

ステージに4人が登場し、今回のツアーの幕開けで披露されたのは『Salamander』、その後『My favorite song』、『風の日』と往年の名曲を披露する。会場には活休前にエルレを生で見てたであろう年代の人だけではなく、活休後に知ったであろう高校生の姿も見られた。だが、そんな人たちも盛り上がってる様子を見る限り、エルレの楽曲の浸透度を実感する。

今回の3組は全員40代のため、楽屋での内容が四十肩やどういう墓にする?みたいなジジイババアみたいな会話になっていることをMCで話す。だが、ステージで演奏してるエルレを見ているとそんな老人感を全く感じず、休止前の映像で見た時のようにまだまだ瑞々しさも感じる。もちろん大人の渋さも。

「素敵なクリスマスを過ごせよー!」とVo.Gt.の細美が言った後に披露された『サンタクロース』。12月にピッタリの楽曲に(おそらく活休後披露されるのも初?)観客の歓声がこの時点では今日一であった。

「Santa Claus 一年に一度だけだから
 Santa Claus 君に全部あげるよ」

という歌詞の通り、少し早いクリスマスプレゼントをこの3組からもらったような気分になる。

「ダイスケから『金星』をやって!ってLINEで連絡がきて、この曲がなければセトリはいい感じになって『モンスター』とか『The Autumn Song』とか入れられたのに、ダイスケが言うから…」と冗談っぽく不満をこぼしていたが、「これはみんなじゃなくてダイスケに送る歌」と歌われる『金星』はホルモンのダイスケはんだけじゃなくて、観客にも当然突き刺さる。

「ねぇ この夜が終わる頃 僕らも消えていく
そう思えば 僕にとって 大事なことなんて
いくつもないと思うんだ」

こんな素敵な夜も当然2時間後くらいには終わる。Coastというライブハウスが来年閉まってしまうことに対して、送る歌のようにも思えた。

「みんな心の中で歌え!」と『Make a Wish』では観客各々が拳を上げ、心をの中で歌う。歌詞の一部を歌わなかったり、「聴こえてるよ」と観客一人一人にしっかり目を合わせる細美を見ると、本当に心の歌が届いてるような気がする。またそんな姿にコロナ前のようにみんなで歌える時が近づいてる予感もなんとなくした。

『Make a Wish』の後のMCでは「今の復活フィーバーがいつまでも続くとは思ってない。だから新しいアルバムを来年から作ります!」とめちゃくちゃ重大なニュースを告知し、フロアは喜びと衝撃に溢れる。エルレが最後にアルバムを出したのは2006年。まだ自分が小2の時である。それから月日が流れて、エルレの新しいアルバムが聴けることが衝撃だし、しかもその発表を生で聞ける日が来るなんて思ってもいなかった。そんな興奮がやまない中、最後の曲『Supernova』が演奏される。パワフルでエネルギッシュな4人を見ると、まだまだエルレは続いていくし、これからも僕たちをワクワクさせてくれるに違いない。

1. Salamander
2. My Favorite Song
3. 風の日
4. Fire Cracker
5. Space Sonic
6. サンタクロース
7. 金星
8. ジターバグ
9. Make a Wish
10. Supernova

2組目 10-FEET

インスタを見るとエルレの新しいアルバム制作決定の告知がされており、さっきのMCは本当だったんだと実感が少し湧く。そんな中、お馴染みのSE『そして伝説へ…』が流れ10-FEETの3人がステージに現れる。いつものようにKOUICHIの前に集まり円陣を組み、テンフィはなんの曲で始まるのかと思うとTAKUMAはいきなりMCに入る。Ba.のNAOKIは既に客を煽って曲に入る気満々だっただけに、急遽決めた突然のMCだったのだろう。久々のライブハウスでの対バン、しかもエルレとホルモンという同世代のバンドとの対バンということでどういう感じにやればいいのか感触が掴めてないと言っていた。そのことを感じさせるようにMCも少しグダついてように見える。仕切り直すかのように円陣を組み、NAOKIが客を煽ると『VIBES BY VIBES』から演奏される。いきなり観客の盛り上がりを最高潮にさせると、「ではアンコールに行きます」と『ハローフィクサー』、『アオ』といった最新の10-FEETを見せつける。

「今日は椅子があるから座ってみてもいい。顔は覚えてるけどな!」、「別に無理に腕上げんくてもいいし、10-FEETがどんなライブをするのか見てやろうてきな気分でみてもええ」とTAKUMAが言う。それは今回のライブに対する不安ではなく、自分たちのライブはどんなスタイルで見ても楽しませるという自信に見える。そんなどんな風にみても良いも行った後に「10-FEET最大のヒット曲」と演奏された『RIVER』ではそんな座ってみてられるようなもんじゃない。観客のほとんどが拳をあげ、心の中でおいおいと歓声をあげているかのように見える。

「聴くだけで聴くだけで 突き刺さる詩と
枯れるまで流れゆく隅田川」

と歌詞を変えて歌うのはいつもの通りだが、この新木場でこの歌詞に変えて聴くのは最後なんだと少し物思いにふけてしまう。続いて披露された人気曲『蜃気楼』。

「笑ってみても(笑ってみても)泣いてみても(泣いてみても)
あの頃の様な高揚も弱さも無くて
孤独ささえも肯定して強くなっちゃって
カッコつけた背中は滑稽に言い訳こぼした」

前までは声を出してみんなで歌えた部分も、今は歌えない。そんな窮屈さを感じるが、それは10-FEETも同じようにみえるし、Vo.のTAKUMAも抑えられないエネルギーを曝け出すかのように歌い演奏する。

最後に演奏された『ヒトリセカイ』。コロナ前になる前に作られた曲だが、歌詞とかがコロナ禍の先行きが見えない不安に対して勇気をくれる曲に聞こえる。やはりこのバンドもエルレと同じ、モンスターバンドであり、自分に勇気を与え続けてくれるバンドだと2年ぶりにみて再確認できた時間であった。

1. VIBES BY VIBES
EN.
2. ハローフィクサー
3. アオ
4. RIVER
5. 蜃気楼
6. シエラのように
7. goes on
8. ヒトリセカイ

3組目 マキシマム ザ ホルモン

ツアー初日のトリはマキシマム ザ ホルモン。1曲目の『What's up, people?!』からギア全開で、フロアも一気にヘドバンの波を見せる。続く『maximum the hormone Ⅱ 〜これからの麺カタコッテリの話をしよう〜』ではDr.ナヲは前まで出来てMVさながらのダンスを披露し、ホルモンのポップさを見せつける。

やたらMCとSEが長い10-FEETに対して、「あと1、2曲はできたろ!」とツッコんだり、楽屋でシャドーボクシングしているエルレをいじったりといつものような賑やかなMC。10-FEETよりも長いMCだったから亮君にツッコミをくらうナヲとダイスケはんだったけど…。MCからも3組の仲の良さ、これまで同世代として切磋琢磨してきた姿が窺える。

自分がホルモンのサイトでリクエストした『絶望ビリー』が演奏された瞬間は嬉しすぎたし、周りの反応を見るにあたりこう言う場面で披露されるのは珍しいのだろう(直近に演奏されたのは4月のワンマンであった)。またまた珍しい『ロッキンポ殺し』で観客のボルテージはさらに加速する。ナヲがMCの時に「久々にライブハウス来た人〜?」と尋ねた時に観客の半数くらいが手を上げていた。そんな久しぶりにライブハウスに来た人たちに対して代表曲たちを披露したのかもしれない。

今回のツアーは2年前に開催された、ELLEGARDEN、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ストレイテナーの3組による「NANA-IRO ELECTRIC TOUR」がきっかけだと言う。ナヲは「私たちと遊ぶときはこんな感じなのに、オシャレな塾の友達と遊ぶときはこんな顔するんだー」とエルレに対してある種の嫉妬的な感情を吐露。そんな嫉妬のような感情から、こんなゴリゴリの3組の対バンツアーを開催してくれるなんて本当にありがたすぎる。

本編の最後は定番の『恋のスペルマ』。前までのように観客全体で大きなサークルとかはできないけど、自分の席で1人サークルを作ったり、踊ったり、ヘドバンしたりと今ならではの楽しみ方で観客たちを盛り上げる。自分はコロナ前のホルモンをライブで見たことないからなんとも言えないけど、制限された状態でこんなカッコいいし楽しいから、制限が解禁されたら本当に楽しいし最高なライブをするんだろうなと感じさせられる。本編終了後、休む間もなくアンコールで登場。ダイスケはんの「拳を握れぇぇ!」の掛け声とともにやる曲はもちろん『握れっっっっっっっっっ!!』。スタートから終わりまでずっとエンジン全開のホルモンのライブはジェットコースターのように一瞬であり、どの場面を切り取っても最高潮。今日は初日だけだ、どのライブもツアーファイナルのようにやると語っていたように、まるでファイナル公演のような感動と高揚感があった。

1. What's up people?!
2. maximum the hormone Ⅱ 〜これからの麺カタコッテリの話をしよう〜
3. 「F」
4. 爪爪爪
5. 絶望ビリー
6. ロッキンポ殺し 
7. ROLLING 1000tOON
8. 恋のスペルマ
EN. 握れっっっっっっっっっ!!


アンコールで出てきた時にダイスケはんは「やれるならSeason2もやりたい。ディズニーチャンネルでだけどな!」とシーズンファイナルからディズニーチャンネルに移行したらしいウォーキングオブデッドに例えて、続編を示唆させる。「Season1ではみんな四十肩だから、Season2には膝あたりにガタがきて、Season4くらいにはメンバー1人くらいなくなってそう笑」とナヲは冗談っぽい感じだったから本当にやるかは怪しいけど…。でも今日の姿を見る限りそんな姿は想像できないし(膝にはきてそう)、本当にやるならメンバー1人かけることなく、このツアーをやってほしいなと心から思う。いつかそんな事が現実になりますように。

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