誰が言っていることか

以前から不思議に思っていることがあります。会社の方針であれば、何の疑問も抱かず方針に従う人がいることです。このタイプの人の方が、企業や組織では扱いやすいでしょう。能力が高ければ重宝され、出世するでしょう。いずれその組織のトップにまで行ける可能性もある。
一方、組織の方針を自分でも理解し、考えたい人にとっては、組織の方針が納得できない限り、ストレスを抱えることになります。場合によっては、組織から離れる選択をする人もいると思います。

なぜこれを言いたかったか。それは、比較的長く組織にいると、良きにつけ悪しきにつけ、組織の論理に染まっていくと思うからです。組織を離れてもその組織の論理や方針を発信してくれる人は、とても重宝されるでしょう。「元〇〇」と名乗って。

勿論、これは私個人の感覚ですが、何かを発言している人が、どのような経歴を持っているのかを意識することには、意味があると思います。

最近の例では元医系技官。この肩書で厚労省などを批判する人を私は知りません。PCR検査抑制論から始まったこびナビ代表の吉村健佑氏が、元医系技官だと知り、なるほど思いました。

これは勿論日本だけではありません。ファイザーから資金を得てワクチンの有効性を検討している場合、ワクチンに関する不都合な発見を積極的に公開できるでしょうか。ファイザー、裁判の歴史を見ても、組織とそれに関わる人達がどのように行動するのか、なぜそうしたのか、いろいろ考えてしまいます。

ところで、さらに私が不思議に思う他の事柄です。
・地元だからという理由だけで○○チームを応援する。
・テレビCM中というポップがあると商品が売れる。
・テレビで放送していたダイエット法を無批判のまま試す。
・あの人の血液型は〇だからと何かを判断する。
並べてみたら、共通点に気が付きました。
それは物事を批判的に捉えない、考えない、楽な方を選択している、ということだと思います。審議委員会などでも、開催側が期待するとおりの結論をまとめることも、波風を立てないという意味で、楽な選択と言えます。

つまり、
・多くの人は楽な方を選択しがち
・発言者の経歴がわかれば、何がその人にとって楽な選択か想像できる
わけです。勿論全ての人に当てはまる訳ではありませんが、「誰が言っていることか」を意識することで、想像できることがあることは否めないでしょう。

利害関係がない「誰か」である「第三者」の視点が重要ということですね。